2010年7月31日

『クロナカ』126号発行


日伊協会の会報『クロナカ』2010年夏号ができあがりました。
現在、会員のみなさまに向けて発送しています。

100731cronaca.jpg今回の特集は、「ヴェネツィアに押し寄せる“新しい波”」。
いつ訪れても変わらぬ町並みが迎えてくれるヴェネツィアですが、そこには「近代化」という変化の波がひたひたと押し寄せています。

「国立ヴェネツィア文書館のデジタル化」「モノレール『ピープル・ムーヴァー』の開業」「観光都市に暮らす人びとの生活とストレス」という3つの記事で、そうした変化を感じてください。

日伊協会の会員以外で、ご覧になりたい方には、1部300円でお分けしています。
「クロナカ2010年夏号(126号)」とご指定のうえ、日伊協会事務局にお問い合わせください。
tel. 03-3402-1632
<目次>(表紙を含めて全24ページ)

●特集:ヴェネツィアに押し寄せる“新しい波”
 3 国立ヴェネツィア文書館デジタル化プロジェクト 湯上良
 8 モノレール「ピープル・ムーヴァー」がお目見え 持丸史恵
10 変わり行く観光都市ヴェネツィア 栗林芳彦

12 イタリア・ルネサンス絵画史入門<31> 松浦弘明
  「ヘリオドロスの間」の装飾 ―ラファエロの変貌―
14 イタリア文化喫茶室    岡本太郎
 マルゲリータ・ブイを包むまっさらな光
16 EUのなかのイタリア モスカテッロ・リポート<35> アントニオ・モスカテッロ
 現代史でもギリシアの次はローマか
18 映画のなかのイタリア語<60> 押場靖志
 『湖のほとりで』
20 イタリアのニュースから
22 恵贈図書
22 イタリアで見つけたあんなもの、こんなもの 長谷川嘉美
 魔法の一滴「トリュフオイル」
23 日伊協会からのお知らせ
表紙 ヴェネツィア ムラーノ島にて 二村高史
日伊協会F

2010年7月27日

プーリア便り29

Ciao dalla Puglia !

私事で恐縮ですが…、22日が誕生日でした。日本ではある程度の年齢になると誕生日をアピールしたり、大っぴらに誕生会を行うことはなかなかないように思いますが、イタリアでは大の大人もしっかり誕生日をお祝することが多いようです。今回はそんなイタリア人の誕生日の祝い方についてお便りします。

DSC04022 resize.jpgまず、意外に知られていないことですが、イタリアでは日本と逆で、誕生日である本人がケ  ーキやスプマンテを用意後、自ら「今日は私の誕生日なの!」と伝えながら、職場であれば同僚に、お稽古事等のサークルであればサークル仲間に、パーティーであれば来客に、配ります。

大々的な誕生会を開く人も多く、節目として最も大々的に祝うのはイタリアの成人年齢である18歳の誕生日。

年々派手になる傾向があるそうで、中にはバスをチャーターして多くの招待客を郊外の豪華なヴィラに招いて開催することも(もちろんお金の出所はご両親になるわけですが)。女の子の場合、結婚式さながらにお色直しをする子もいます。15歳くらいからお化粧の仕方もセクシーなドレスの着こなしも身に着けているイタリアの女の子達の18歳の誕生会は主役も参加者もそれはそれは華やか!

その次に大々的に祝うことが多いのは50歳の誕生日。“人生の半分だから”とのこと、イタリア人は100歳まで生きる気満々なのです!

PIC-0005.jpg社会的地位のあるかたやお金持ちのかたの誕生会ともなると、有名歌手を招いてコンサートを行ったり、たくさんの花火を打ち上げたり、ショーさながらの様々な演出を凝らします。こういうケースではもちろん伺う方もそれなりのプレゼントを携えていくことになります。

こういった会を全て誕生日の本人が計画実行するってすごいですよね~。よっぽど自分に自信がある&自分大好き!じゃないとできないように思うのですが、そう思うのは私が日本人だからなのかも。自分大好き!って悪いことじゃないですしね。

