イタリア マンドリン通信 
<四重奏コンサート鑑賞><ガイド付きハイク参加><ミラノオーケストラ練習開始>

<四重奏コンサート鑑賞>

4月に開催する予定だった弦楽四重奏のコンサートが、コロナロックダウンのため延期となっていましたが、解除後改めて開催の知らせを受け取りました。友人の1人がその四重奏のヴィオラ奏者で、やっと音楽鑑賞が可能となりました。場所はミラノの郊外で、21;00が満員のため22:00の部を予約しました。

本来はこの建物内にある素敵な歴史的なホールでの予定でしたが、まだ室内のコンサートは禁止でしたので、建物の入口のポーチでの演奏で客席は外の席が用意されていました。ですが、22:00開始直前に雨が降り始め急遽そのポーチで演奏と立ち見でのコンサートとなりました。

何ヵ月ぶりの生で聴く音楽。久しぶりに、籠っていた気分が洗い流されるようなクラッシック音楽に鳥肌が立ちました。観客はマスク姿で立ちの鑑賞でしたが、特に問題なくコンサートは進みました。雨が止むと一部の観客は外の椅子に戻ったり、そのまま最後まで立ち見であったりとそれぞれでした。

マンドリンと違い、やはり弦楽四重奏は迫力あり、満足いく音量で羨ましいと思いました。照明の不備でチェロ奏者が譜面が見えないと一部演奏中断もありましたが、私の友人が機転良くスマホの照明で彼女の譜面を照らすというハプニングがありましたが、その後照明がすぐ用意され事なきを得ました。

この建物が夜照明に浮かび上がる光景は、その時代を思い起こさせるようなうっとりするものでした。ヨーロッパの貴族が、音楽をこんな場所で演奏させたのだろうと想像できます。

演奏終了後、ミラノまで友人奏者と別な奏者一緒に地下鉄の最終電車に乗り、お喋りしながら私はマンドリン活動についてお話ししたり。友人のお蔭でこの様な機会を持て、交友関係がまた広がる楽しさを感じました。

<ガイド付きハイク参加>

ロックダウン解除後、異なる州への移動が可能となり、早速友人が時折参加していたガイド付きハイキングに参加しました。その友人が、私達の体がまだ慣れないため「慣らしハイク」をガイドに相談しましたら、企画してくれたとの事。他の参加者が集いましたが、キャンセルもあり当日は3人の参加者でのハイクとなりガイドが気の毒でした。当日朝ドタキャン2件だったそうです。急病とかの理由では
なく少し酷いなと思いました。
場所はイタリアロンバルディア地方とスイスのティチーノ州との国境に近い「シギニョーラ(Sighignora)」で、イタリアのバルコニーと呼ばれている素晴らしい景色の所でした。スイスのルガーノ湖とその街並み、山の後ろにはマッジョーレ湖が垣間見えるというアルプスの景色を一望出来ます。

その日は電車・バスでの行程で、車よりやや時間がかかるため朝6:45の電車に乗りこみました。電車は時間通りでコモ湖の駅に到着。Lanzo行きのバスに乗りました。チケットはロンバルディア共通1日チケット€16.50というのがあり、ロンバルディアの公共交通機関全てが有効な便利なチケットです。都度チケット売り場を探したり買ったりする手間が省けて、割安です。

バスも時間通り出発しましたが、1時間余り乗ったところで突然途中の停留所で全員乗客が降ろされました(?)。乗り換え?と思いましたが、ガイド曰く「バスの運転手はガソリン入れに行った」との事。。。15分位で戻るらしいと。私と友人は唖然!他の乗客は特に気にしてないよう(日常?)でしたが。待っている間にガイドが地図を広げて今日の行程を参加者に説明。イタリアとスイスの境界線の真上ややスイス寄りの尾根道を歩いて、シギニョウーラに向かうとのこと。思った通りバスは15分で戻るはずもなく、やや遅れて戻ったバスに乗り直し出発。

10:00頃に登山口にて下車して、トレッキング開始しました。ハイライトはスイスとイタリアの国境の上の尾根道を歩くのですが、かなりの傾斜と落葉樹の枯れ葉が積もっており、ただでさえ細い50センチ以下の幅で歩きにくいと言ったらないというか、足元が緩いのでアブナイ山道でした。ところどころ更に山道がないような場所の通過があり、金属のロープを伝いながらでひやひやでした。

各参加者が不安を隠せない表情の中、ガイドは皆を励まし(?)一体いつまでこんな状況が続くのかわからないまま、ひたすら安全に通過をすることに集中しました。何回か参加した友人曰く「いつもこうなの。彼の提案するよく分からないコースを行くと通過出来れば良いけど、結局行けずに引き返したこともある」と。その場は絶対に引き返すなんて考えられず、通過出来る事だけを祈りました。結局目的地に着いたのは14:00で、もうお腹が空きすぎて体力消耗しました。(途中の休憩でバナナ1本食べたのは正解でした)。でも展望は素晴らしく参加者は笑顔で写真に納まりました。

