プーリア便り44

Ciao dalla Puglia!

早くも10月、150年ぶりの猛暑だった夏も終わり、イタリアもすっかり秋です。日本はいかがでしょうか? 私は1年ぶりに一時帰国が決まり、日本を想いながらワクワクしております。日本滞在中は、プーリア家庭料理レッスンも開催する予定です。

今回はプーリアの話題は少しお休み。週末に出かけたロンバルディア州パヴィーア県(Pavia)の小さな町で行われていたカボチャとクリの秋祭の様子をお便りいたしますね。

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雲ひとつ無い秋晴れの中、会場に到着すると小さな町のメインストリートの両側は露店でいっぱい。

主役のカボチャの他、
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フレッシュポルチーニ、ブドウ、ザクロ等も。秋ですね~
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ぶらぶらと見学中、食欲をそそられて1つお買い上げ…、地元の腸詰の炭火焼です。パンに挟む他、同じく炭火で焼いたポレンタを付け合せて供されるのが北イタリアらしいところです。
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GIANはポルケッタ(子豚の丸焼き)のパニーノも追加していました。
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地元の楽団も会場内やメインストリートを行ったり来たりしながら音楽を奏でています。フォークソングって初めての土地なのになぜか懐かしい気持ちになるものが多いですね。音色に惹かれて楽団に着いていく私を見て「“ブレーメンの音楽隊”みたい」とGIANは笑っていました。
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お食後はもちろん大鍋で炒った栗と、
 

IMG_6140_ridimensionare.jpg地ワイン。こういう所ではワインそれ自体の味はあまり関係なくて、愛郷心丸出しで屋台のボランティアをしている地元の方々や気持ちいい屋外の空気が何よりのごちそうという気がします。
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秋祭りと言えば、ちょうど1年前の同じ時期に “プーリア便り2” でお便りしていますね。季節の行事が毎年変わらず開催され、それを同じメンバーと同じように楽しめるって実はとっても豊かなことなのかも。今、私の近くにはテーマパークも豪華なお店も無いけれど、いつもお出かけが楽しいです♪

NAMI

プーリア便り43

Ciao dalla Puglia!

暑中お見舞い申し上げます! いかがお過ごしでしょうか? 大震災後、今もご不便な生活を強いられている方々にとって少しでも過ごしやすい気候であると良いのですが。

プーリアは7月以降、日中気温35度を越す猛暑日。でもこちらの人は日中の最も暑い時間帯は平日であればお昼休みを利用して体を休ませ、休日であれば暑さを逆に利用して海水浴を楽しむことが多いです。私も彼らに倣ってできるだけ冷房を使わずに夏を乗りきっています!

今回は、7月15日より、昨年同様ここマルティーナ・フランカで開催されている “イトリア谷 音楽祭(Festival della Valle d’Itria)” の話題です(昨年の様子は “プーリア便り28” をご参照ください)。既に町の至る所にポスターが貼られ、日暮れ後に会場のある歴史的市街区を歩けばどこからともなくリハーサルや本番の音色が聞こえ、町はフェスティバル一色。私もリハーサルを見学させていただいたり、演目を調べてチケットを予約したりと、どっぷりその中に浸かってワクワクしています。

一昨年から通い続ける中で感じるこの音楽祭の特徴は、一言で言えば “演目、演奏者、観客にチャレンジがある、そして広く門戸を開いている” ことだと思います。どういうことかと申しますと…、

演目 :コテコテのメジャー作品は取り上げず、有名作家でもあまり世に出ていない作品を取り上げたり、前衛作品や実験的作品を取り上げ ることも。例えば今年の演目ではロッシーニの “AURELIANO IN PALMIRA(パルミーラのアウレリアーノ)”  、字幕スクリーン付き独語上演作品 “DER RING DES POLYKRATES(ポリュクラテスの指輪)” や “DAS GEHEIME KONIGREICH(秘密の王国)” 等。
演奏者 :若手が多く登場します。例えばリハーサルを拝見した “AURELIANO IN PALMIRA” の指揮者はどう見積もってもせいぜい30代。ただ登壇時や演奏前後の挨拶等は “初々しいな~” と思わせることはあっても演奏は当然プロフェッショナルで堂々としており、未熟さは微塵も感じさせません。
観客 :上記のような演目・演奏者ですから、主催側はもちろんですが観客側もチャレンジングな面があります。数年前のとある演目の際はあまりに前衛的過ぎたのか観客席からブーイング&離席者が続出し、終わる頃には半数以下になっていたこともあったそう。でも今は主催側もその辺りを十分考慮しているようで、少なくとも私が鑑賞し始めた一昨年以降、そのようなことは起こっていません。

いずれも夏の野外で行われるので、ドレスコードも緩く、チケット価格も無料~最高でも50ユーロと全体的にとても参加しやすい音楽祭です。

こちらは23日に聖マルティーノ聖堂で行われたロッシーニの小荘厳ミサ曲終了後の写真です。

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専門的な音響云々について言えば教会はNGなのかもしれませんが、歌声や演奏が厳かに響き渡り、途中で何度か教会の鐘の音も混じり…、この演目にはこれ以上ないくらいぴったりの雰囲気の中で行われたすばらしい音楽会でした。しかも満員の中、一度たりとも携帯電話の音やおしゃべりに悩まされること無く、休憩なしの1時間半の音楽会が終了したのはイタリアでは珍事と言ってよいかも(笑)。それだけ内容にみんな聞き惚れていたということです。おまけにこの会は無料…。いち地方都市にてこんなにすばらしい音楽会を無料開催することに芸術を愛するイタリア人魂を感じます。

今年は8月2日まで行われる “イトリア谷 音楽祭” 。弊社 “プーリアインカミング” ではサービスのいずれかをご予約いただいたお客様で鑑賞ご希望の場合、手数料無料サービスでチケット予約を代行しております。詳細は弊社HPをご覧ください。このサービスは来年以降も続ける予定ですので「興味はあるけど今回は無理…」というかたはぜひぜひ今から来年の予定に加えてくださいね。この時期は近辺のお宿も早い段階から満室となりますのでご計画はお早めに!

皆様、良い夏をお過ごしください!
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プーリア便り42

Ciao dalla Puglia!

お久しぶりです。前回のブログから約半年が経ちました。
その間に日本では未曾有の大惨事が起こりました…。イタリアでもその様子は大きく報道され、多くのイタリア人が日本を案じ、応援しています。
このブログをご覧くださっている皆様、そのご家族やご友人みんながご無事でありますように。
そして1日も早い復興を願っております。

今回はプーリア州トラーニ県アンドリアにそびえるカステル・デル・モンテ(Castel del Monte) についてお便りいたします。
世界遺産として、またイタリアの1セント硬貨の図柄として、ご存知のかたも多いのではないでしょうか。
モンテ(伊語で“山”の意) というお城の名前からも分かるように山の上に堂々とそびえるお城です。
その立地や公共交通が不便なことから必然的に交通手段は車となるのですが、到着までの道のりも美しく、楽しめます。
最寄のインターを降りた後、左右にオリーブ畑やオリーブ地主のお屋敷が並ぶのどかな田舎道を進み…

小高い山の上にポツーンと見えるお城が少しづつ近づいてくる様がとてもドラマチック!