私もこちらでイタリア人の誕生日をお祝いする機会を重ねるうちに『自ら誕生日をアピールしてたくさんの人にお祝いしてもらうこの習慣っていいな』と思うようになりました。例えば日本で大して親しくない職場の同僚から「私、今日誕生日なの!」とケーキをもらったら内心『とてつもなくアピール好きな人だなー』とか『ごめん、知らなかったよ。プレゼントとか何も用意してないし』等となるかもしれませんが、イタリアではその本人とそれほど親しくなくても、誕生日を知らなかったとしても「わ~、おめでとう!」と笑顔で抱き合って頬キス、となります。誕生日は幾つになっても大切な記念日に違いないのでこの習慣は理にかなっていると言えそうです。

そんなイタリアで迎える誕生日も2度目。変なところで日本人のキャラクターが頭をもたげる私は未だにイタリア風の誕生日アピールができないのですが、GIANが代わりにアピールしてくれたおかげで誕生会を開くことに。といっても特に親しい友人のみに声を掛け、いきつけのレストランで行ったので普段のディナーとたいして変わらないようなメンバーと雰囲気でしたが。私のツボを押さえたプレゼントも色々といただき、おいし&楽しい時間をGIAN始め大切な友人達と一緒に過ごすことができて幸せな1日でした。

DSC04204_resize.JPG
DSC04162_resize.JPGちなみにGIANからのプレゼントは真夜中の日付変更後、書斎に入ると机の上に置いてありました(彼はこういうサプライズが大好きなのです)。以前「海に行く時の荷物がいっぱい入る鞄が欲しいな」と言ったのを覚えてくれていたようです。かなり大きな麦わらの鞄は口を巾着風に閉められるようになっており、お揃いのかわいいサンダル付き。海で大活躍間違いなしです。ありがとう!!

2010年7月25日

坂本鉄男 イタリア便り 老樹調査


 イタリアでは自然環境保護団体のひとつが「自然の長老(パトリアルク)の調査と記録」というのを行っている。

 「長老」とは旧約聖書のユダヤ人12部族の族長の名称から取ったもので、ここでは全国に残る老樹のこと。記録されている老樹は北はアルプスの麓から南はシチリア島までを含み、総本数5327本が各州ごとに分類され、各樹木には、それぞれの存在場所、樹種、樹高、太さ、推定樹齢などが記録されている。

 さて、イタリア最長寿の樹木は、コルシカ島(フランス領)の南にあるサルデーニャ島にあるオリーブで、推定樹齢3800年、樹高11メートル、太さ13メートルだという。

 オリーブの木が最高樹齢とはいかにも地中海文明の地らしい。

 2番目は、シチリア島のエトナ火山の麓に生える推定樹齢3000年のクリの木で、樹高13メートルだという。降雨量の少ない地中海沿岸だけに、樹齢が1000年を超すものは少なく、水分を多く必要としないオリーブの古木が多いのも特徴といえよう。

 例えば、ナポリの近くの推定樹齢1600年のオリーブの木も、当時、巡礼がキリスト受難の地エルサレム近郊のゲッセマニ(ヘブライ語でオリーブ油を搾るの意味)の園から種を持ち帰って植えたといわれる。

 「みどりの日」をはじめ、「植樹祭」、「植林」など樹木に関心が多いわが国には、もちろん、こうした老樹の全国的な記録はあると思うのだが。

坂本鉄男
(7月25日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

2010年7月20日

プーリア便り28

Ciao dalla Puglia !

毎日暑いですね!

日本も猛暑のようですが、マルティーナ・フランカも猛暑日が続いています。でも夜はぐっと気温が下がり、昼夜の温度差が2桁ということも珍しくありません。湿度も低く、風のある夜は上着が必要なこともあるほどで、涼を求めて集まるバカンス客や近隣の町の人々で特にこの時期はにぎわいます。

過ごしやすいマルティーナの夏の夜、毎年約3週間かけて“イトリア谷 音楽祭(Festival della Valle d'Itria)”が開かれます。“フェスティバルの町”との異名も持つマルティーナ、各季節に渡って様々なフェスティバルが開催され、中でも音楽活動が盛ん。“イトリア谷  音楽祭”は特に有名で、海外からの音楽家やオーケストラも招き、毎夜様々なジャンルのコンサートが繰り広げられます。

P7150050_resize.JPGいくつかチケットを手配した内の第1弾が7/15に行われたオープニングオペラ“ナポリ ミリオネア!(Napoli milionaria!)”。(第1バイオリン奏者の楽譜の脇に写っているのは風で譜面がめくれないよう止めるための洗濯バサミ…、この部分だけ妙に庶民的です (^ ^)

