2010年8月29日

坂本鉄男 イタリア便り 大シャンデリアの掃除


 ローマのオペラ座の真ん中の天井からつるされている大シャンデリアはベネチアのムラノ島のガラス職人たちがクリスタルガラスを使って作り上げたもので、直径6メートル、重さ3トンもある。

 1920年代に劇場が改築・改修されて以来、欧州一の大きさを誇っている。だが、地震国日本で生まれ育った私は真下の席に座るたび、地震の時に大シャンデリアが揺れ動く姿を想像し、万が一、落ちたら私を含め何十人もの人が即死するのだろうと余計なことを考えてしまう。

 だがご安心。奈良の大仏のすす払いのように毎年とはいかないが、5年ごとに夏の休館中に1カ月かけて天井から降ろし、点検と掃除をしている。

 なにしろ華やかな輝きをまき散らす2万7千個のいろいろな形状のクリスタルガラスを磨き、総計1万8千ワットの明るさで、劇場内を照らす270個の飾り電球を取り換えなければならない。

 そればかりではない。大シャンデリアを支える天井の鉤(かぎ)、垂れ下がる250本のクリスタルガラスの列を支える17本の丸い枠の点検もしなければならない。

 こんな大シャンデリアは、日本ならさしずめ「金食い虫」とばかり事業仕分けで撤去されかねないが、文化財保存とは金がかかるものであることを知るべきだ。

坂本鉄男
(8月29日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

2010年8月23日

坂本鉄男 イタリア便り ビールと女性


 蒸し暑い日本の夏だが、会社帰りに同僚らとビアホールで飲む1杯を楽しみにしているひとも多いだろう。

 ワインの一大生産国のイタリアでも、近年ビールの消費量が特に若者と女性を中心に急速に伸び、最近の有力日刊紙によると15歳以上のイタリア人の64%が、ワイン以外にビールも飲むようになったという。

 しかも、そのうち、42%が女性で、特に夏は、家に友人たちを夕食に招くとき、2人に1人の女主人はビールを勧めるというから、ビール会社にとっては朗報だ。

 イタリアのサラリーマンには、会社帰りにビアホールや酒場でビールを1杯というような習慣はないから、やはり家庭内での消費が重要なわけだ。とはいえ、イタリアの1人当たりの年間消費量は28リットルで、ビール大国チェコの156リットルの5分の1、日本と比べても半分である。

 ここで今後のビール業界発展を背負って登場するのは、女性ソムリエならぬビールの女性テイスター。例えば、オランダのハイネケンビールの北伊ベルガモ県の工場では、15人のテイスターのうち5人が女性だという。女性テイスターの味覚・嗅覚(きゅうかく)の方が男性より味の細かい特徴などを的確に感じ取るそうだ。今に飲む方もテストする方も女性が主力になるかも。

坂本鉄男
(8月22日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

2010年8月18日

プーリア便り32

DSC_2343_ridimensionare.JPGここまでの航海はお天気にも海峡にも恵まれて順調だったのですが…、以降、予報が大きく外れて海況悪化、私達を含む全ての船がガッリーポリに足止めされてしまいました。翌日も男性陣は海況をPCでチェックしたり、港にある事務所員に情報を伺ったりしたのですが、残念ながら好転せず…。ガッリーポリのみならず南伊の多くの港から船が動けないため、私達の最終目的地、サンタ・マリーア・ディ・レウカ(Santa Maria di Leuca)の港も空きがない状態。
 しかし不幸中の幸いだったのはガッリーポリがプーリアの中でもとりわけ有名な夏のバカンス地で海以外にも観光、食事、買物等、多くの選択肢がある町だったこと。特に旧市街は夜遅くまで多くの人でにぎわっています。

結局、以後4日間もガッリーポリ滞在となったのですが、近場の波の穏やかな湾状の場所に船を回して毎日海水浴も楽しみました。それにしてもさすがプーリア人、みんな飛びこみも泳ぐのも潜るのもとても上手です。アントニオは素潜りで10mも潜って昼食用のウニを採ってくれ、1人2個づつみんなでおいしくいただきました!

