2011年11月 2日

安田侃講演会

共催イベントのご案内

「時に触れる~都市空間における彫刻~」
大理石の産地として有名なトスカーナのピエトラサンタにアトリエを構えて40年になる彫刻家、安田侃氏が、個性豊かなイタリアの都市やイタリア文化について、創作活動を通して得た独自の視点から語ります。

日時:11月11日(金)、17:30~19:00
会場:イタリア文化会館アニェッリホール
主催:イタリア文化会館
共催:公益財団法人日伊協会
入場料:無料
お問合せ:イタリア文化会館 Tel. 03-3264-6011

2010年11月 1日

展覧会「旅雀素描帖・展」


日伊協会会報「クロナカ」のデザイン・レイアウトを担当している新井美樹さんの水彩画展が、日伊協会事務所近くの青山で、明日2010年11月2日から6日間、開かれます。

101101arai01.jpg

前回ブログでお知らせした第6回では、イタリア、日本を含む世界各地を絵にしたものでしたが、今回の第7回は「IBERIA 陽光のスペイン&ポルトガル」。
イタリアではありませんが、同じラテン諸国の風景ということで、今回もご紹介しました。

場所は、101101arai02.gif地下鉄青山一丁目駅から、日伊協会とは反対方向に徒歩5分ほどのところ。

住宅地のなかにある、こぢんまりとした一軒家ギャラリーです。

お時間のある方は、ぜひどうぞ。





日時:
2010年11月2日(火)~7日(日)
11:00~19:00
(初日は14時から、最終日は17時まで)

場所:
ギャラリー・スペースキッズ
107-0062
港区南青山2-7-9
地下鉄銀座線・半蔵門線・大江戸線「青山一丁目」駅下車。
3番・5番出口から徒歩5分。

新井さんのホームページ
http://moineau.fc2web.com/

日伊協会F

2010年10月13日

プーリア便り38

Ciao dalla Puglia!

プーリア便り23” でもご紹介したレッチェに再び行く機会がありました。レッチェは豪華で繊細なバロック様式に彩られた宗教施設が特に有名ですが今回は“まだ行ったことのない所に行ってみよう”と思い、カルロ5世城(Castello di Carlo V)へ。

カルロ5世城は“バロックのフィレンツェ”と呼ばれるレッチェのイメージからすると建物自体は拍子抜けするほどシンプル。そのためかガイドブックや観光サイト等ではあまり取り上げられていないようですが、内部がカルタペスタ博物館(Museo della Cartapesta)になっています。

カルタペスタとはレッチェ伝統の紙粘土工芸のこと。レッチェは石細工も有名ですがこの紙粘土工芸もレッチェならでは。町中にもカルタペスタの工房や店が多くありますが、作品があまりにもリアルなので知らないと紙粘土で作られているとは気づかずに通り過ぎてしまうかもしれません。

カルタペスタの起源は17世紀に遡り、元々は宗教的オブジェを増やすために麦藁、紙屑、糊、漆喰、といった貧しい中でも入手できる素材と僅かな道具を使って作ったのが始まり。当時、素材や道具は貧しくとも忍耐力と宗教心で作っていたのでしょう。現在はイエス様、マリア様、天使等の伝統的モチーフの他、アートとして人形、アクセサリー、室内装飾品等のモダンな作品を作る若い職人も生まれているそうです。

私は今までカルタペスタの存在は知っていたもののその詳細は全く知りませんでした。館内の展示や解説板(英語も併記されています)によれば大きく分けて以下5つの製作工程があるそうです(陳列棚のガラスに反射して写真が見づらい点はご容赦を)。

  1. 麦藁で基礎を形作る。顔や手足はテラコッタの場合もあるそうです。

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  2. 紙粘土を貼り付けて形作る。

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  3. 焼きごてで固める。

IMG_0043_ridimensionare.jpg  4. 研磨。

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  5. 彩色して完成。

IMG_0047_ridimensionare.jpg服のひだが実に優美で美しいですよね。館内にはカルタペスタで作られたプレゼーピオ他、伝統的モチーフから現代的モチーフまで様々なアーティストの作品も展示されています。

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レッチェの宗教施設や専門店でカルタペスタ作品を見ることもできますが、更にじっくりとその歴史~作品誕生までをご覧になりたいかたや様々な作家の作品をまとめてご覧になりたいかたにはオススメの博物館。ただし、できあがったたくさんの像が並ぶ展示室や作品に入れる目玉が置いてある(しかもたくさん!)陳列棚等、あまりにもリアルなのでギョッとするかも (^^;

カルタペスタ博物館(Museo della Cartapesta) 入場無料
場所:カルロ5世城内の1~2F
開館:月~金―9:00~13:00、16:30~20:30 土日―9:30~13:00、17:00~20:30
TEL:+39 0832.244845、+39 0832.246517
WEB(伊語):http://www.comune.lecce.it/comunelecce/Territorio/Arte+e+Cultura/Musei+e+Gallerie/Museo+della+Cartapesta.htm

2010年5月17日

シエナの裏-美術展

Siena.JPGはじめまして! イタリア中部の町シエナにあるダンテ・アリギエーリ校の金子です。
菜の花が春風にゆれるトスカーナよりお便りです。

今春シエナで、初期ルネサンスをテーマにした大規模な美術展“Le arti a Siena nel primo Rinascimento”の幕が開けました。
世界各国の135もの美術館から集められた芸術作品は、いずれもためいきの出るようなものばかり。
さながら優美なるタイムカプセルのごとく、在りし日の栄華を物語っています。
町を知る人の中には「え?ルネサンス?シエナ?栄華?」と思う方もいるかもしれません。
現在のシエナは人口6万人ほどの小さな町で、ユネスコに登録されているとは言え、芸術の都パリのような華やかさもなければ、メガロポリス東京のような都会のダイナミズムもありません。
また、ゴシック建築の町並みやパリオ祭に代表される「中世」「コンサバ」というイメージが浸透しているため、ギャップを感じるのはもっとも至極と言えます。
今回は、ステレオタイプのラベルを裏切るシエナの顔をご紹介したいと思います。