今回はこのブログをご覧になり、弊社“プーリアインカミング” にご連絡くださった日伊協会の元生徒さんとそのお友達3名様とご一緒させていただきました。
濃い緑と今が盛りのエニシダの鮮やかな黄色に囲まれ、お天気にも恵まれて、お城の美しさを十分ご堪能いただけたと思います。
 
IMG_3078.jpgご覧のようにこのお城は8角形がテーマ。
お城自体が8角形で各角に付いている塔も8角形。

IMG_3089.jpg吹き抜けの中庭も8角形。見上げると美しい8角形の青空が広がっていました。

このお城をは南ドイツ、かつてのシュヴァーベン公国ホーエンシュタウフェン家出身のフェデリーコII(独語読みではフリードリッヒII)が1240年頃に建造させたと伝えられています。
全てにおいてキチッキチッとした正8角形の造り、質実剛健な雰囲気はいかにもドイツ!という印象ですね。
中世軍国時代に建造されたにもかかわらずその外観は他の同時代の城々とは似もつかぬ物、今見てもモダンで大変洗練された印象を受けます。
なぜこれほどまで8角形にこだわったのか、また使用目的についても諸説あり、未だ謎の多いお城でもあるのです。

お城の周囲は今も360°遮る物が無い立地で、城内の窓からも周囲のパノラマを堪能できます。
城内の窓は通常この様に2つなのですが、

DSC_3992.jpg1つだけ3つの窓があり、

IMG_3085.jpgこの窓の遠く正面に見えるのがアンドリアの町です。
フェデリーコIIもこの窓から町をご覧になっていたのでしょうね。

IMG_3101.jpg別の方角からは遠くアドリア海やプーリアの豊かな台地を臨めますので、城内見学が終わったらお城の周囲をグルッと1周歩いてご覧になってみてください。

弊社では往復専用車での送迎付きでカステル・デル・モンテご案内を承っております。
プーリアにお越しの際はぜひ足を伸ばしてその壮大さを体感なさってみてください!
なお2011年8月28日まで、イタリアが生んだシュールレアリスムの芸術家、ジョルジョ・デ・キリコの展覧会が城内で催されており、お城見学と併せてお楽しみいただけます。

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プーリア便り41

Ciao dalla Puglia!DSC_4022_ridimensionare.JPG
本年もよろしくお願いいたします!!

今回はプーリアのお隣、バジリカータ州のマテーラ(Matera)についてお便りしたいと思います。
洞窟住居サッシで名高いバジリカータ州マテーラは1993年にユネスコ世界遺産として登録され、近年、人気急上昇の観光地です。“サッシ(Sassi)”とは“サッソ(Sasso)”の複数形で、ドゥオーモの南に位置するサッソ・カヴェオーゾ(Sasso Caveoso)と、北に位置するサッソ・バリサーノ(Sasso Barisano)の2つのサッソがあることから複数形で呼ばれています。

バジリカータ州はイタリアの土踏まず部分にあたる州です。プーリアと州は異なるものの、我がマルティーナ・フランカからは陸路でわずか1時間半の距離。“プーリアインカミング”でも「プーリアと併せて訪れたい」とご要望されるお客様が増えてきました。

マテーラの歴史をたどれば、何と!新石器時代から斜面の洞窟が住居として使われていたんです。確かにサッシとそれに続くグラヴィーナ渓谷の景観はとてもプリミティブで時が止まっているかのような錯覚を覚えます。また、そのような背景ゆえでしょうか、メル・ギブ67. panorama dalla S. M. de Idris_ridimensionare.JPGソンが監督したキリストの受難を描いた映画『パッション』のロケ地としても使われたそうですよ!

また、イタリア人はマテーラの町を「プレゼーペのような町」と呼んでいます。
なるほど、この独特の景観に点々と明かりが灯った日暮れ後の様子はまさにジオラマのようです。

57. S. Pietro Caveoso_ridimensionare.JPG マテーラならではの洞窟教会や

63. casa grotta di vico solitario_ridimensionare.JPG 洞窟住居の他、

82. duomo_ridimensionare.jpg プーリア・ロマネスク様式を取り入れた装飾が見事なドゥオーモ(2010年12月現在修復中)や

93. S. Giovanni_ridimensionare.JPG サン・ジョヴァンニ教会等、多くの見所があります。

弊社ではこれらの見所を散策し、その後は洞窟内の人気の郷土料理レストランへご案内いたします。密集した無数の洞窟住居が眼下に広がるマテーラ独特のパノラマをぜひ実際にご覧になってみてください!
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プーリア便り40

Ciao dalla Puglia!

早くも12月、クリスマスももうすぐですね。
この時期、日本ではお歳暮を贈りあう習慣がありますが、イタリアでもお歳暮のように仕事上でお付き合いのある人同士でクリスマスプレゼントを贈りあうことがあります。
最も多いプレゼントはハードチーズ、ワイン、サラミや生ハム等、保存の利く飲食品。
中でもマルティーナ特産の生ハム“カポコッロ・ディ・マルティーナ・フランカ(capocollo di Martina Franca)”はプーリア人なら誰もが喜ぶ嬉しいもののひとつ。
今回は“プーリアインカミング(Pugliaincoming)”でご案内している生ハム生産者見学の様子をお便りします。

“カポコッロ・ディ・マルティーナ・フランカ”とは豚の首(collo)のお肉から作られ、古よりマルティーナ.フランカの肉職人の非常に高い力量を示す生ハムとして、17世紀には既にその名が知られ、尊重されていました。
認定された生産者が、厳しく定められた使用材料や熟成方法、熟成期間等を経て伝統的手法で作られるもののみがこの名称を用いることができ、弊社でご案内しているお肉屋さん“サン・パオロ”ももちろんその認定を受けています。
 現在、スロー・フード協会保護食品にも認定されています。

見学はまずは香ばしい香り漂う燻製室から。
アーモンドの殻を使って8時間燻すことで風味をつけています。

IMG_0718_ridimensionare.jpgそして燻製されたハムやサラミ類の並ぶ熟成室へ。

IMG_0714_ridimensionare.jpgちょうど1週間たっていい具合に生えたカビがお肉の水分を吸ってくれています。

IMG_0721_ridimensionare.jpg「カビ!」と聞くとちょっとギョッとされるかもしれませんが、これはおいしいハムやサラミを作るために欠かせない良いカビ。
更に1週間たったらカビを拭いてできあがりです!
倉庫では既にできあがった500本以上の“カポコッロ・ディ・マルティーナ・フランカ”がクリスマス商戦に向けて出番を待っていました。

こちら向かって左が“カポコッロ・ディ・マルティーナ・フランカ”、真ん中が“シガレッタ(sigaretta:タバコの意)”と呼ばれる細身のサラミ、右が“ラルド(lardo)”と呼ばれるラードをスライスした状態です。

P2140003_ridimensionare.jpg“カポコッロ・ディ・マルティーナ・フランカ”は普段の食卓はもちろん、パーティーの際に前菜として使ったり、パニーノにはさんだり、と大活躍してくれますよ!

“プーリアインカミング”では工房見学後、併設のお肉屋さん店頭へ移動し、試食いたします。もちろんお気に召した場合、購入も可能です。マルティーナ・フランカならではの味をお楽しみいただき、ご自身もしくは大切な方へのお土産やプレゼントにいかがですか?
ハム、サラミ類は真空処理を施してパックしてくれますので持ち運びも安心です。

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詳しくは弊社HPをご覧いただき、お問い合わせください。

IMG_0723_ridimensionare.jpg皆様、おいしいものと共に良いクリスマス&よいお年を☆
Vi auguro un Buon Natale ed un felice nuovo Anno mangiando cibi squisiti!

 

プーリア便り39

IMG_0143_ridimensionare.jpgCiao dalla Puglia!

秋-キノコの季節です!