P8080020_ridimensionare.JPGレウカに行けなかったのは残念でしたが自然相手のことなので仕方ありませんね。朝日や夕日を見たり、イルカや魚を見たり、泳いだり潜ったり…、船旅は四六時中自然に触れる旅であり、普段は見過ごしがちな自然の美しさやすごさを改めて感じた旅でもありました。

しかし、船旅に参加しておきながら今さらですが…、私は船酔いするタイプなのでした(最近は凪の日に半日~1日程度のクルージングしかしていなかったのでウッカリしていました)。ヨーロッパ人は日本人に比べると三半規管が丈夫な人が多いようで(だからこそ船旅もポピュラーなのでしょうね)、波のある日もみんな船上で談笑したり読書したり…、楽しそう。“誘ってくれてありがとう。でも私にとって長期の船旅はこれが最後だな…。海を眺めるのも海水浴も大好きなのに無念…”と元気なイタリア人達を横目に思ったのでした。

この原稿がUPされる頃はバカンス第2弾真っ最中の予定。打って変ってGIANと2人、キャンピングカーでの旅です。ヨーロッパでとてもポピュラーなオートキャンプについては色々と楽しい話題に事欠かないので次回にお便りしたいと思います。皆様も良い夏を!

2010年8月17日

プーリア便り31

Ciao dalla Puglia !

8月-プーリアのみならずヨーロッパ中がバカンス真っ盛りです。私達は今年のバカンスは2度に分けて楽しむことにしました。

第1弾は8/4~9 、“プーリア便り16” “プーリア便り24”ですっかりおなじみ(?)のラウラ&オラツィオ夫妻にお誘いいただいた船旅でした。友人のアンジェラ&アントニオ一家の船も一緒です。

初日-良いお天気の中、日の出と共に出港。瞬く間に変わってゆく海と空の色をうっとりしながら眺めていると、少し先を走るアントニオの船から「イルカがいるよ!」と無線連絡が。急いで船の先頭に回るとすごい大群!

DSC_2141.jpg入れ替り立ち替りまるで船と競争したり遊んでいるかのように近寄ったり少し離れたりしながら30分ほども楽しいショーを繰り広げてくれました。とっても幸先の良い船出です。

DSC_2152_ridimensionare.JPGよいお天気と落ち着いた海峡の中、所々で留まって食事や海水浴等を楽しみながら船はのんびり進みます。初日はレッチェ県のポルト・チェザーレオ(Porto Cesareo)に停泊。塔が有名な町で海上からもたくさんの塔が見えました。

DSC_2190_ridimensionare.JPG翌日も順調にサレント方面を進み、同じくレッチェ県のガッリーポリ(Gallipoli)着。しかしこの後問題が発生したのです…。思わせぶりに続く…。

2010年8月16日

坂本鉄男 イタリア便り モグラ式バカンス


 夏休みシーズン真っ盛りである。毎年夏の初めになると理髪店や美容院での話題は決まって夏休みはどこに行くかであり、金持ちは高級避暑地の名前を得意そうに声高に挙げる。

 イタリア人は見えっ張りである。隣近所や会社の仲間が夏休みに海外旅行や避暑地に行くと聞くと自分も負けてはいられなくなる。だが休暇はあっても山や海に行くだけの経済的余裕がない場合はどうするのだろう。

 話は簡単。留守を装い、避暑に行ったと見せかけるのだ。半月ぐらい家中の窓を閉めてじっとこもり、遠い海岸や山の案内書を読み、休暇後に友人に吹聴する種を作る。

 また、時々ひそかに外出して日焼けサロン(大部分は夏休みで休業中だが)で顔や手足を焼いてくる。いわゆる、「モグラ式バカンス」を送るわけだ。

 自国民の心理に詳しいイタリア心理学協会会長の談話によると、1960年代、つまりイタリア経済の高度成長期にも5%のモグラ族がいたが、最近のような経済危機になると、15%前後の人がモグラ式バカンスを送っているのではないかという。

 今夏のローマの場合、7月下旬までの酷暑のあとはしのぎやすい日が続いた。それにしても、この夏のさなかに見えを張るのも楽ではないと感心してしまう。

坂本鉄男
(8月15日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

2010年8月 8日

坂本鉄男 イタリア便り 海水浴場の真実


 「夏休みだ。海に泳ぎに行こう」と家族一同、車に乗って出かける季節が来た。

 だが、日本と違って、イタリア全国の砂浜で自由に立ち入りできるのは、人里離れた砂浜など45%しかない。少なくとも名の知れた海水浴場ならば、日本のようにパラソルを立て、衣類を置いて海に飛び込むようなことはできない。