【歴史のミルフィーユ!】
映画のセットのようなレンガの町並みで有名なシエナですが、その起源は中世から大きく前にさかのぼり、紀元前のエトルリア人居住地が発祥とされています。
その後、古代ローマ帝国軍の城塞を中心に町は発展し、南北に縦断する巡礼路 via Francigena に沿うように3つの丘の上に広がっていきました。
強大な中世都市国家として勢力をのばすころ、旧市街地はおおむね現在の形となりました。
何世紀にも渡る変遷を経たものの、各時代の痕跡は今も町のいたるところにとどまり、エノテカの地下にあるワイン倉がエトルリア時代に掘られたものであったり、アパート内部に中世の教会のアーチが残されていたりと、歴史が日常に溶け込んでいます。

Santa Maria della Scala Retro.JPGまた、美術展の会場の一つともなっている Santa Maria della Scala は、時代の変遷を凝縮しているシンボルとも言えます。
現在、複合アート施設となっている建物は、エトルリア建築を土台に今世紀まで増改築が繰り返され、複雑な構造のあちこちにその歴史を宿しています。
代表的なフレスコ画は、建物がヨーロッパ最古の巡礼者宿泊施設・病院の一つとして使われていた当時を伝え、治療や慈善活動の様子をありありと物語っています。

【アバン・ギャルド】
もう一つのシエナの顔は、ルネサンスの夜明けに興ったアバン・ギャルドの精神です。
時代の最先端をゆくメンタリティは、強大な都市国家を実現するとともに、ヨーロッパ文化の発展にも大きく貢献しました。
この精神はルネサンス前派とされるシエナ派の芸術家たちにもよくうかがえます。
13世紀ごろの作品には、遠近法を試みたり、絵画のモチーフに風景を取り入れたりと、彼らが“primitivi senesi”の通称とは裏腹に新時代のアートを模索していた様子がよく表れています。
「金地の背景に聖人」という当時の定番をくつがえす飛躍的な転換は、あの世からこの世への視線の転換、現世の肯定というルネサンスの思想そのものです。
さらに、実生活の面でもシエナはヨーロッパ全体に多くの影響力を及ぼしていきました。
15世紀半ばには世界初の銀行と言われる Monte dei Paschi di Siena が生まれ、勢力下の町からは二人の教皇を輩出します。
また、続く16世紀には他の町に先駆けて本格的なイタリア語教育機関が設立されるなど、まさに最先端の代名詞ともいえる町でした。

現在のシエナは、伝統と現代の共存をめざすヒューマンサイズの町として21世紀を生きています。
さまざまな歴史的変遷の中、いずれの時代も町の精神には「調和」というキーワードが共通しているように思えます。
国立絵画美術館、キジャーナ音楽院、国立大学、諸研究所など、町が擁する多くの文化施設や教育研究機関には現在も世界中から文化人が集まり、国際色豊かな調和は、ルネサンス前夜に描かれたロレンツェッティのフレスコ画『善政』を彷彿とさせます。
lorenzetti buongoverno2.jpgこのような町シエナから、これから「旬のイタリア」をテーマにお便りをしていく予定です。
どうぞよろしくお願いいたします。

2009年9月28日

豹を抱くディオニュソス

上野の国立西洋美術館で始まった「古代ローマ帝国の遺産」展に東大チームが発掘に当たったソンマ・ヴェスヴィアーナ遺跡から出土した紀元前後1世紀の頃に制作された白大理石の美しい「豹を抱くディオニュソス」が展示されています。
豹1_1.jpgのサムネール画像 貂1_1.jpgのサムネール画像美しいディオニソスに抱かれて、彼の顔を下から見上げている 小動物はカタログでは「豹」となっています。
豹1_2.jpgのサムネール画像 貂1_2.jpgのサムネール画像私は2001年の「日本におけるイタリア」年の時に来日したレオ  ナルド・ダ・ヴィンチの最高傑作の一つ<白貂を抱く貴婦人>の絵に描かれた貴婦人を見上げる愛らしい白貂に良く似ていると思いました。如何ですか?

   
 日伊協会会長
英正道

2009年1月31日

素敵な水彩画展「水の輪郭」


青山の日伊協会近くにある小さなギャラリーで、「旅するすずめ」こと新井美樹さんの水彩画展が開かれています。
6回目となる展覧会で、今回は「河や海や湖など水辺の風景」がテーマ。

水彩画展

新井さんが旅先で見た風景が、上品で素敵な水彩画にまとめられています。
ヴェネツィアやアマルフィをはじめとするイタリアの風景のほか、スイス、チェコ、タイ、日本など、世界各地の水辺の風景が、いながらにして楽しめます。

水彩画展

残念ながら明日が最終日(1日17時まで)なのですが、お時間のある方にはおすすめです。
場所: 東京都港区南青山2-7-9  ギャラリー・スペースキッズ
地下鉄青山一丁目下車、3番・5番出口から徒歩5分。青山通りから路地を入り(ソニーコンピュータービルとPOLAビルの間)、突き当たりの家の裏側。

なお、新井さんのホームページ Le moineau - すずめのおやど - でも、美しい絵が見られますよ!

日伊協会F