当日、GIANは年に数回しかしないネクタイ&スーツスタイル、私も珍しくフルメイクを施し、おしゃれして会場であるドゥカーレ宮殿(Palazzo Ducale)へ赴きました。“プーリア便り6-2” でも少し触れましたが、普段は役所として使われている宮殿、その中庭がオペラやコンサートの会場となるのです。

 オペラはイタリアのオーケストラ、スロヴァキアのコーラス、役者は外国人も混じり…という編成で、時折“ちょっと声量が弱いかな”と思うこともあったものの、笑いあり涙ありの内容で楽しめました。ドラマ&歌&オーケストラの演奏が生で一度に味わえるオペラってほんと贅沢な楽しみですよね。

P7150036_resize.JPGところで、今回のオペラには実は前哨戦があり、14日に同作の映画が野外上映されました。

P7140013_resize.jpgこれ、とってもいい試みだと思います。というのも私はオペラ通ではないため、事前にこうやってストーリーを知ることができるとオペラをより楽しむことができるので。また、オペラは日本人にとっての能や歌舞伎のようなものと例えるとご想像いただけるかと思うのですが、作品の時代設定によってはセリフや歌詞が現代の言葉とは違うことも多く、イタリア人でも詳しく無い人が少なからずいるんですよ。

映画版は1950年、イタリアの偉大な映画監督&俳優であるエドゥアルド・デ・フィリッポ監督主演。イタリアの喜劇王トトーも登場し、イタリア語(ナポリ弁含む)は少々難しいものの、今も昔も変わらないナポリの人々の明るさ、たくましさに大笑いできてオススメです!
  “イトリア谷 音楽祭(Festival della Valle d'Itria)”
http://www.festivaldellavalleditria.it/index.php

今年は8/4まで開催されています。無料で楽しめるイベントも多くありますし、有料のイベントも価格は14ユーロ~なので気軽に楽しめますよ! 音楽がお好きでこの時期にマルティーナに滞在されるかたはこのイタリアならではのイベントに参加されてはいかがですか?

2010年7月18日

坂本鉄男 イタリア便り ローマ法王の夏休み


 誰でも取る夏休みだけに、ローマ法王だって例外ではない。

 ポーランド出身だった前法王ヨハネ・パウロ2世は若いころスポーツマンで山歩きが好きだったので、晩年身体が不自由になったときを除き、9年間は南アルプスのアオスタ渓谷、6年間はドロミーティ山系で夏を過ごした。

 神学者でピアノが好きなドイツ出身の現法王ベネディクト16世は、昨年までは前法王に倣って5年間は夏休みを南アルプスの山中で過ごしたが、今年は7月7日の恒例の水曜日謁見を終了すると、午後からローマの南約35キロのカステル・ガンドルフォの法王専用の別荘に8月終わりまで夏休みを過ごしに出かけた。

 ここなら、700キロ離れた南アルプスと違って、緊急時にもベルトーネ国務長官はじめ法王庁の幹部が簡単に駆けつけられるわけだ。

 この別荘は、アルバノ湖を見下ろす丘陵にあり1600年代前半に当時の法王が建てたもので、周囲を55ヘクタールの庭園などに囲まれたバチカン市国領、つまり治外法権に守られている。

 法王は、ドイツから呼び寄せた司祭の弟やドイツ人の側近とともに、祈りや思索、庭園内の散策、読書と執筆などのほか、グランドピアノに向かって、これまたピアノの名手の弟と大好きなモーツァルトやハイドンの曲を弾いて過ごす予定である。

 どうか静かな夏休みでありますように。

坂本鉄男
(7月18日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

2010年7月16日

図書貸出を始めました

日伊協会が保有する図書約2000冊が、今回<石川ルーム>のオープン・スタックの本棚に納められました。
図書は神田の古本屋の店先のボックスのように無秩序に並んでいますが、珍しい本探しの楽しみもあります。是非一度お立ち寄り下さい。7月1日から下記の要領で、日伊協会会員に限り、貸し出しをすることにしました。暑い夏を読書で消夏はいかがですか?