 イタリアの海水浴場の砂浜は業者が国から借り受けて専用の砂浜とするケースが多く、行楽客は入場料を払ってビーチパラソルや寝椅子(いす)などを借りる。

 今年の夏も、2人で海水浴に行くと、入場料・パラソル・寝椅子2脚で1日17ユーロ前後(1ユーロ=約113円)は取られる。これに脱衣場を借り、飲食をしようものなら、100ユーロでは足らなくなる。

 これらの業者は、まるで世襲のように、国から海岸線1メートル当たり平均年間25ユーロの安い賃料で借りているものが多い。彼らの収入は入場料、脱衣場利用料、飲食料金などを合わせると、年20億ユーロをはるかに上回ると推定されるが、国庫に入るのはその20分の1弱以下。

 欧州連合(EU)は、2015年までにこうした海岸の使用料を公正な競争入札にしろとイタリアに迫っているが、長年にわたる官と民のなれ合いに終止符を打てるか否か甚だ疑問である.

坂本鉄男
(8月8日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

2010年8月 3日

プーリア便り30

Ciao dalla Puglia !

プーリア便り28でご紹介した “イトリア谷 音楽祭(Festival della Valle d'Itria)” 他、コンサートへ行く機会が多いです。ジャンルも開催場所も様々ですが、共通しているのは “夜に屋外で開催” ということ。プーリア人に限らず、ヨーロッパ人は屋外で過ごすことが大好き!
湿度が低く、日暮れ後はぐっと気温が下がって快適に過ごせる気候条件もあり、コンサートのみならず、友人とのおしゃべりや食事等もこの時期はいつも屋外です(ちなみにプーリアの屋内の映画館や劇場は夏はお客さんが来ないため閉鎖。開館しているのはシネマコンプレックスのような大型映画館のみ)。

以下、最近私達が出かけたコンサートの様子をお便りします。

DSC04304.jpgまずは 7/24 にマルティーナ・フランカのサッカースタジアムで行われた、ナポリのシンガーソングライター、ジジ・ダレッシオ(Gigi D’Alessio)。イタリア歌謡をご存知の方にはお察しいただけるかと思いますが、周囲の友達からは「え~、あの惚れた腫れたみたいな歌ばかり歌っている、あのジジ・ダレッシオのコンサートに行くの? マンマ・ミーア!」と驚かれました。私も GIAN も自腹ではまず行かないタイプの歌手ですが、今回のコンサートは友人がオーガナイズした縁でチケットをいただき、失礼ながら“退屈したら途中退場すればいいし”くらいの気持ちで出かけてみました。
会場に着くと多くの熱狂的ファン(熟年女性率高し)がペンライトを持ち、ジジの名前が大きく書かれた上に顔写真まで付いているハチマキ(!)をしめてスタンバイしています。もちろんコンサートが始まるとファンも大熱唱!
MCやプログラム構成等からファンへのサービス精神が大いに感じられ、長年第一線で活躍する理由が分かる気がしました。知っている曲も何曲かあり、予想以上に楽しめたコンサートでした。

お次は 7/29 にバーリ県モルフェッタ(Molfetta)の海辺で行われた、エレクトリック・タンゴ・ユニット、ゴタン・プロジェクト(Gotan Project)。

DSC04355_ridimensionare.JPGタンゴと言えばまずアルゼンチンが思い浮かびますが、ゴタンはフランス、アルゼンチン、スイスの3人組で、タンゴをベースにジャズ、ハウス、ラップ等、様々なジャンルが融合しているのが特徴。前半は熱くなったファンがステージ際まで行って警官に止められたりしたのですが(イタリアは規模の大きいイベントでは安全上の理由から警察や消防が会場に待機します)、アンコールの時「警察の皆さん、私達は大丈夫! さあ、踊りたい人はどんどん前に来て!」とメンバー自らが言ってくれてみんな総立ちで大喜び!
その後30分近くもアンコールに応えてくれ、大盛り上がりで終了したのでした。MCで「みんなはステージを見ているわけだけど僕たちは海と星空を見ながら演奏しているんだ。こんなに美しい町でコンサートができて嬉しいよ!」とメンバーが言っていた、その景色。確かにこの景色を見ながらの演奏はさぞ良い気分でしょう!