下りはどうなのか?心配でしたが、問題ないスキー用スロープをたった1時間で下山。バスの時間迄、冷たい軽いアルコールRadler(ビールとレモンソーダソーダを割ったもの)を飲み爽やかでスッキリし、その日の苦しかった(?)歩きを忘れさせてくれました。

<ミラノオーケストラ練習開始>

ミラノオーケストラのプレジデントから、8月1日にミラノのスフォルツァ城の夏のイベントで、ミラノ市から演奏オファーがあったと連絡ありました。久しぶりのコンサートに心躍るニュースです。演奏プログラムは「映画音楽」のシリーズです。夏のイベントにふさわしい聴きやすいものです。

既にバカンス・シーズンに入ってますので参加者は募った結果約半数でしょうか。でも、主要なメンバーが集まっているようなので、しっかり演奏すれば何とかなりそうだとの判断だったようです。勿論私も長いバカンスないですから参加意志を伝えました。

7月初めからマスク厳守、換気とソーシャル・ディスタンスを空けた、いつもと異なる場所で練習スタートしました。3回目の練習から通常の場所で行えると聞き私は参加をしました。ところが、到着すると鍵がないことが分かり、プレジデントは色々連絡取り合ってましたが、どうやら持っているメンバーの家まで取りに行き、蚊が飛び回るその場所で待ち、約1時間後に入れました。。。いつも不思議に思うのですが、何故鍵の事を確認しなかったのか? まあイタリアですねで余り考えないことにしました。誰も文句も言わずお喋りしてましたから。こういう事はいつも鷹揚です。見習いたいです。そして再会を喜び、観客の期待を裏切らない演奏をしたいと皆張り切っています。

・生誕100年フェデリオ・フェリーニ映画祭のお知らせ

Contenario dalla naseita di FEDERICO FELLINI
生誕100年フェデリオ・フェリーニ映画祭が7月31日(金)から8月20日(木) まで恵比寿ガーデンシネマにて開催されます。

1920年1月20日、イタリアエミリア・ロマーニャ州リミニに生まれたフェデリコ・フェリーニ監督は今年が生誕100周年の記念すべき年です。「道」、「甘い生活」、「8 1/2」、「フェリーニのアマルコルド」等、本映画祭ではイタリアの巨匠、フェリーニの代表作が初の4Kデジタル・リマスターで甦ります。

本映画祭は、世界中の主要な美術館や映画館で開催されるフェデリコ・フェリーニ(1920年~1993年)生誕100周年記念トリビュート“ Federico Fellini 100”ツアーの一部です。『 道』以外のすべての作品は、ルーチェ・チネチッタ、チネテカ・ディ・ボローニャ、チネテカ・ナツィオナーレによってデジタル復元されたものです。

昨年10月の日伊協会主催『秋のフェスタ2019』でご登壇いただき、本映画祭の監修を務められている映画字幕翻訳家の岡本太郎さんは、『フェリーニはイタリアでは誰よりも、世界でももっとも愛された映画監督の一人だ。映画という括りを外しても単なる天才ではなく、文字通り不世出で唯一無二の、かけがえのない存在である。』と評されています。

イタリア映画ファンの皆様はぜひ公式ホームページをチェックしてみてください

詳しくはフェリーニ映画祭公式サイトまで

坂本鉄男 イタリア便り ナポリの一品 馬車に乗ったモッツァレラ

ピザなどナポリ料理に欠かせない材料の一つがモッツァレラだ。水牛の乳で作られる生チーズで、牛乳で作られるフィオール・ディ・ラッテと比べ、ずっとおいしいし、値段も高い。<br /><br /> 水牛にはアジア種とアフリカ種があり、5世紀ごろにアフリカ種がイタリア南部、特にナポリから南下した場所にあるサレルノ地方に持ち込まれ、モッツァレラが特産物となった。気候変動による平均気温の上昇に伴い、水牛の飼育エリアは北上し、今ではイタリア北部でも生産される。

 生チーズのため消化がよく、100グラム当たり約280キロカロリーでビタミンとミネラルを多く含むことから病人食としても勧められる。

 最も簡単な料理は「カプリ島風サラダ」。300グラムくらいの丸いモッツァレラを半分に切り、端から1センチほどの厚さにくし形に切って、同じ程度の厚さに切ったトマトに乗せ、バジリコの葉をのせて並べればおいしいサラダが出来上がる。

