イタリアの鉄道というと、正直なところ、これまでは散々な評価ばかり。
「すぐに遅れる」「サービスが悪い」「車内放送がない」などなど。
そんな昔の鉄道を知っている人にとって、ここ数年の変化は驚くべきものがあります。

EuroStar(エウロスター)と呼ばれる特急を中心にして、列車はあまり遅れることがなくなりました。
先日の旅行では、一般のローカル急行が7分遅れて終着駅に着いただけで、「列車が遅れて申し訳ありません」という車内放送があって、いすからずり落ちそうになるほどビックリ!
もっとも、あらかじめ音声を録音してあって、それを放送しただけのようですが、確かに「scusare」(謝る)という動詞を使っていました……。

そうした変化の背景にあるのが、イタリア国鉄(FS = Ferrovie dello Stato)の組織改編でしょう。
2000年前後に改編が行なわれてFSグループとなり、実際の運営は、列車を運行するTrenitalia(トレーニタリア)、施設や路線などを保有するRFI(Rete Ferroviaria Italiana)などの下部組織が当たっているそうです。
これに合わせて、日本語でも「イタリア国鉄」を「イタリア鉄道」と呼ぶようになりました。
そんなイタリア鉄道の変身を体現している車両の一つが、ローカル線をゆく新しい車両「ミヌエット」(Minuetto)。上の2枚の写真がそれです。
ミヌエットは、音楽の授業によく出てきた舞曲「メヌエット」のイタリア語読み。
ジュージアーロによるデザインは斬新で、ホームと段差なしで乗車が可能。内装もなかなかしゃれていて、電光掲示板には次の駅名、現在時刻、現在の速度などが表示されます。
これなら、降りる駅を間違えないために、目を皿のようにしてホームの駅名を見ることもなくなりました。

もちろん、車内放送もあり。乗り心地もよく、エアコンもむらなく利いているのが最高。
同じスタイルで、電車とディーゼルカーの両方があり、イタリアのの北から南まで、各地のローカル線で目にすることができます。
(それぞれの写真をクリックすると、拡大して表示されます)
追伸
現在、イタリア鉄道はミラノ~ボローニャ間の新線(Alta Velocità)を建設中で、半年後には両駅間が1時間(!)で結ばれるそうです。
日伊協会F