今年のプーリアの秋は9月に入った途端、急に涼しく秋らしい天気となり、続く10月は雨が多かったことが幸いし、キノコの出来もなかなかのもの。GIANは今年もキノコ採取許可証を更新していそいそと出かけています。本日の収穫はこちら。これらのキノコは様々な種類を一緒にソテーしていただくのがおいしいです。
この時期は“本日のおすすめメニュー(menu del giorno)”と書かれた店頭の黒板でフレッシュなキノコの入荷を知らせるレストランも多いです。もちろん私もいただいていますよ~。
 
この写真は以前“プーリア便り19-1”でご紹介したオステリア“ココ・パッツォ”より、丸々としたポルチーニと地元でフィンフェルリ(finferli)もしくはガッレッティ(galletti)と呼ばれているキノコ。

IMG_0003_ridimensionare.jpgフィンフェルリについて図鑑で調べてみましたら(そう、我が家にはキノコ図鑑があるのです)学名は“Cant harellus cibarius”、日本ではアンズタケと呼ばれているようですね。フィンフェルリはフライ、ポルチーニはシンプルなローストでポレンタと共に。

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IMG_0101_ridimensionare.jpg最後の写真はマルティーナ・フランカのチェントロにあるレストラン“ヴィッラ・ドゥカーレ(VILLA DUCALE)”のポルチーニ尽くしのコースよリ。
プリモはリゾット、セコンドはソテーで。本当は前菜にポルチーニのカルパッチョもいただきたかったのですが売切…、残念!
おいしさを表す日本語の喩えに“とろけるような”というのがありますがポルチーニを食べると私はいつもこの言葉を思い出します。ただし比喩としてではありません。肉厚の新鮮なポルチーニの笠の部分は旨みタップリな上、実際トロトロで舌の上でとろけます!
イタリア暮らしは日本との様々な違いを感じることも多いですが、食べ物に限らず生活の様々な場面で四季折々の良さがあり、それを慈しむのは日本もイタリアも同じですね。“旬の新鮮で良質な素材の良さをシンプルに生かす料理も日伊共通だな~”と思いながら、季節の恵みに感謝し、おいしくいただきました。
 
通訳や現地コーディネートのWEBツーリストサービス“プーリアインカミング(PUGLIAINCOMING)”を立ち上げました。
プーリアにご興味を持たれた皆様、マルティーナ・フランカでお待ちしております!

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プーリア便り38

Ciao dalla Puglia!

プーリア便り23” でもご紹介したレッチェに再び行く機会がありました。レッチェは豪華で繊細なバロック様式に彩られた宗教施設が特に有名ですが今回は“まだ行ったことのない所に行ってみよう”と思い、カルロ5世城(Castello di Carlo V)へ。

カルロ5世城は“バロックのフィレンツェ”と呼ばれるレッチェのイメージからすると建物自体は拍子抜けするほどシンプル。そのためかガイドブックや観光サイト等ではあまり取り上げられていないようですが、内部がカルタペスタ博物館(Museo della Cartapesta)になっています。

カルタペスタとはレッチェ伝統の紙粘土工芸のこと。レッチェは石細工も有名ですがこの紙粘土工芸もレッチェならでは。町中にもカルタペスタの工房や店が多くありますが、作品があまりにもリアルなので知らないと紙粘土で作られているとは気づかずに通り過ぎてしまうかもしれません。

カルタペスタの起源は17世紀に遡り、元々は宗教的オブジェを増やすために麦藁、紙屑、糊、漆喰、といった貧しい中でも入手できる素材と僅かな道具を使って作ったのが始まり。当時、素材や道具は貧しくとも忍耐力と宗教心で作っていたのでしょう。現在はイエス様、マリア様、天使等の伝統的モチーフの他、アートとして人形、アクセサリー、室内装飾品等のモダンな作品を作る若い職人も生まれているそうです。

私は今までカルタペスタの存在は知っていたもののその詳細は全く知りませんでした。館内の展示や解説板(英語も併記されています)によれば大きく分けて以下5つの製作工程があるそうです(陳列棚のガラスに反射して写真が見づらい点はご容赦を)。

  1. 麦藁で基礎を形作る。顔や手足はテラコッタの場合もあるそうです。

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  2. 紙粘土を貼り付けて形作る。

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  3. 焼きごてで固める。

IMG_0043_ridimensionare.jpg  4. 研磨。

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  5. 彩色して完成。

IMG_0047_ridimensionare.jpg服のひだが実に優美で美しいですよね。館内にはカルタペスタで作られたプレゼーピオ他、伝統的モチーフから現代的モチーフまで様々なアーティストの作品も展示されています。

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レッチェの宗教施設や専門店でカルタペスタ作品を見ることもできますが、更にじっくりとその歴史~作品誕生までをご覧になりたいかたや様々な作家の作品をまとめてご覧になりたいかたにはオススメの博物館。ただし、できあがったたくさんの像が並ぶ展示室や作品に入れる目玉が置いてある(しかもたくさん!)陳列棚等、あまりにもリアルなのでギョッとするかも (^^;

カルタペスタ博物館(Museo della Cartapesta) 入場無料
場所:カルロ5世城内の1~2F
開館:月~金―9:00~13:00、16:30~20:30 土日―9:30~13:00、17:00~20:30
TEL:+39 0832.244845、+39 0832.246517
WEB(伊語):http://www.comune.lecce.it/comunelecce/Territorio/Arte+e+Cultura/Musei+e+Gallerie/Museo+della+Cartapesta.htm

プーリア便り37

Ciao dalla Puglia!

今回はマルティーナ.フランカに本拠を置くバスケットボールチーム“ドゥエ・エッセ(DUE ESSE)”についてお便りします。

イタリアで人気の高い球技と言えば1位は文句なしにサッカーでしょうが2位はバスケもしくはバレーボールでは?
国内リーグであるセリエ(SERIE)A~Dの他、ユーロリーグ(EUROLEGA)A~Dもありますし、NBAで活躍するイタリア人選手もいます。私はサッカーや野球のような試合時間の長いスポーツの観戦は苦手なのですが展開の速いバスケは大好き! おまけに弟2人が元バスケ部で実家にはスラムダンク(バスケ漫画)が全巻揃っているという環境だったため馴染みがあり、なおさら観戦が楽しいのです。

ドゥエ・エッセは先シーズンセリエBに昇格したものの、前半はチームの統制が取れておらず監督交代。その後、調子は上向いたものの僅差の試合を何度も取りこぼしたり、レギュラーメンバーの1人がドーピングで出場停止になったり…。最終戦は“ドゥエ・エッセ”のチームオーナーであり、友人でもあるステーファノと共にシチリアの敵陣まで乗り込んで応援したのですが大差で敗退、と残念な結果に終わりました(ちなみに“ドゥエ・エッセ=2つのS”と言う意味のチーム名はステーファノのイニシャルに由来)。
待望の今期第1戦目は10/3、ホームにてカラブリア州カタンザーロとの対戦。相手シートにも応援団や多くの熱心なファンが来ていました。

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IMG_0025_ridimensionare.JPG今期は3名を除いて全て新メンバー。なので普段はみんな「がんばれ、アレ(アレッサンドロの愛
 称)!」「行け~、クラウディオ!」等、まるで自分の家族や知り合いであるかのように愛称やファーストネームで選手を呼んで熱心に応援するのですが、今回はまだ名前に慣れず、応援がいま一つ盛り上がらなかった気がします。選手層はだいぶ若返り、そのためかとても速い展開で試合が進み、ドゥエ・エッセがやや優勢で前半終了。ハーフタイムにはかわいい地元のチアガールも応援!

ところが後半に入ると相手の3ポイントが次々に決まるのに対し、ドゥエ・エッセはシュートがなかなか決まらず、リバウンドの取りこぼしも目立つように…。こうなるとイタリア人ファンは容赦ナシ、とても活字にできないようなパロラッチャ(parolaccia)を浴びせる人も少なくありません。パロラッチャとは汚い罵り言葉のこと-語学学校では決して習いませんが、実際のイタリア語にはもう呆れるくらい多くのパロラッチャがあります。GIANは滅多なことでは使いませんがスポーツ観戦等で興奮した時にはつい口を衝いて出てしまうようです。パロラッチャを浴びるのは選手だけではありません。相手チームに有利な判定をした場合は審判も。イタリアでは選手も審判もパロラッチャに動じないメンタル面が非常に重要な気がします。

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IMG_0037_ridimensionare.JPG話は試合に戻って-第3クォーターは6点差の劣勢で終え、いよいよ第4クォーター。6点はバスケでは簡単にひっくり返る範囲内の点差なので応援&パロラッチャにもますます熱が入ります。ところが相手チームのシュートの正確性はさらに冴え、最後の方はドゥエ・エッセがファールで止めざるをえない場面が多くなり・・・結局、57-74で負け(> <)
終了後は毎回熱心なファンがコート近くに集まって選手を称えながら握手やサインを求め、選手も気軽に応えます。この時はパロラッチャもナシ。勝っても負けてもみんな地元のチームが大好きなのです。

今回は残念な結果でしたがシーズンはまだ始まったばかり。マルティネーゼと共に私も応援し続けようと思います!