貸出にあたっての注意事項:
1. ガラスケース内の図書は貸出ししません。
2. 辞書、辞典、旅行案内は貸出ししません。
3. 会員は以下の要領で上記を除く図書を借りることが出来ます。
(1)受付に備え付けの「図書貸出し簿」に必要事項を記入のうえ、記入内容について受付担当者の確認を得て下さい。
(2)一回原則3冊までとし、貸出し期間は3週間以内を厳守下さい。
(3)返却の際は受付で確認印を得て下さい。
(4)貴重な図書ですので、丁寧に扱って頂き、又貸しは禁止です。
(5)返却した図書はご自身で元の本棚に戻してください。
4. 日伊協会会員に限ります。

日伊協会事務局

2010年7月12日

夏の短期集中講座

教室リフォームが終了し、今年は規模を拡大して開催します。

<アラカルト式文法講座>
13項目を自由に組み合わせて、短期間で弱点を克服!

1.近過去
2.再帰動詞
3.半過去
4.人称代名詞
5.命令法
6.未来・先立未来
7.比較の表現
8.受動態・非人称の“si”
9.関係代名詞
10.条件法現在・過去
11.接続法現在・過去
12.接続法半過去・大過去
13.遠過去

日時:項目1-7、項目7-13
会場:青山
受講料:各3,900円

<アニメで学ぶ日常会話>
1エピソード5分のなかで聞こえてくるのは、主人公の動物たちの簡単で聞き取りやすい日常会話。しかも自然で、便利な表現が満載です。
まずは聞取りをして、さまざまな表現を学びましょう。

日時:7月21日,22日,26日(全3回)、14:30-15:50
会場:青山
受講料:9,000円

<イタリア語でEメールを書いてみよう>
たとえば「よろしくお願いします」、「取り急ぎ、お返事まで」など、日本語に特有の表現はどう言い換えればよいでしょうか。
さまざまな場面を取りあげながら、イタリア語でEメールを楽しむコツを学んでいきましょう。

日時:7月26日,30日,8月4日(全3回)、19:00-20:20
会場:青山
受講料:9,000円

<新聞のイタリア語>
イタリアについて書かれた新聞記事を読みます。大意をとってイタリア語で内容を伝え、疑問点を解消してゆきましょう。

日時:7月20日,28日(全2回)、19:00-20:20
会場:青山
受講料:6,000円

<親子で学ぶイタリア語>
お子さんと簡単なイタリア語に触れてみましょう。

幼稚園児1名+保護者1名
日時:7月21日,28日(全2回)、11:30-12:50
会場:青山
受講料:10,500円

小学1,2年生1名+保護者1名
日時:7月23日,30日(全2回)、11:30-12:50
会場:青山
受講料:10,000円

2010年7月11日

坂本鉄男 イタリア便り 「電話盗聴」と捜査


 組織犯罪に限定せず、捜査のための電話盗聴が許されているイタリアの当局なら、わが国の「政治とカネ」の問題では、さっさと収賄疑惑のある政治家やその秘書と献金疑惑のある建築業者の電話、政治家の大金持ちの母親と秘書の電話に盗聴器を仕掛けたに違いない。

 イタリアの司法当局が公表している数字によると、イタリア全国で電話を絶えず盗聴されている人は約4万人もいて、その一人が平均3本の電話を盗聴されているというから、約12万本の電話が盗聴されていることになる。

 さらに、おのおのの電話に1日平均50人がかけていると計算すると、約200万人分の通話が盗聴の対象になっているといえる。

 また、当然のことながら、司法当局の盗聴班のほかに電話盗聴の専門会社が150社もあることから、昨年末の時点でこれらの会社が国に対して持つ請求権総額は4億8千万ユーロ(約585億円)の巨額に達していた。

 これまでも電話を盗聴されていろいろなスキャンダルを暴露されたベルルスコーニ首相は、約3年前から検察側の電話盗聴とマスコミによる盗聴内容の公開に歯止めをかける法案の成立に躍起になってきたが、野党およびマスメディアから「捜査と報道の自由に猿轡(さるぐつわ)を掛ける」との非難を浴びて立ち往生している。だが、これだけ盗聴が許されてもマフィアや汚職を根絶できない捜査当局にも問題がある。

坂本鉄男
(7月11日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

2010年7月10日

プーリア便り27

Ciao dalla Puglia !