 ほかにナポリで有名な一品は「馬車に乗ったモッツァレラ」。端を落とした角形食パンの間にモッツァレラの薄切りを挟み、溶き卵とパン粉をつけて揚げる。

 昔は丸形パンを切って作ったため「馬車の車輪の上にモッツァレラを乗せた」ように見え、この名が生まれた。今では、この語源を知る人はほとんどいなくなっている。

坂本鉄男

(2020年7月21日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

イタリア マンドリン通信 <新型コロナウィルス感染症の世界的流行>

<新型コロナウィルス感染症の世界的流行>

2020年開けて始まったこの新しい感染症の流行を、誰がこんなに世界中に広まるかを予測出来たでしょうか。

私は2月21日に日本の一時帰国からイタリアに戻り、その翌週から大変な事態となりました。北イタリアの小さな町コドーニョで発生したコロナウィルスは、その周辺に広がり周辺区域が封鎖されましたが、まだ北イタリア全体には広がっていませんでした。その後、感染はあっという間に北イタリアとイタリア全土に広がってしまいました。

3月初旬にイタリア首相がロックダウンを決定し、約2ヵ月半に渡る厳しい規制のある外出禁止令・商業活動禁止の生活が始まりました。

*3/12のコンティ首相の演説の最後の言葉*

「(現行の移動制限を指して)もし、皆がルールを守ったら、より早くこの危機から脱することができるでしょう。国は、私たち一人ひとりの責任を必要としています。6000万人のイタリア人が、毎日、大小の犠牲を払って果たす責任です。この危機が続く限り、私たちは同じ共同体の一部です。それぞれ個人は、自分の犠牲だけでなく、他人の犠牲の恩恵も受けているのです。これが我が国の力、ノルベルト・エリアスが述べるところの「諸個人の社会」です。

今日は距離を置きましょう。明日、もっと早く走るために、もっと熱く抱擁するために。皆で一緒に、きっと上手く行くはず。」

イタリア人は、この言葉を信じ受け入れました。日本人友人達も、「コンティ首相で良かった」と言ってました。

生活に必要な食糧と一部の営業を除いては、殆どのお店・活動がストップしました。世界にも知られたイタリアの尋常でない感染者数と死者数は、恐ろしいほどの勢いで上がり続け、ヨーロッパと世界中が次々と異常な事態となりました。

<ロックダウン徐々に解除>

そして家に籠る生活2か月半が過ぎ、数字が徐々に下がり始めました。5月8日にイタリア首相により徐々に生活を戻す「Fese2」という政令が発令され、段階的に経済・産業活動・文化活動、人々の行動範囲が解除されるという喜ばしい、しかし、完全に封じ込めてはいないこのウィルスとの共存が前提の生活が始まりました。

今このコロナについて語るには、とても言い尽くせない余りにも長い辛い日々であり、様々な出来事があり、々はウィルスの恐ろしさを忘れてはならないですし、決して終わったわけではないのです。まだ6月21日現在、感染増は224人、死者は24人(ピークは3/27の969名)で、ロンバルディア、ピエモンテが殆どです。つまり経済中心地です。

人々の移動は州内は宣誓書なしで可能となり、6月3日から他の州への移動が解除になりました。また、EU加盟国・シェンゲン協定加盟国・英国・北アイルランド・アンドラ・モナコ公国・サンマリノ共和国・バチカン市国との移動は、証明される仕事上の必要性・絶対的に緊急である必要性・健康上の理由を除き,6月30日まで禁止のままです。自らの住所・居住地・居所への帰還は認められる。(在ミラノ日本国総領事館情報より)

現在はヨーロッパ中で、いかに経済を取り戻していくかの議論が毎日展開されてます。これからの夏に向けて、ガラガラの海辺や観光地がテレビの画面に寂しく映し出されています。。。観光収入のイタリアは海外からの観光客が来れないことには、どうにもなりません。

しかしマスクをするのは義務です。このヨーロッパで殆どの人々がマスクをしている姿は過去にない想像しがたいものです。コロナ流行が進むにつれ、マスク議論が毎日あり、結局マスクの必要性を認識する迄に長い時間がありました。マスクは医療従事者か病人がするものでしたから、当初かなりの抵抗がありました。私達(中国人・韓国人含む)は外で堂々とマスクをすることが出来ることにホッとしています。

しかしもう夏到来。人々はアペリティーボに繰り出し、夕方からもう密状態。マスクをしている人は殆どなし。パーソナルディスタンスは守られず、皆お喋りしまくりです。これが7月にどう反映されるのか? 北京・ドイツでの第二波は報道されてますが、人々は、もうあのロックダウン中のことは忘れている?ようです。まともな友人達は心配し嘆いています。私はまだまだ慎重です。必要以外stay homeです。

私の音楽活動(レッスン・オーケストラ活動)は、中断されたままであり、幸いレッスンはスカイプにより継続はしています。まだまだ、人が集まる活動は当分延期されており、いつ皆で演奏活動が再開できるかは不明です。