プーリア便り36-2

メインのマルティーナ風ラグー。ラグーといえばひき肉を使ったボローニャ風、いわゆるミートソースが有名ですが、マルティーナ.フランカではぶつ切り肉のトマトソース煮込みを指します。これも義母から教わったレシピの1つ。

[作り方(4人分)は以下の通り]
①鍋に油を敷き、ぶつ切り肉(私はウシ、ブタ、ウサギ、ヒツジ等を混ぜて使うことが多いですがお好みの肉で)の表面を焼きつける。

P9260046_ridimensionare.JPG②小さく切ったタマネギ少々を加え、炒める。

P9260047_ridimensionare.JPG③ワイン1/2カップを加える。(食事に合わせるワインと同じものを使うのがベスト)
④ワインが煮立ったら肉がひたひたに隠れるくらいまでトマトソースを加え、荒塩少々を加える。
⑤様子を見ながら必要であれば時々水を加えつつ90~120分煮込んで完成!

P9260065_ridimensionare.JPG材料は人数に見合った肉とその肉がひたひたに隠れるくらいのトマトソース、とアバウトでokだし、作り方もとっても簡単。かつ色鮮やかで見た目もキレイだし、大きくカットした肉を使うのでガッツリ食べた気分も味わえつつ、でもトマトソースで煮込んでいるのでクドくなく、マルティネーゼ(マルティーナ・フランカ人)誰もが大好きなメニュー。夏は暑くて煮込み料理から遠ざかっていたので久々のマルティーナ風ラグーにGIANも大喜びでした。
DSC04438_ridimensionare.jpgそうそう、忘れてはならない陰の主役がトマトソース。義弟が趣味で作っている家庭菜園のトマトを夏に義母がソースにしたもの。ありがたい~!(&今年はお手伝いに行けなくてごめんなさい)
義母が毎年100kg!のトマトを使って空き瓶に詰め、おすそ分けしてくれるこのソース。素材も製造過程も無農薬・無添加の安全&おいしいソースなのです。

そのソースが肉の旨みをたっぷり吸い込み、良い具合に煮詰まっているので、オレッキエッテだけでなくパスタ全般やラザニア等に使ってもプリモがよりおいしくいただけます。煮込み時間は少々長いですがその間にオレッキエッテを作ったりテーブルセッティングができる上、家族や気の置けない友人であればプリモをいただいた後「洗い物が増えるからお皿は変えないでいいよ。同じソースなんだから気にしないで」と言ってくれるのでお皿も1枚で済み、後片付けもラク。
絶妙の組み合わせであるオレッキエッテとマルティーナ風ラグー。簡単&おいしいのでぜひお試しください!

プーリア便り36-1

Ciao dalla Puglia!

休日の我が家の食卓からプーリアの料理とレシピをお届けします。
今回のメニューはトマトソースのオレッキエッテとマルティーナ風ラグー。

“オレッキエッテ(orecchiette)”は今、日本で最も知られているプーリア料理ではないでしょうか。耳(orecchio)から派生した名からも分かるように耳形をしたプーリアを代表するパスタです。材料は粉と水だけ、パスタマシーンは必要なく、指で転がして作れるので、私は義母に作り方を教わって以来いつも手打ちしています。せっかくだから何人前でも作るのは一緒、ということで今回は多めに作ってお客様もお招きしました。と言ってもオレッキエッテはおもてなし料理というより家庭料理なので家族や気軽な友人に「明日、オレッキエッテ作るけど食べに来る?」と声をかけて一緒にいただくことが多いです。

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 [義母直伝の打ち方は以下の通り]
①1人当り100gのセモリーナ(全粒粉で作ることもあります)と熱湯を用意。
②打ち台にセモリーナを載せ、熱湯を少しずつ加えながら耳たぶくらいの柔らかさに捏ねる。

P9260039_ridimensionare.JPG③ナイフで適量を切り出し、約1cm巾の棒状に伸ばす。

P9260056_ridimensionare.JPG④(右利きの場合)③を約1cmに切り出す傍から奥側を左人差し指を使って押さえ、力を入れすぎないように注意しながら右手のナイフ先端を使って引き伸ばす要領で形成後、左親指で裏返して完成!(作る傍から布巾に並べておくとくっつかないし、茹でる時も布巾を摘んで一気に湯に入れられるのでラクです)

P9260060_ridimensionare.JPGソースが良く絡まるよう、表面に細かい筋があることがポイントなのですが義母のオレッキエッテ(写真下)と比べるとその差は歴然…。まだまだ修行の身ですが義母は「娘も他の嫁も『料理を教えて』と言ってくる子は1人もいないし、オレッキエッテを手打ちできる子もいないのに、日本人のNAMIがプーリア料理を作るとは!」といつも笑いながら嫌な顔一つせず、お手本を見せてくれます。

PC210009_ridimensionare.JPGそしてトマトソースのオレッキエッテに欠かせないのがプーリアの特産チーズ“カチョリコッタ(cacioricotta)”。パルミジャーノに比べてカチョリコッタは味わいが柔らかいので脇役として料理をじゃませず、軽い酸味がトマトソースにピッタリ。いつもお世話になっているチーズ屋さんのオーナーは「カチョリコッタは色が真っ白だろ? 見た目も重視するプーリア人の美的センスにも叶っているのさ」ともおっしゃっていました。確かに真っ赤なトマトソースの上にヒラヒラと削り落とされるカチョリコッタは雪のように白く美しく、トマトソース以外にも合わせる料理の色を選びません。
DSC04433_ridimensionare.jpgお客様がミートボールとジャガイモのスナック(ピュレ状にしてオーブンで焼いたもの)をタップリ作ってきてくれたので、 ミートボール半分を前菜としていただき、もう半分はトマトソースに加え、一気に充実の前菜とプリモになりました。ありがとう!
ワインはフォッジャ県ルチェーラ(Lucera)にワイナリーを持つ友人、アルベルト・ロンゴ(Alberto Longo)の“レ・クルステ(le Cruste)”。“その土地の料理にはその土地のワインを”という鉄則どおり、プーリアの土着品種ネーロ・ディ・トロイア100%で作られたこのワインは今回の料理にピッタリ!
味もエチケットもセンスが良く、大好きなワイン生産者の1人です。

マルティーナ風ラグーについては次のブログでお届けしますね。

プーリア便り35

Ciao dalla Puglia!