先週末は所用があり、再び大好きなローマに行ってきました。しかし!当日は日中気温35度という猛暑日…。丘陵地にあるマルティーナ.フランカと違い、高湿度のローマ。フラフラしながら所用を済ませた後の日中はさすがに外を動き回る気分になれず、ホテルに戻って休憩。夕方になってから町歩きに繰り出しました。

P7080004_resize.JPGちょうど3日からローマのあるラツィオ州含め多くの州でバーゲンが始まったばかり(イタリアでは毎年、州毎にバーゲン開始日が法律で決められます)。GIANともども狂喜乱舞してあれやこれや買物して…、バカンスの服の準備はOK!

 こちらは今回の戦利品(のごくごく一部)であるGIANのサマーセーターと私のワンピースです(また買った物を披露したい病が出てしまいました)。

私、いつも食の話題ばかり書いておりますがファッションも好きなのです。そしてGIANは私以上にファッション大好き。なので今後機会を見てファッションの話題も時々書こうと思います。P7030006_resize.JPG

さてさて、気が済むまで買物をしたらもう夜。ちょうどこの時期にトラステーヴェレのテーヴェレ川両岸に並ぶ夜店に出かけることにしました。車で近くまで行くと既にすごい人!

駐車場を見つけるのも至難の技だったので少々離れた場所で食事を済ませてから再び向かったところ、何とか駐車できたのでさっそく河川敷へ。

夜店はアクセサリー、服、台所用品等々、色々ありましたが最も多かったのはレストランやバー。なんと回転寿司もありました!

P7030007_resize.JPGでも、とある店の前を通りがかった時に悪い油の臭いが(ローマは揚げ物が名物ではありますが)…。お店の人には申し訳ないけれど“この時期、野外で揚げ物や生ものって大丈夫かしら?夜は多少涼しくなるとはいえ…”と思いました。今後お出かけになる方は不安でしたら事前に何か召し上がるか、バーで乾き物系をつまむのが無難かもしれません。P7040033_resize.JPG

こちらはバーの様子。

どうやらこのように直にクッションやゴザ等を敷いて寛ぐのが流行のようで、併設されているテーブル席はガラガラなのに地べた席(と言ったらいいのかしら?)は満員という店も多かったです。和風もあれば写真のようなアラブ風に水タバコまで置いている店も。日本でもウケそうなスタイルですよね。

こちらのバーは川に面してカップルが並んで座れるブランコ席を並べています。 これもいいアイデアだなーと思いました。お子様連れにも喜ばれそう!

P7040031_resize.JPG私達は時間の関係で見られませんでしたがティベリーナ島では映画のイベントも行われていました。日本を含む世界各国の映画が野外上映されるようですよ。 http://www.isoladelcinema.com/index.html(音が出ます) この時期にローマ滞在されるかたはお出かけになってみては?P7030024_resize.JPG

弦月のきれいな晩、夕涼み感覚の楽しい散策でした。

2010年7月 8日

プーリア便り26

Ciao dalla Puglia !

今回はプーリアの八百屋さんについてお便りします。
以前「農業が盛んなプーリアは青果物が非常においしく、かつ激安」と拙ブログや日伊協会季刊誌『クロナカ』でお伝えしたことがありますが実際いかほどなのか、お世話になっている八百屋さんを例にご紹介します。

P6260005_resize.jpg私達が普段買物するのは地元マルティーナ.フランカの八百屋さんですが、時々車で20分ほどのお隣バーリ県プティニャーノの店に足を伸ばすことがあります。マルティーナも東京育ちの私から見れば良質な青果物を感激の安さで買うことができますがプティニャーノのこの店は別格。どうやら問屋さんとして他の八百屋さんに卸しも行っているらしく、ほとんどが地元産で質の良さも品数の多さも、もちろん安さも群を抜いています。

 現在の店先はこんな感じ。少し前までサクランボが主役でしたが今はスイカ、イチジク、モモ等の夏の果物にすっかり取って代わられています。こちらで暮らすようになってからずいぶん旬に敏感になりました。

細長く奥に伸びた店内には色鮮やかな様々な野菜が並び、見ているだけで元気が出てきそう。

P6260006_resize.jpgイタリア料理に欠かせないトマトも色々な種類があって値段も様々。オススメを聞くと「これが最高においしいよ。1つ味見してごらん」と手渡してくれたり、それぞれに適した料理法を教えてくれたりします。

P6260007_resize.JPG今の旬の野菜はトマト他、ピーマン、キュウリやココーメロ(cocomero)と呼ばれる甘くないメロンのようなウリ科の野菜等々。旬の物は値段も安い、写真に“0.80”“1.00”とあるのは1個当たりじゃないですよ、1kg当たりの値段なんです!