DSC04372_ridimensionare.JPGそして 7/30 は隣町ロコロトンド(Locorotondo)で行われた、ノルウェー出身のデュオ、キングス・オブ・コンビーニエンス(Kings of Convenience)。舞台背後のトゥルッリがこの地域ならではです  。会場はワイン醸造所の庭でした。ロコロトンドの町は同名のDOCワインが有名。とてもかわいらしくて大好きな町です(詳細は旅行ガイドサイトの拙記事をご覧くださいhttp://www.amoitalia.com/locorotondo/index.html)。
P7300110_ridimensionare.JPGコンサートはアコースティックな音色と2人のハーモニーが心地よく、ゆるゆる楽しみました。
ちょうどこの日はメンバーのエイリクの彼女が客席におり、しかも誕生日だったようでエイリクは何度も舞台から「誕生日おめでとう!」と伝えていたのですが、アンコール時に “Bacio! Bacio!(キス! キス!)” の合唱が客席から起こり、エイリクは最前列にいた彼女にキスした後、ガッツポーズをしていました(*^ ^*)

このようにイタリアのコンサートは客席との距離が近いことも特徴だと思います。入り口での荷物検査も見たことがないし、アンコール時に客席からのサイン要望に応えるミュージシャンも多いです。写真撮影もたいてい OK!
でも時には撮影禁止やフラッシュ禁止のアナウンスが事前に流れることもあり、その場合はもちろん指示に従わなければなりません。

ギラギラ太陽の下での野外フェスも夏ならではですが、心地よい夜風に吹かれて星空を眺めながらのコンサートも乙なものです。ただし日によっては夏でも肌寒さを感じる夜も多いのでお出かけの際は上着をお忘れなく!

2010年8月 1日

坂本鉄男 イタリア便り 偽ブランドに手を出すな


 今年の6月初め、ベネチアの近くの有名海水浴場イエーゾロで、オーストリアから来た65歳の婦人観光客がセネガル人の物売りからルイ・ヴィトンの偽小型バッグを7ユーロ(約790円)で買った途端、市警に摘発され1千ユーロ(約11万2800円)の罰金状を突きつけられた。

 イエーゾロには海水浴客を狙った偽ブランド売りが多く、取り締まりに手を焼いた市が「購入した者にも罰金」の条例を作っていたわけだ。

 罰金令状を受けたオーストリア婦人は当然ながら「どこにそんな条例がはってあるのか教えてほしい」と怒り心頭。

 一方、売人はセネガル人だと言うだけで身分証明書もお金も持っていない。それより一番慌てたのが観光を売り物にしているホテル業者と観光組合。「隣国のオーストリア人から見放されたら大変」と心配する。

 イタリアでの偽商品販売は、金額にして年間71億ユーロ(約8010億円)の巨額に達すると推定され、今年の初めから4カ月間だけで4200万個が押収されている。中国製が断然多いがイタリア国内で作られるものも多い。製造者や密輸入業者を逮捕すればよいのだが、手続きが複雑なため手が掛かる。結局、イエーゾロ市のような例が起こるわけ。観光客は絶対に偽ブランドには手を出さないこと。

坂本鉄男
(8月1日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

2010年7月31日

『クロナカ』126号発行


日伊協会の会報『クロナカ』2010年夏号ができあがりました。
現在、会員のみなさまに向けて発送しています。

100731cronaca.jpg今回の特集は、「ヴェネイィアに押し寄せる“新しい波”」。
いつ訪れても変わらぬ町並みが迎えてくれるヴェネツィアですが、そこには「近代化」という変化の波がひたひたと押し寄せています。

「国立ヴェネツィア文書館のデジタル化」「モノレール『ピープル・ムーヴァー』の開業」「観光都市に暮らす人びとの生活とストレス」という3つの記事で、そうした変化を感じてください。

日伊協会の会員以外で、ご覧になりたい方には、1部300円でお分けしています。
「クロナカ2010年夏号(126号)」とご指定のうえ、日伊協会事務局にお問い合わせください。
tel. 03-3402-1632
<目次>(表紙を含めて全24ページ)

●特集:ヴェネツィアに押し寄せる“新しい波”
 3 国立ヴェネツィア文書館デジタル化プロジェクト 湯上良
 8 モノレール「ピープル・ムーヴァー」がお目見え 持丸史恵
10 変わり行く観光都市ヴェネツィア 栗林芳彦

12 イタリア・ルネサンス絵画史入門<31> 松浦弘明
  「ヘリオドロスの間」の装飾 ―ラファエロの変貌―
14 イタリア文化喫茶室    岡本太郎
 マルゲリータ・ブイを包むまっさらな光
16 EUのなかのイタリア モスカテッロ・リポート<35> アントニオ・モスカテッロ
 現代史でもギリシアの次はローマか
18 映画のなかのイタリア語<60> 押場靖志
 『湖のほとりで』
20 イタリアのニュースから
22 恵贈図書
22 イタリアで見つけたあんなもの、こんなもの 長谷川嘉美
 魔法の一滴「トリュフオイル」
23 日伊協会からのお知らせ
表紙 ヴェネツィア ムラーノ島にて 二村高史
日伊協会F

2010年7月27日

プーリア便り29

Ciao dalla Puglia !