今回はイタリアのお笑いライブについてお便りします。

今回出かけたのは18日にプーリア州バーリのアレーナ・デッラ・ヴィットリアで行われた“フィオレッロ(Fiorello)”こと、ロザーリオ・フィオレッロ氏の“フィオレッロ・ショー” (そのまんま…)。
フィオレッロはロザーリオという典型的なシチリアンネームからお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、シチリア州カターニア出身、1960年生まれで既に20年近くコメディアン、歌手、タレントとしてイタリアショービジネス界の第一戦で活躍しています。舞台、CM、TVと引っ張りだこで、今、イタリアで最も人気のある芸人と言っても過言ではないでしょう。今回の全国ツアーもアリーナクラスの大会場ばかり、最前列は財界、芸能界、スポーツ界等の大物が多くを占めます。

P9180033_ridimensionare.JPG昨年、TV放映されていた時、伊語ネイティブでない私にとっては、早口な上に同音異義語や方言等も用いて笑いをとる彼のショーを全て理解するのは難しかったのですが、写真でもお分かりのようになかなかのハンサムということもあり(笑)、GIANや友達と共に今回のショーに出かけることにしました。

ショーは15分遅れで、フィオレッロがバーリ方言で語る笑い話から始まりました。話しながら舞台を降り、遅れて入って来た観客を捕まえては、それぞれの人の特徴を捉えた笑い話に即興で仕立てる技に感心。このように彼のショーでは観客との直接のやりとりも多いのです。ちなみに今回は客席に彼のご家族も来ていました。
また、兵役時代はバーリの軍基地で過ごしたそうで(イタリアは2004年まで徴兵制)、兵役時代を同じ軍基地で過ごしたGIANはフィオレッロと年代が重なっていなかったことを残念がっていました。

そんなこんなでフィオレッロ自ら一通り観客を席に案内した次は、時事ネタ、エリザベス女王に挨拶なさるローマ法王の物まね。ドイツ語訛りのイタリア語がベネディクト16世ローマ法王そっくりで会場の大爆笑は止まりません。物まねの持ちネタも幅広く、彼のベルルスコーニ首相の物まねはイタリア暮らしの方なら誰しも耳にしたことがあるのでは? 私は昨年TVで何度も耳にしていたためか、逆にニュースで首相の声を聞くと反射的にフィオレッロを思い出して笑ってしまうほどだったのです。

その後もトークや歌が続きます。彼のショーは懐メロ~現代歌謡までイタリア人なら誰もが知っていて盛り上がれる曲がたくさん盛り込まれているのも特徴。歌手としてサンレモ音楽祭(日本の“レコード大賞”のような番組)に出場したり、何枚かアルバムも出しているそうで歌もプロ級です。ってプロなんですけどね、ほんと何をやっても芸達者。

P9180096_ridimensionare.JPG途中、装置のトラブルで舞台にエンジニアが来たり、携帯マイクが外れたのでスタッフが取替えに来たり、といった事態も何度かあったのですが、その度にトラブルも上手くネタにして爆笑を誘いつつ、しゃべり倒し・動きまくりのショーは3時間近くも続いたのでした。フィオレッロは50歳、しかも最近ぎっくり腰にかかったと言っていましたが、そんなことは微塵も感じさせないパワフルさ! 幕引き後も前方のスクリーンに彼の有名な持ちネタの1つであるエセ仏語の独白の様子が流れ(個人的にはこのネタが大好きなので最後に見られて嬉しかった!)、最後の最後まで観客を楽しませるサービス精神! 通常、イタリア人は映画はエンドロールが流れるや否や帰り始めてしまうし、舞台も盛り上がりに欠けた時は途中で席を立ってしまう人も少なくないのですが、このショーではみんな最後の最後まで大爆笑で楽しんでいました。帰り道も私達のみならず周囲の人たちも口々に“Bravissimo(すばらしい)!”を繰り返しており、大満足で帰途に着いたのでした。

プーリア便り34

Ciao dalla Puglia!

DSC_0730_ridimensionare.JPG9月に入り、こちらはバカンス客がだいぶ減っていつもの風景に戻りつつあります。そんな9月の週末、GIANと友人のステッラ&マルティーノ夫妻と共に出かけたお隣ブリンディシ県のオストゥーニ(Ostuni)についてお便りします。

オストゥーニは日本ではあまり知られていませんが、イタリア人のみならず他のヨーロッパの国々の人にも人気の観光地(特にドイツ人観光客を多く見かけます)。マルティーナ・フランカや隣町のロコロトンドもそうですが、プーリア中部の丘陵地帯には壁も石畳も一面真っ白の“白の町(Città Bianca)”が多くあり、オストゥーニもその1つ。教会以外の建物は全て真っ白です。

DSC_0700_ridimensionare.JPG歴史的市街区は車の進入禁止なので手前で下車して旧市街方向に進むと町の守護聖人、聖オロンツォの尖塔(Guglia di S. Oronzo)がそびえるリベルタ広場に出ます。

そしていよいよ歴史的市街区。白い町並みにレストラン、カフェ、土産物店などが並び、そぞろ歩きが楽しいです。 
一歩脇道に入ると一気に喧騒から離れ、民家が続きます。細い迷路のような道が入り組む白い町はすぐに方向感覚が分からなくなりますが大きな町ではないので迷ってみるのも楽しいかも。アジア人が珍しいのか、たまにジーッとこちらを見ている年配の住民のかたもいますが、差別ではなくて好奇心。「ブォンジョルノ」と挨拶すると「ブォンジョルノ」と返ってきます。

DSC_0705_ridimensionare.JPGそして一番の見所は中心に位置する司教座大聖堂(cattedrale)。

DSC_0719_ridimensionare.JPG特にバラ窓の繊細で美しい造りはいつ見ても感動。イタリアってどうしてこんなすごい宗教施設があちこちにあるんでしょう…。

DSC_0718_ridimensionare.JPGカテドラーレ前の広場のバロック様式のアーチも一見の価値あり。アーチ上部は左右の建物を繋げる渡り廊下になっています。

DSC_0710_ridimensionare.JPG白い町にやわらかいオレンジ色の明かりがともる夜のオストゥーニもいい雰囲気。ガシガシ夜景を撮影する私達の横ではカップルがうっとりと景色を(お相手を?)眺めていました。

DSC_2970_ridimensionare.JPG昼も夜もそれぞれ趣があって美しいオストゥーニ。旅行でいらっしゃる場合、できれば1泊してのんびり散策されることをオススメします!

DSC_0722_ridimensionare.JPGP.S.
道中、ちょっとおもしろい看板を見かけました。それがコレ →
手書きでちょっと読みにくいですが“Orecchiette alla bolognese:ボローニャ風オレッキエッテ”と書かれています。オレッキエッテという典型的なプーリアのパスタにボローニャ(北イタリアの町)のソース、多分ラグーのことを言っているのでしょうが、プーリア人にとってはありえない組合わせだったのでついついパチリ。観光客が多いだけあってこんな笑えるメニューも時にはありますのでお店選びは慎重に!

プーリア便り33-4

事件はスペイン側バスク、ビルバオで発生! 観光から戻ると車内に泥棒に入られていたのです!
バカンス時期は数ヶ国に渡って長期で旅するカンペリスタが多いため、持ち物や現金も多めに用意することが多く、その分、空き巣や最悪の場合、車ごと盗まれる被害も多いとは聞いていましたが私はもちろんGIANも初めての経験でした。

駐車場所は中心街で雰囲気の悪い所ではなかったし、もちろん鍵はかけ、アラームも設定し、窓にはカーテンを引いた上、見える所に貴重品は全く置いていなかったのですが…。そういえば出発時に駐車切符を購入しようとした私達に道の反対側にいたおじさんが指笛を鳴らして「土曜だから切符は必要ないよ」と大声で教えてくれたのですが、もしかしたら犯人はその会話を聞きつけ、私達の出発を待って侵入したのかも知れません。お祭りで人が多かったことも災いしたのでしょう。
すぐにGIANが秘密の場所に隠していた現金を確認したところ幸い無事。人的被害もなく、全ての戸棚、鞄が開けられ、引っ掻き回されていたものの現金のみが目的だったようでノートPCやデジカメ等の電器製品、ジュエリーや時計の類も全て無事だったのは不幸中の幸いでした。

その後は急いでその場を離れてキャンプ場に入り、整頓と大掃除をしてほっと一息、と思ったら…。犯人が侵入した後部扉の鍵が壊され、かからない状態ということが判明。ということは“今、土曜午後だから修理会社は休み→月曜までどこにも出かけられない!”と呆然とする私にGIANは「自力で修理してみよう」と工具箱を取り出しました。それから20分ほどあれこれいじり、なんと!再び使えるようになったのです。すごい!! 我がパートナーながら改めて尊敬です。“一緒に旅すると相手のことが分かる”とはよく言われることですが、オートキャンプでの旅はトラブル対応や自然の中での過ごし方等を通じ、通常の旅以上に相手を知ることができる、と言えそうです。

DSC_2684_ridimensionare.JPGそれにしてもこの被害に遭う前まで、ビルバオの町は人も親切で食べ物もおいしく、見ごたえある美術館や建物も多くて大変よい印象だったのに…、最後に残念な思い出となってしまいました。その後も駐車の度に異常に神経質になってしまいましたし…。周囲の雰囲気を敏感に察して少しでも危険な匂いのする場所は避ける、終日賑わっている店の前に駐車する等、今後の教訓にします。
写真はビルバオのグッゲンハイム美術館とお祭りの様子。

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DSC_2821_ridimensionare.JPG以上、少しづつ移動しながら色々な町を旅した今回、総走行距離は6000kmにものぼりました。GIAN、運転お疲れ様&楽しいバカンスをありがとう!

