ブログ「Tutte le strade portano a Roma(すべての道はローマに通ず)」
第三回「イタリア留学のススメ (その2)」

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少し前に、日本から来た知人が、「最近の私の周りの若い人は外に(外国に)出たがらない。旅行も大方は近場で済ませる国内志向」と語った。筆者の周りでは7~8年くらい前からだろうか、語学学校の経営者が「日本人が以前に比べてすごく少なくなっている。」といい始めるのを聞くようになった。留学生も少なくなっているのだろうか。事実を確かめるべく少し調べてみた。海外へ行くことが昔程難しくなくなった今、留学者数は増加しているだろうと予想していたが、思わぬ結果となった。

 
文部科学省の報告(平成28年3月)によると、日本から海外への留学者数は過去30年間では2004年の8万2945人をピークに7年連続で減少、2012年はやや増加見せるものの、2013年は5万5350人と再び落ち込み1995年の数字を下回る結果となっている。これはほぼ20年前の水準だ。

また、経済協力開発機構(OECD)が発表した加盟国34ヶ国の教育制度に関するデータ「図表でみる教育2015年版」によると、2013年に大学などの高等教育機関に在籍中の日本人学生のうち外国に留学していたのは1%未満だった。
日本人の留学者総数の減少傾向については、少子化による留学適齢期人口(18~29歳)の減少、景気の悪化、就職活動の早期化なども背景にあり必ずしも「若者の内向き志向」が理由とは言えない。

筆者も海外留学者の多い時代にイタリアに留学した者の一人であり、今までイタリアで様々な留学生を見て来た。イギリスやアメリカなどの英語圏留学と決定的に違うところは、”イタリア語”そのものを習得したいというよりも、まずはイタリア語を学びそれを足がかりにして、その次にある何かを習得したいという人がほとんどであった。

また、他の国(イギリス、スペイン)で留学中に出会った日本人留学生と比べても、イタリアで出会ったクラスメート達はキャラクターもその生業も非常に個性的な人が多かった。イタリアでのクラスメートの面々には、オペラ歌手、サッカー選手、考古学者、カトリックの神父、医者、イタリア料理シェフ、映画監督、建築家、ファッションデザイナー、モデル、絵画修復家、楽器の製作者、美術史家などがいた。留学では自分と違う世界にいる日本人の同胞と知り合いになれるのも、面白いところだ。

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五感で楽しめるイタリア、イタリアの文化を味わう(写真説明は左から)
・ローマのスペイン階段
・ジョットの鐘楼より望むフィレンツェのパノラマ
・世界最大の石造り建築の遺構、ローマのパンテオン
・バチカン博物館のピナコテカ(絵画館)。ラファエロの傑作が揃う
・ポンペイ遺跡。市場(Macellum)の壁面装飾を見学する日本からの観光客

写真提供La Lingua La Vita (Todi)

写真提供La Lingua La Vita (Todi)


最近はインターネット環境が良くなっているので、留学情報の事前収集は案外簡単に出来る。留学したいけれど、今一歩踏み出して良いのかどうか不安だという方は、一度、イタリア旅行をして、”肌に合うかどうか”を見極めてみてはいかがだろう。

実はこの”肌に合うかどうか”というのが非常に重要である。感覚的なことなのでうまく言葉では説明出来ないが、日本から見ていて好きな国でも、遠くから見ているのと実際に暮らしてみるのとは360度違うことは良くある。

例えば、食べ物やその国の気候など、人によってどのポイントに重きをおくかの比重が違うので研究が必要だ(例:冬がとても寒い国は一歩屋外に出れば激寒の世界が待っている。体質的に冷え性の人、庭でのガーデニング仕事などの趣味があったり、普段から出歩くのが好きなアウトドア派の人などは毎日のことだ考えると気分も滅入るだろう)。もちろん、想像した通り自分に”ぴったりの国”だったということもある。

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留学先での滞在方法もいろいろ。ホームスティでイタリア人の暮らしに触れるのも良い。(写真説明は左から)
・町へ繰り出してみよう!ローマの下町の日常の雰囲気がたっぷりと味わえるカンポ・デ・フィオーリ広場の朝市
・イタリア語学学校の教室風景。世界各国の学生達と楽しくイタリア語を学べる
・課外活動に参加するのもよい(写真は料理教室)
・ホームステイ先での夕食

日本国籍を所有している場合、観光・留学目的でイタリアに90日以内の滞在であれば事前にビザ取得の必要はなく普通の旅行者と同じ様に出発出来る。短期留学に興味がある方は一歩踏み出されてはいかがだろうか?国際感覚と人間力は座学では絶対に身に付かない。それは経験からしか学べないものなのだ。

“何もやる気がおきない”、”自分は何をしたら良いのか分からない”、”人生に疲れてしまった”という人にも良いヒントを与えてくれる国、イタリア。イタリアの明るい太陽と真っ青な海、感性豊かなイタリア人があなたの背中を優しく後押ししてくれるだろう。

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阿部美寿穂