味は最高だし、量り売りなので必要な分だけ買えるのも便利(でもプーリア人はたいていkg単位で買物するので、私が「2つ下さい」と注文するとたいてい2kgと勘違いされます)!

P6260008_resize.JPG色々買い込み、お会計。「イタリアンパセリ(prezzemolo)持ってくかい?」と聞かれたので「もちろん!」と答えると豪快に一束つかんで袋に入れてくれました。イタリアンパセリはほぼ全てのイタリア料理に使われると言ってもいいくらい出番が多いので毎度のこのサービスはとっても嬉しい!
P6260009_resize.jpg
さて、本日のお買物はこちら。こんなに買って20ユーロ也!

“2人暮らしにしてはすごい量!”と思われるかもしれませんが私達は毎日野菜も果物もたっぷり食べるので今日の買物はむしろ少ない方です。果物は今の時期、海に出かける時にたっぷり持っていって友達と一緒に食べることも多いので旬のビワとアンズを大目に買いました。ちなみに手前向かって右が前述のココーメロ。そのままポリポリ齧ってもいいし、箸休めに食べることも多いです。冷やして生のまま食べられ、サッパリした味なので“旬って上手くできてるな~”と思います。

日本は温室栽培や輸入物が多く、また形や大きさが揃ったきれいな青果物が主流のためか、値段がとても高いですね。去年、GIANやプーリア人の友人夫妻と共に日本旅行をした際、その値段はもちろん、果物が1個ずつ袋掛けして育てられている様子や、形も大きさもピッタリ揃ったきれいなサクランボやイチゴが整然と並べられたパック等を見て大変驚いていました。でも最近は日本も不恰好だったり泥が付いたりしていてもおいしい旬の物を求める人が増えてきているようなので、今後は状況も変わっていくかもしれませんね。

【お知らせ】
イタリア旅行ガイドサイト“アーモイタリア”にプーリア情報を執筆しました。私の担当は“アルベロベッロと近郊”ですがその他の町情報も数多く記載されています。
http://www.amoitalia.com/alberobello/index.html
全て実際に現地取材し、紹介している情報も自身が普段から愛用していたり、地元民から評価の高い人気店やレストランばかりを厳選しております。自分が心から紹介したい!と思うポイントを記事にしておりますのでペースは少々のんびりですが、今後少しずつ情報も充実させていきますので、プーリア情報をお探しの際にお役立ていただければ幸いです。

2010年7月 4日

坂本鉄男 イタリア便り 国有不動産


 昔の東京を知っている人は、今の都心の一等地の方々に軍が広大な不動産をもっていたのを覚えているに違いない。戦後から今日までにほとんどが民間に払い下げられてしまった。

 今のイタリアはちょうど戦後の日本と同じである。144年間続いた兵役の義務が2005年7月1日をもって中止されたが、いまだに軍は都市の真ん中のみならず、国の各地に元の兵営などたくさんの不動産を所有している。

 軍所有のものも含め国有不動産の総数は3万件におよび、建物は9500万立方メートル、土地は783平方キロ、つまり国土の0・26%を占めるという。これを観光資源として売却すれば国の借金など一遍に返済できるはずで、各地の目ぼしい国有財産が売却、あるいは賃貸を目的にリストアップされている。

 例えば、世界の観光地ベネチアでは、12世紀から16世紀まで海洋共和国ベネチアを支えた艦隊や商船隊を建造した約46ヘクタールの広大な造船所が含まれている。

 また、ラ・スぺーツィア湾のバイロンたち英国詩人が愛した周囲6・5キロメートルの美しいパルマリア島、サルデーニャ島南端の72平方キロの広大な射撃場なども入っている。

 エーゲ海などに多数の美しい島をもつギリシャは、経済危機を乗り越えるため島の売却や貸し付けを考慮中という。いったい、日本にはどんな売却ができるものが残っているのだろうか。

坂本鉄男
(7月4日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)