皆さんの夏はいかがでしたか?

プーリア便り33-1
プーリア便り33-2
プーリア便り33-3

プーリア便り33-3

カメラや着替え等の通常の旅支度、食器や食材等の通常のキャンプ支度以外で私達のキャンピングカーの旅ならではの欠かせない物を写真と共にお伝えします。

まず小物類、写真向かって左から国際キャンプ会員証、ナビ、テレパス(TELEPASS)です。

P8210063_ridimensionare.JPG1. 国際キャンプ会員証
年会費を払って会員になることで各国のキャンプ関連情報の共有他、キャンプ場利用料や保険料等の割引が受けられます。

2. ナビ
12×7×1cm、150gと小型軽量なGARMIN社のナビ、シルヴィアさん(私が命名したわけではなく、言語を伊語設定にすると“シルヴィア”と名のられました。熟女風のなかなか色っぽい声)。イタリアのみならずヨーロッパ各国を網羅、設定を徒歩に変えて観光時も地図やガイドブック代わりに使える、ガイドブックに載っていないような小さな町も網羅、と大変便利でキャンピングカーに限らず私達の旅には欠かせません。1つだけ注文をつけるとすれば設定時に“車”、“徒歩”以外に“キャンピングカー”があればなあ。時々キャンピングカー禁止の駐車場や通行が難しい細い道に案内されるので…。

3. テレパス
日本のETC同様の装置。特にバカンス時に多くの料金所で起こる渋滞をできるだけ避けるため。

4. キャンプ場ガイドブック
これだけキャンプの盛んな土地柄、当然オートキャンプ場、その関連ガイドブックも多くあります。利用料金もホテル同様、設備やサービス等によって変わり、当然シーズンによっても変わります。その日の宿泊地域を決めたらまず地名から検索し、星の数を目安にキャンプ場を決めます。+ナビもあるのでキャンプ場探しは怖いものナシ!

P8250070_ridimensionare.JPG5. 地図
大まかに行程を掴んだり計画を立てる時は紙の地図が便利。おなじみミシュラン社他、キャンピングカー用の地図、また現地の観光案内所でもらえる対象地域が絞られている地図もその地域内を旅する際に便利です。

P8210065_ridimensionare.JPG6. CD
私もGIANも音楽大好きなので車中でもキャンプ場でもいつも音楽と一緒です。GIANは元DJなので編集はお手の物。旅行が近づくと毎日夜鍋して様々なジャンルの曲を編集し、オリジナルCDを作ります。「次回は“朝の目覚め時の爽やかな曲”、“昼の運転時の活動的な曲”、“夜のリラックス時の落ち着いた曲”と目的別に編集する!」と今からはりきっています。

P9020072.JPG7. 本
私もGIANも読書好きですが普段は仕事もあるし、ネットで活字に触れることも多いので後回しになりがち。旅行中は念のためにノートPCを持っていくもののなるべく触らず、キャンピングカー内のTVも見ず、余暇はお互い読書に没頭!

P8250068_ridimensionare.JPGこのようなキャンピングカーでの旅を続けた今回、1つだけ残念な事件が発生…。再び思わせぶりに最終回『プーリア便り33-4』へ続く。

プーリア便り33-1
プーリア便り33-2
プーリア便り33-4

プーリア便り33-2

キャンピングカーの旅で感じた長所は多々あります。

1. 準備がラク!
P8290013_resize.jpg多くの収納設備があるので、例えば服はハンガーに掛けたまま持ち込んで車中のクローゼットに収納すればOKだし、重量を気にせずに持ち込める上、シワになる心配もなし。食材も旅行前に無理して消費しなくても、そのまま車内の冷蔵庫に持ち込んで旅行中にいただけばOKだし、液体物も気にする必要なく好きなだけ持ち込めます。生活道具一式も車内にコンパクトかつ機能的に備わっているので改めて準備したり運び入れる必要もなし! 写真は社内の様子。後方にクローゼットとバスルームがあり、それから通路を挟んで台所と冷蔵庫、テーブル席やソファー。上部はベットと収納棚になっています。

2. キャンプ場も快適!
もちろんキャンピングカーは基本的にどこでも滞在可能ですが、変質者、動物の危険等、防犯面を考え、よく知らない土地や雰囲気の良くない土地では夜までにキャンプ場に入ります(実際、治安の悪い土地や寂れた海辺等で夜中にキャンパーが襲われた事件もあります)。また、キャンプ場には電源や上水の設備もあるので長旅では補充のためにも時々立ち寄る必要があります。

キャンプと言うと特に女性は“汚いし不便だから嫌い”という人も多いでしょう。私は小学校時代に行ったキャンプ場のおどろおどろしいトイレがトラウマになって、日本にいた頃は、野外で過ごすことは大好きなものの日帰りかコテージ等を利用してのキャンプが殆どでした。その上、イタリアのトイレの劣悪な4K環境(汚い、臭い、数が少ない、壊れている)は訪れたことのあるかたならご存知かと思います。できればお世話になりたくない存在だし、私はいつもできるだけ息を止めて中腰で用を足しています(尾篭な話でスミマセン)。しかしヨーロッパのキャンプ場は通常のホテル同様、設備やサービス等によって1~4つ星に分類されているので、星の数を目安にある程度クラスの高いキャンプ場を選べば快適ですし、トイレは車内にも備わっているので安心!

3. 滞在先、日程、食事スタイル等が自由自在!
宿や飛行機の予約も気にする必要がない上、その時々の状況や好みに合わせて臨機応変に内容を決められます。例えば美しい景色を見かけたら駐車して休憩したり、写真を撮ったり、時分時であればその景色を眺めながら食事もできます。逆に目的地に到着したものの雰囲気がいまひとつだったり、天気が悪かったりすれば早めに切り上げて次へ移動も可能。今回、事前の計画は“バスク地方の町々を巡った後、ポルトガルへ”という大まかなものだったのですが、実際はスペイン側バスクで大きなお祭りがあったため予定を延長して楽しみ、ポルトガルは次回に譲りました。

P8310017_resize.JPGそして旅先で気になる食材があれば買い込んで車に戻り、すぐ舌鼓を打てるのも魅力。
 ヨーロッパ旅行で外食が続くと日本人には量が多すぎたり胃もたれすることもありますが、オートキャンプであれば時々自炊を挟んで軽めの食事で済ませられるのも嬉しい。それに生鮮食品、地のワインやビール等、持ち運びが大変なものも気兼ねなく購入可能。ちなみに私達はフランス経由の場合は必ず大量のバター(フランスの方が良質のバターが入手し易いので)を購入します。また、ワイン産地を通りがかった時やレストランでおいしいワインに出会った時等にケース買いして車内に詰め込むので帰り道はいつも“国境警察に検問されたら密売商と疑われるかも!”と心配になるほどの本数に…。

