2011年2月28日

坂本鉄男 イタリア便り 国民休日はNO

 今から150年前の1861年3月17日、トリノで初のイタリア議会が開かれイタリア王国成立が宣言された。つまり、それまでイタリアとは単に地理的名称であったものが、正式に国家として成立した日であった。

 この記念すべき150周年を祝うため、イタリア政府は1月28日の閣議で3月17日を今年だけに限り、祝日とすることに決めたのだが、「祝日は構わないが国民休日には反対」との声が各界から起こったのである。

 「国民休日」案には政府与野党および最大労組「CGIL」も財界人の多くも賛成したが、連立与党の一角である「北部同盟」所属の閣僚は「財政難のおり予算の裏付けがない」と祝日決定後も反対している。

 また、伊経団連会長マルチェガリア女史も「この経済危機に生産性を落とす」との理由で反対、3大労組の一つ「UIL」も当初は反対し、ジェルミニ教育相も学校の休日には反対していた。

 結局、祝日予定日まで1カ月少々に迫ったので、政府は今年の11月4日に予定されていた「陸軍記念日」の祝日を普通の労働日として、経済的・財政的不満を抑え、政令で3月17日の「祝日兼休日」に踏み切った。休日乱造大国の日本では考えられない現象だ。

坂本鉄男
(2月27日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

イタリア統一150周年記念連続文化セミナー

今年はイタリア統一150周年にあたり、昨年末から今年にかけて、それを記念するナポリターノ大統領も出席する多様な催し物が開催されている。長年にわたって日伊文化交流に積極的に携わってきた日伊協会は、この150周年を記念して、特別連続文化セミナーを企画しています。その内容は、日本のイタリア研究の第一線で活躍されている方々に、政治・社会・歴史・オペラ・映画・日伊文化交流など多様な側面から、イタリアの150年を論じるものです。

詳細は決まり次第、日伊協会ホームページ、チラシでお知らせします。お楽しみに。

日程:5月開始予定
会場:青山
主催:公益財団法人日伊協会

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2011年2月23日

談話会「ヴェリズモオペラにみる男性像 歌劇『道化師』3つの愛」

第60回談話会「ヴェリズモオペラにみる男性像 歌劇『道化師』3つの愛」
講師 武田好氏(星美学園短期大学人間文化学科イタリア語イタリア文化コース准教授)

今回の談話会は武田好先生を講師にお招きし、2月19日三笠会館にて開催されました。

P2192741.JPGヴェリズモオペラの代表作と称されるレオンカヴァッロ作「道化師《I Pagliacci》」を映画と舞台のDVDで観賞しながら、この歌劇で展開される人間関係を相関図でわかりやすく説明していただきました。

また、オペラの歴史におけるヴェリズモオペラの位置づけやその時代のイタリアの背景の話、そして作者であるレオンカヴァッロ自身の珍しい写真も見せていただき、オペラを通してその時代のイタリアを知ることができるのだなと感じさせるお話でした。


日伊協会J

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2011年2月20日

坂本鉄男 イタリア便り 歴史の長い猫との共存


 わが国では2月22日を「ニャンニャンニャン」の語呂合わせから「猫の日」とするが、イタリアでは1990年に愛猫家の投票で決められた同じ2月17日の「猫の日」の存在はそれほど知られていない。

 とはいえ人間とネコの共存の歴史を考えると、奈良時代に教典をネズミ被害から守るため中国からネコを輸入したといわれるわが国とは違い、ヨーロッパでの歴史は長い。実際、2004年にキプロス島で発掘された9500年前の墓から人骨と一緒に飼いネコの骨と思われるものが発見されている。

 近現代では、英国の最盛期を治めたビクトリア女王(1819-1901)が溺愛(できあい)し、王室中で貴族同様に扱われていたペルシャ猫、チャーチル首相とともにダウニング街10番地の官邸を住まいにしていたネコのジョック君、ホワイトハウスではセオドア・ルーズベルト大統領のスリッパーズ君、クリントン一家のソックス君などが有名だった。

 また、「猫は飼い主の家になじみ、犬は飼い主になじむ」とのジンクスを破るものとして、2009年にフィンランドのラップランドで行方不明となり130日後に800キロ離れたヘルシンキの飼い主の元に帰ったネコの話も耳新しい。ネコの日には愛猫にごちそうをお忘れなく。

坂本鉄男
(2月20日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

2011年2月13日

坂本鉄男 イタリア便り ピュア・チョコレート


 明日は聖バレンタインデー。恋人にチョコレートを贈り、一緒に食事して赤ワインを飲むカップルにはうれしいことだが、チョコも赤ワインも、がんや動脈硬化の原因の一つとなる活性酸素を抑えるポリフェノールをたくさん含んでいる。

 一般にチョコレートと呼ばれている固形のチョコは、1820年に英国で発明され、それまでチョコレートといえば飲み物、現在の「ココア」の一種だった。仏王妃のマリー・アントワネットがお抱えのチョコレート職人に作らせたものも、モーツァルトのオペラ「コシ・ファン・トゥッテ」に登場するものも、“飲料チョコ”だった。