私事で恐縮ですが…、22日が誕生日でした。日本ではある程度の年齢になると誕生日をアピールしたり、大っぴらに誕生会を行うことはなかなかないように思いますが、イタリアでは大の大人もしっかり誕生日をお祝することが多いようです。今回はそんなイタリア人の誕生日の祝い方についてお便りします。

DSC04022 resize.jpgまず、意外に知られていないことですが、イタリアでは日本と逆で、誕生日である本人がケ  ーキやスプマンテを用意後、自ら「今日は私の誕生日なの!」と伝えながら、職場であれば同僚に、お稽古事等のサークルであればサークル仲間に、パーティーであれば来客に、配ります。

大々的な誕生会を開く人も多く、節目として最も大々的に祝うのはイタリアの成人年齢である18歳の誕生日。

年々派手になる傾向があるそうで、中にはバスをチャーターして多くの招待客を郊外の豪華なヴィラに招いて開催することも(もちろんお金の出所はご両親になるわけですが)。女の子の場合、結婚式さながらにお色直しをする子もいます。15歳くらいからお化粧の仕方もセクシーなドレスの着こなしも身に着けているイタリアの女の子達の18歳の誕生会は主役も参加者もそれはそれは華やか!

その次に大々的に祝うことが多いのは50歳の誕生日。“人生の半分だから”とのこと、イタリア人は100歳まで生きる気満々なのです!

PIC-0005.jpg社会的地位のあるかたやお金持ちのかたの誕生会ともなると、有名歌手を招いてコンサートを行ったり、たくさんの花火を打ち上げたり、ショーさながらの様々な演出を凝らします。こういうケースではもちろん伺う方もそれなりのプレゼントを携えていくことになります。

こういった会を全て誕生日の本人が計画実行するってすごいですよね~。よっぽど自分に自信がある&自分大好き!じゃないとできないように思うのですが、そう思うのは私が日本人だからなのかも。自分大好き!って悪いことじゃないですしね。

私もこちらでイタリア人の誕生日をお祝いする機会を重ねるうちに『自ら誕生日をアピールしてたくさんの人にお祝いしてもらうこの習慣っていいな』と思うようになりました。例えば日本で大して親しくない職場の同僚から「私、今日誕生日なの!」とケーキをもらったら内心『とてつもなくアピール好きな人だなー』とか『ごめん、知らなかったよ。プレゼントとか何も用意してないし』等となるかもしれませんが、イタリアではその本人とそれほど親しくなくても、誕生日を知らなかったとしても「わ~、おめでとう!」と笑顔で抱き合って頬キス、となります。誕生日は幾つになっても大切な記念日に違いないのでこの習慣は理にかなっていると言えそうです。

そんなイタリアで迎える誕生日も2度目。変なところで日本人のキャラクターが頭をもたげる私は未だにイタリア風の誕生日アピールができないのですが、GIANが代わりにアピールしてくれたおかげで誕生会を開くことに。といっても特に親しい友人のみに声を掛け、いきつけのレストランで行ったので普段のディナーとたいして変わらないようなメンバーと雰囲気でしたが。私のツボを押さえたプレゼントも色々といただき、おいし&楽しい時間をGIAN始め大切な友人達と一緒に過ごすことができて幸せな1日でした。

DSC04204_resize.JPG
DSC04162_resize.JPGちなみにGIANからのプレゼントは真夜中の日付変更後、書斎に入ると机の上に置いてありました(彼はこういうサプライズが大好きなのです)。以前「海に行く時の荷物がいっぱい入る鞄が欲しいな」と言ったのを覚えてくれていたようです。かなり大きな麦わらの鞄は口を巾着風に閉められるようになっており、お揃いのかわいいサンダル付き。海で大活躍間違いなしです。ありがとう!!