4. ライフスタイルや年齢にあった旅を楽しめる!
キャンピングカーは言わば“動く我が家”ですから気兼ねなく好きなスタイルで旅を楽しめます。犬と一緒に旅している人もいるし、小さな子供がいる場合も周囲に気を使いながら旅する心配もナシ。あるキャンプ場で隣にいらしたドイツ人カップルはお二人共70代は超えていらっしゃるとお見受けしましたが、到着するやいなや協力して慣れた手つきでタープを張り、ハンモックをつるし、いすとテーブルを並べ、僅か15分ほど後には缶ビール片手に読書しながら寛いでいらっしゃる様子を見て「将来あんなカップルになりたいね」「それにはお互い健康で長生きしないとね」等としみじみ語り合う私達です。

他にも“悪天候でも移動や旅の継続が可能”、“車内で好きな音楽を好きなだけ聴けるし、音痴を気にせず歌いまくれる”、またドライバーにとっては“疲れたらすぐに横になって休める”等々、長所は挙げればキリがないほど。
そんなキャンピングカーの旅に欠かせない物、あると便利な物について次はお便りしたいと思います。
プーリア便り33-3』へ続く。

プーリア便り33-1
プーリア便り33-3
プーリア便り33-4

プーリア便り33-1

Ciao dalla Puglia !

バカンス第2弾は8/14~26、GIANと2人、キャンピングカーで主にフランス~スペインに渡るバスク地方へ。旅の話はつきませんが、今回はオートキャンプに的を絞ってお便りします。

オートキャンプは日本ではあまりメジャーではないですが、ヨーロッパは陸続きなので車で簡単に国外に行ける上、EU統合以降は(一部の国を除き)通貨両替や通関の手間も無いこと等から老若男女、各季節に渡って大変人気があります。私もキャンパー歴19年のGIANの影響で一緒に楽しむようになりました。キャンプ場でも場内の掲示やパンフレットの表示はたいてい4~5ヶ国のヨーロッパの言語で書かれており、場内は様々な言語での会話が飛び交います。キャンプのスタイルも、夏のバカンス時期は数週間かけてヨーロッパ各国に渡って、週末に1~2泊で近場のポイントで、海で、山で、湖で、家族で、カップルで、グループで、と実に様々。

P8290015_resize.JPG伊語では通常のキャンパーを“カンペッジャトーレ(campeggiatore)”と呼ぶのに対し、生活手段を備えたキャンピングカーで旅するキャンパーを“カンペリスタ(camperista)”と呼びます。カンペリスタ同士の結束や仲間意識は大変強く、道路で行き違う時には片手を挙げて挨拶しますし、故障のため道中で止まっているキャンピングカーがあれば後から来たカンペリスタ同士で助け合います(もちろんキャンピングカーは移動手段であるだけでなく生活手段でもありますから点検をしっかり行なった上で出発することが基本ですが)。キャンプ場や休憩場で同じ国籍のキャンピングカーのナンバープレートを見ればお互いの出身地の話から始まり、自分達が旅してきたルートやお勧め情報等もおしゃべりして交換しあいます。

そんなキャンピングカーの旅の長所について次にお便りしたいと思います。
プーリア便り33-2』へ続く。

プーリア便り33-2
プーリア便り33-3
プーリア便り33-4

プーリア便り32

DSC_2343_ridimensionare.JPGここまでの航海はお天気にも海峡にも恵まれて順調だったのですが…、以降、予報が大きく外れて海況悪化、私達を含む全ての船がガッリーポリに足止めされてしまいました。翌日も男性陣は海況をPCでチェックしたり、港にある事務所員に情報を伺ったりしたのですが、残念ながら好転せず…。ガッリーポリのみならず南伊の多くの港から船が動けないため、私達の最終目的地、サンタ・マリーア・ディ・レウカ(Santa Maria di Leuca)の港も空きがない状態。
 しかし不幸中の幸いだったのはガッリーポリがプーリアの中でもとりわけ有名な夏のバカンス地で海以外にも観光、食事、買物等、多くの選択肢がある町だったこと。特に旧市街は夜遅くまで多くの人でにぎわっています。

結局、以後4日間もガッリーポリ滞在となったのですが、近場の波の穏やかな湾状の場所に船を回して毎日海水浴も楽しみました。それにしてもさすがプーリア人、みんな飛びこみも泳ぐのも潜るのもとても上手です。アントニオは素潜りで10mも潜って昼食用のウニを採ってくれ、1人2個づつみんなでおいしくいただきました!

P8080020_ridimensionare.JPGレウカに行けなかったのは残念でしたが自然相手のことなので仕方ありませんね。朝日や夕日を見たり、イルカや魚を見たり、泳いだり潜ったり…、船旅は四六時中自然に触れる旅であり、普段は見過ごしがちな自然の美しさやすごさを改めて感じた旅でもありました。

しかし、船旅に参加しておきながら今さらですが…、私は船酔いするタイプなのでした(最近は凪の日に半日~1日程度のクルージングしかしていなかったのでウッカリしていました)。ヨーロッパ人は日本人に比べると三半規管が丈夫な人が多いようで(だからこそ船旅もポピュラーなのでしょうね)、波のある日もみんな船上で談笑したり読書したり…、楽しそう。“誘ってくれてありがとう。でも私にとって長期の船旅はこれが最後だな…。海を眺めるのも海水浴も大好きなのに無念…”と元気なイタリア人達を横目に思ったのでした。

この原稿がUPされる頃はバカンス第2弾真っ最中の予定。打って変ってGIANと2人、キャンピングカーでの旅です。ヨーロッパでとてもポピュラーなオートキャンプについては色々と楽しい話題に事欠かないので次回にお便りしたいと思います。皆様も良い夏を!

プーリア便り31

Ciao dalla Puglia !

8月-プーリアのみならずヨーロッパ中がバカンス真っ盛りです。私達は今年のバカンスは2度に分けて楽しむことにしました。

第1弾は8/4~9 、“プーリア便り16” “プーリア便り24”ですっかりおなじみ(?)のラウラ&オラツィオ夫妻にお誘いいただいた船旅でした。友人のアンジェラ&アントニオ一家の船も一緒です。

初日-良いお天気の中、日の出と共に出港。瞬く間に変わってゆく海と空の色をうっとりしながら眺めていると、少し先を走るアントニオの船から「イルカがいるよ!」と無線連絡が。急いで船の先頭に回るとすごい大群!

DSC_2141.jpg入れ替り立ち替りまるで船と競争したり遊んでいるかのように近寄ったり少し離れたりしながら30分ほども楽しいショーを繰り広げてくれました。とっても幸先の良い船出です。

DSC_2152_ridimensionare.JPGよいお天気と落ち着いた海峡の中、所々で留まって食事や海水浴等を楽しみながら船はのんびり進みます。初日はレッチェ県のポルト・チェザーレオ(Porto Cesareo)に停泊。塔が有名な町で海上からもたくさんの塔が見えました。

DSC_2190_ridimensionare.JPG翌日も順調にサレント方面を進み、同じくレッチェ県のガッリーポリ(Gallipoli)着。しかしこの後問題が発生したのです…。思わせぶりに続く…。

プーリア便り30

Ciao dalla Puglia !