 イタリアは欧州連合(EU)加盟国でも、食品に関する規則が厳しい。中欧諸国ではブドウ酒の発酵を助けるための砂糖添加が許されているが、イタリアでの使用は禁止されている。

 EUが2000年、チョコのカカオバターの含有を減らし、5%の植物性油脂の添加を認めたのに、イタリアは反対。同国のチョコはカカオ35%、カカオバター18%以上で、他の植物性油脂は混入していない「ピュア(純粋な)チョコレート」を誇ってきた。

 だが、最近、EUの裁判所から規則違反と中止勧告を受けた。「イタリア料理が健康に良い」と言われるのも一理あるわけだ。

坂本鉄男
(2月13日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

2011年2月10日

『日伊文化研究』50号 特集テーマ

■第50号特集テーマ……「イタリア統一150周年」

2012年発行『日伊文化研究50号』の特集は「イタリア統一150周年」です。イタリアは、いまから150年前、1861年に統一国家イタリア王国を樹立しました。近代イタリアの独立と統一にいたる、いわゆるリソルジメント運動から現在にいたるまでの、イタリアの歴史、政治、経済、文化など広い観点から、「イタリアをつくる、イタリア人をつくる」といったイタリアの国家形成、国民形成にかかわる論文の投稿をお待ちしております。

【論文】フォーマット40字×40行9~11枚(図版〔1枚400字見当〕、註を含む)。
【エッセイ】フォーマット40字×40行6~9枚(図版〔1枚400字見当〕、註を含む)。

原稿締切…… 2011年5月31日

送付先…… 〒107-0052 赤坂7-2-17-207
     日伊協会「日伊文化研究事務局」宛

・投稿は日伊協会会員であることを前提とします。
・連続投稿は原則として受け付けません。
・2011年6月に開催される編集委員会で審査のうえ、採択(仮採択、条件付き採択を含む)を決定します。仮採択、条件付き採択の場合の最終原稿締切は同年9月30日とし、その段階で編集委員会が再閲読します。最終原稿はデータおよび打ち出し原稿にて提出していただきます。著者校正は原則として初校までとします。
・原稿料はお支払いしません。なお、原稿はお返ししません。
・引用文献の書き方など、本誌の書式の「執筆マニュアル」、またバックナンバーをご希望の方はこちらまで。

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2011年2月 8日

TODI を懐かしんで

ウンブリアの小さな町「TODI」(トーディ)、その町に留学した方々による「TODI 会」が2月5日日伊協会、青山教室で開催されました。
歩いてもあっという間に一周できてしまうような町、TODI。
でも、そこでは私たちの心を癒してくれる人々との出会い、私たち日本人が忘れかけている穏やかな生活を実感することが出来ます。
そんな町で、青い空と、緑と、穏やかな空気に囲まれて夢の様な滞在を過ごされた方々が、日本での再会を実現させました。

P2052727.JPG当日は TODI を懐かしむお料理に舌鼓をうちながら、懐かしい顔との再会、TODI でつながった新しい出会い、で楽しい一時を過ごしました。
参加者は大学生からシニアの方まで男女様々、世代を超えた輪が広がった一日となりました。

イタリア語もほどほどに滞在を楽しむ留学、ご希望の方は日伊協会にご相談下さい。

日伊協会K
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2011年2月 6日

坂本鉄男 イタリア便り 価値があってないもの


 世の中で「価値があってないもの」の一つは亡き人の骨つぼ・棺おけであろう。遺族にしてみればこの上なく大切であるが、他人にとってはもらっても一番困るものである。

 イタリアはあらゆる種類の奇抜な窃盗事件が起こる国だが、去る1月下旬、北伊の風光明媚(めいび)なマッジョーレ湖を望む寒村の墓地から、イタリアのテレビ番組でもっとも有名な司会者で一昨年9月に死去したマイク・ボンジョルノ氏(享年85)の棺おけが盗まれた。

 小型トラックを使い大の男が4人掛かりでなければ運べない棺おけの窃盗事件だけに、警察は「(死者にこの言葉が当てはまるか否かは別として)身代金目当て」として捜査しているが、今のところ犯人側からの要求はない。

 この種の盗難事件として有名なのは1978年スイスで起こった喜劇王、チャールズ・チャプリンの遺体盗難だが、15日後に発見され犯人も逮捕されている。イタリアでは87年北伊ラベンナの国際的穀物取引で有名だった人物の棺(ひつぎ)が盗まれ、遺族が100億リラ(約10億円)の犯人側の要求を拒否した結果、遺体は行方不明のままだ。また、2001年にはイタリア金融界の重鎮の棺が盗まれたがこれは発見されている。

 遺体を火葬にする日本では考えられない盗難事件である。

坂本鉄男
(2月6日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

2011年2月 4日

2011年度会員募集 ご入会キャンペーン中

日伊協会では、来年度の会員を募集中です。
イタリアに興味のある方をお待ちしております。

ご入会キャンペーン中
通常4月~翌年3月までの1年間ですが、今ご入会いただければ、1~3月まではサービス期間となります。
イベント、講座も会員価格、割引料金が適応されます。
ぜひ、この機会にご入会ください。

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日伊協会I