プーリア便り38

Ciao dalla Puglia!

プーリア便り23” でもご紹介したレッチェに再び行く機会がありました。レッチェは豪華で繊細なバロック様式に彩られた宗教施設が特に有名ですが今回は“まだ行ったことのない所に行ってみよう”と思い、カルロ5世城(Castello di Carlo V)へ。

カルロ5世城は“バロックのフィレンツェ”と呼ばれるレッチェのイメージからすると建物自体は拍子抜けするほどシンプル。そのためかガイドブックや観光サイト等ではあまり取り上げられていないようですが、内部がカルタペスタ博物館(Museo della Cartapesta)になっています。

カルタペスタとはレッチェ伝統の紙粘土工芸のこと。レッチェは石細工も有名ですがこの紙粘土工芸もレッチェならでは。町中にもカルタペスタの工房や店が多くありますが、作品があまりにもリアルなので知らないと紙粘土で作られているとは気づかずに通り過ぎてしまうかもしれません。

カルタペスタの起源は17世紀に遡り、元々は宗教的オブジェを増やすために麦藁、紙屑、糊、漆喰、といった貧しい中でも入手できる素材と僅かな道具を使って作ったのが始まり。当時、素材や道具は貧しくとも忍耐力と宗教心で作っていたのでしょう。現在はイエス様、マリア様、天使等の伝統的モチーフの他、アートとして人形、アクセサリー、室内装飾品等のモダンな作品を作る若い職人も生まれているそうです。

私は今までカルタペスタの存在は知っていたもののその詳細は全く知りませんでした。館内の展示や解説板(英語も併記されています)によれば大きく分けて以下5つの製作工程があるそうです(陳列棚のガラスに反射して写真が見づらい点はご容赦を)。

  1. 麦藁で基礎を形作る。顔や手足はテラコッタの場合もあるそうです。

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  2. 紙粘土を貼り付けて形作る。

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  3. 焼きごてで固める。

IMG_0043_ridimensionare.jpg  4. 研磨。

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  5. 彩色して完成。

IMG_0047_ridimensionare.jpg服のひだが実に優美で美しいですよね。館内にはカルタペスタで作られたプレゼーピオ他、伝統的モチーフから現代的モチーフまで様々なアーティストの作品も展示されています。

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レッチェの宗教施設や専門店でカルタペスタ作品を見ることもできますが、更にじっくりとその歴史~作品誕生までをご覧になりたいかたや様々な作家の作品をまとめてご覧になりたいかたにはオススメの博物館。ただし、できあがったたくさんの像が並ぶ展示室や作品に入れる目玉が置いてある(しかもたくさん!)陳列棚等、あまりにもリアルなのでギョッとするかも (^^;

カルタペスタ博物館(Museo della Cartapesta) 入場無料
場所:カルロ5世城内の1~2F
開館:月~金―9:00~13:00、16:30~20:30 土日―9:30~13:00、17:00~20:30
TEL:+39 0832.244845、+39 0832.246517
WEB(伊語):http://www.comune.lecce.it/comunelecce/Territorio/Arte+e+Cultura/Musei+e+Gallerie/Museo+della+Cartapesta.htm