プーリア便り28でご紹介した “イトリア谷 音楽祭(Festival della Valle d’Itria)” 他、コンサートへ行く機会が多いです。ジャンルも開催場所も様々ですが、共通しているのは “夜に屋外で開催” ということ。プーリア人に限らず、ヨーロッパ人は屋外で過ごすことが大好き!
湿度が低く、日暮れ後はぐっと気温が下がって快適に過ごせる気候条件もあり、コンサートのみならず、友人とのおしゃべりや食事等もこの時期はいつも屋外です(ちなみにプーリアの屋内の映画館や劇場は夏はお客さんが来ないため閉鎖。開館しているのはシネマコンプレックスのような大型映画館のみ)。

以下、最近私達が出かけたコンサートの様子をお便りします。

DSC04304.jpgまずは 7/24 にマルティーナ・フランカのサッカースタジアムで行われた、ナポリのシンガーソングライター、ジジ・ダレッシオ(Gigi D’Alessio)。イタリア歌謡をご存知の方にはお察しいただけるかと思いますが、周囲の友達からは「え~、あの惚れた腫れたみたいな歌ばかり歌っている、あのジジ・ダレッシオのコンサートに行くの? マンマ・ミーア!」と驚かれました。私も GIAN も自腹ではまず行かないタイプの歌手ですが、今回のコンサートは友人がオーガナイズした縁でチケットをいただき、失礼ながら“退屈したら途中退場すればいいし”くらいの気持ちで出かけてみました。
会場に着くと多くの熱狂的ファン(熟年女性率高し)がペンライトを持ち、ジジの名前が大きく書かれた上に顔写真まで付いているハチマキ(!)をしめてスタンバイしています。もちろんコンサートが始まるとファンも大熱唱!
MCやプログラム構成等からファンへのサービス精神が大いに感じられ、長年第一線で活躍する理由が分かる気がしました。知っている曲も何曲かあり、予想以上に楽しめたコンサートでした。

お次は 7/29 にバーリ県モルフェッタ(Molfetta)の海辺で行われた、エレクトリック・タンゴ・ユニット、ゴタン・プロジェクト(Gotan Project)。

DSC04355_ridimensionare.JPGタンゴと言えばまずアルゼンチンが思い浮かびますが、ゴタンはフランス、アルゼンチン、スイスの3人組で、タンゴをベースにジャズ、ハウス、ラップ等、様々なジャンルが融合しているのが特徴。前半は熱くなったファンがステージ際まで行って警官に止められたりしたのですが(イタリアは規模の大きいイベントでは安全上の理由から警察や消防が会場に待機します)、アンコールの時「警察の皆さん、私達は大丈夫! さあ、踊りたい人はどんどん前に来て!」とメンバー自らが言ってくれてみんな総立ちで大喜び!
その後30分近くもアンコールに応えてくれ、大盛り上がりで終了したのでした。MCで「みんなはステージを見ているわけだけど僕たちは海と星空を見ながら演奏しているんだ。こんなに美しい町でコンサートができて嬉しいよ!」とメンバーが言っていた、その景色。確かにこの景色を見ながらの演奏はさぞ良い気分でしょう!

DSC04372_ridimensionare.JPGそして 7/30 は隣町ロコロトンド(Locorotondo)で行われた、ノルウェー出身のデュオ、キングス・オブ・コンビーニエンス(Kings of Convenience)。舞台背後のトゥルッリがこの地域ならではです
 。会場はワイン醸造所の庭でした。ロコロトンドの町は同名のDOCワインが有名。とてもかわいらしくて大好きな町です(詳細は旅行ガイドサイトの拙記事をご覧くださいhttp://www.amoitalia.com/locorotondo/index.html)。
P7300110_ridimensionare.JPGコンサートはアコースティックな音色と2人のハーモニーが心地よく、ゆるゆる楽しみました。
ちょうどこの日はメンバーのエイリクの彼女が客席におり、しかも誕生日だったようでエイリクは何度も舞台から「誕生日おめでとう!」と伝えていたのですが、アンコール時に “Bacio! Bacio!(キス! キス!)” の合唱が客席から起こり、エイリクは最前列にいた彼女にキスした後、ガッツポーズをしていました(*^ ^*)

このようにイタリアのコンサートは客席との距離が近いことも特徴だと思います。入り口での荷物検査も見たことがないし、アンコール時に客席からのサイン要望に応えるミュージシャンも多いです。写真撮影もたいてい OK!
でも時には撮影禁止やフラッシュ禁止のアナウンスが事前に流れることもあり、その場合はもちろん指示に従わなければなりません。

ギラギラ太陽の下での野外フェスも夏ならではですが、心地よい夜風に吹かれて星空を眺めながらのコンサートも乙なものです。ただし日によっては夏でも肌寒さを感じる夜も多いのでお出かけの際は上着をお忘れなく!

プーリア便り29

Ciao dalla Puglia !

私事で恐縮ですが…、22日が誕生日でした。日本ではある程度の年齢になると誕生日をアピールしたり、大っぴらに誕生会を行うことはなかなかないように思いますが、イタリアでは大の大人もしっかり誕生日をお祝することが多いようです。今回はそんなイタリア人の誕生日の祝い方についてお便りします。

DSC04022 resize.jpgまず、意外に知られていないことですが、イタリアでは日本と逆で、誕生日である本人がケ
 ーキやスプマンテを用意後、自ら「今日は私の誕生日なの!」と伝えながら、職場であれば同僚に、お稽古事等のサークルであればサークル仲間に、パーティーであれば来客に、配ります。

大々的な誕生会を開く人も多く、節目として最も大々的に祝うのはイタリアの成人年齢である18歳の誕生日。

年々派手になる傾向があるそうで、中にはバスをチャーターして多くの招待客を郊外の豪華なヴィラに招いて開催することも(もちろんお金の出所はご両親になるわけですが)。女の子の場合、結婚式さながらにお色直しをする子もいます。15歳くらいからお化粧の仕方もセクシーなドレスの着こなしも身に着けているイタリアの女の子達の18歳の誕生会は主役も参加者もそれはそれは華やか!

その次に大々的に祝うことが多いのは50歳の誕生日。“人生の半分だから”とのこと、イタリア人は100歳まで生きる気満々なのです!

PIC-0005.jpg社会的地位のあるかたやお金持ちのかたの誕生会ともなると、有名歌手を招いてコンサートを行ったり、たくさんの花火を打ち上げたり、ショーさながらの様々な演出を凝らします。こういうケースではもちろん伺う方もそれなりのプレゼントを携えていくことになります。

こういった会を全て誕生日の本人が計画実行するってすごいですよね~。よっぽど自分に自信がある&自分大好き!じゃないとできないように思うのですが、そう思うのは私が日本人だからなのかも。自分大好き!って悪いことじゃないですしね。

私もこちらでイタリア人の誕生日をお祝いする機会を重ねるうちに『自ら誕生日をアピールしてたくさんの人にお祝いしてもらうこの習慣っていいな』と思うようになりました。例えば日本で大して親しくない職場の同僚から「私、今日誕生日なの!」とケーキをもらったら内心『とてつもなくアピール好きな人だなー』とか『ごめん、知らなかったよ。プレゼントとか何も用意してないし』等となるかもしれませんが、イタリアではその本人とそれほど親しくなくても、誕生日を知らなかったとしても「わ~、おめでとう!」と笑顔で抱き合って頬キス、となります。誕生日は幾つになっても大切な記念日に違いないのでこの習慣は理にかなっていると言えそうです。

そんなイタリアで迎える誕生日も2度目。変なところで日本人のキャラクターが頭をもたげる私は未だにイタリア風の誕生日アピールができないのですが、GIANが代わりにアピールしてくれたおかげで誕生会を開くことに。といっても特に親しい友人のみに声を掛け、いきつけのレストランで行ったので普段のディナーとたいして変わらないようなメンバーと雰囲気でしたが。私のツボを押さえたプレゼントも色々といただき、おいし&楽しい時間をGIAN始め大切な友人達と一緒に過ごすことができて幸せな1日でした。

DSC04204_resize.JPG
DSC04162_resize.JPGちなみにGIANからのプレゼントは真夜中の日付変更後、書斎に入ると机の上に置いてありました(彼はこういうサプライズが大好きなのです)。以前「海に行く時の荷物がいっぱい入る鞄が欲しいな」と言ったのを覚えてくれていたようです。かなり大きな麦わらの鞄は口を巾着風に閉められるようになっており、お揃いのかわいいサンダル付き。海で大活躍間違いなしです。ありがとう!!