このマンドリン通信を再開したのは、この未知の感染症に怯え、ただただ家からⅠ一歩も出られなかった2ヵ月半の生活がやっと終わり、無事に乗り切ったとことの安堵感と嬉しさ、これからどうやって新しい生活をつなげて行けるのかを考え始めたからです。

例年通りの夏は迎えられそうもなく、でも自分自身を奮い立たせて、前に向かって行くしかありません。これから、少しづつまたイタリアの様子をお知らせするために書いていこうと思います。

<プロジェクト Suoniamo insieme>

5月初旬、ミラノオーケストラにフェッラーラのマンドリンオーケストラ”Orchestra Gino Neri”から、あるプロジェクトへの参加の誘いがありました。タイトルは”Suoniamo inseiem per il 2 giugno”です。目的は、この苦しい時期を乗り越えてFese2を皆が迎えることが出来、6月2日の”Festa della Repbblica(イタリア建国・共和国記念日”の記念すべき日に、私達マンドリン音楽を再出発の喜びと感謝を込めて、皆に聴いてもらいましょうという事です。

事前にそれぞれが自宅で演奏を録画し、リモート編集をして作るという大変な作業でした。最終的にかなりのオーケストラ総勢170人の参加となりました。

私も是非ともこの意味あるプロジェクトに参加したいと思い、参加表明しました。でも実際録画するのにイヤフォンで音源聴きながら、テンポを体に刻み、他のパートを聴きながら合わせるのは苦労しました。また、私のアパートは町中にあり道路に面しており、様々な騒音が入り何度も取り直しました(-.-;)。

また録画を撮るに当たり、注意書きがA4で4ページ位あり事前に良く読まなければなりませんでした(締切日・前奏ソロ部分の説明・全員が弾く箇所・画像解像度・横画面で録画・調律440ヘルツ・音源2つの使い方・速さ・音の大きさ・曲の表現ポイント・音の強調・衣装の色・録画ファイル名の付け方と送り先のURL・未成年参加者の場合届けなど)。締切日でしたので、なんとか間に合わせもうクタクタで大仕事でした。そのあとの編集は更に大変だったと思います。イタリア人がよく期限に間に合わせたと感動です。

今回のコロナで分かったことは、イタリア人は普段は期限守ることは余りないですが、緊急事態は仕事するのだと。速い!毎回の政令の文章も見事でしたし、給付金の振り込みも素早く(申請は勿論オンライン、初日殺到してパンクしたにもかかわらず)、感心しました。なんだやれば出来るんだと。

今回コロナ危機時にこの意味あるプロジェクトに無事参加でき、発表出来たことは喜ばしい限りです。一生の思い出の一つになりました。

坂本鉄男 イタリア便り 漁師の健康料理「アクアパッツァ」

イタリア語の料理の名前は、日本人にも発音しやすく、そのまま日本語として使われることが多い。アクアパッツァもその一つ。

 アクアは「水」、パッツァは「奇妙な」とか「暴れた」を意味するが、なぜパッツァを用いるのか、その語源は定かでない。イタリアでは「塩水で味付けする、ごく簡単な料理」程度の意味に捉えられている。

 もともと南部の港町ナポリの漁師料理として19世紀から存在した。有名になったのは、第二次大戦後の1950~60年代に国民的人気を集めたナポリ出身の喜劇俳優、トト(1898~1967年)が好み、ナポリや沖合のカプリ島を訪れた際にレストランで必ず注文したのがきっかけだ。

 南イタリアでは定番の家庭料理。レシピを簡単に紹介すると、まずはオリーブ油で熱した鍋に完熟トマト3個を切ったものとニンニク1個を薄切りにして入れる。火が通った頃合いを見計らい、中型の新鮮なタイ1匹(スズキなどの白身魚も可)を追加する。最後に海水よりやや濃いめの塩水カップ2分の1と辛口白ワインをカップ1入れて15分ほど煮込み、イタリアンパセリのみじん切りをかけたら出来上がり。

 1人前で約170キロカロリーという健康料理。新型コロナウイルス流行下の自粛生活で運動不足の体にうってつけだ。

坂本鉄男

(2020年6月23日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

坂本鉄男 イタリア便り 人気料理と画家 「カルパッチョ」の起源

日本でも人気の生魚を薄切りにして調味料を加えたイタリア料理「カルパッチョ」は、もともと、「新鮮な牛の生肉の赤身の薄切りに、ごく薄切りのチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノをかけたもの」であった。

 元祖とされるベネチアのレストラン「ハリーズ・バー」創業者のジュゼッペ・チプリアーニ氏によると、起源は1950年。食事制限で「加熱した肉料理は食べられない」と常連客の婦人が話すのを聞き、提供したのが始まりだ。皿に盛られた配色が、15世紀末から16世紀初頭に活躍したベネチア出身の画家、ビットーレ・カルパッチョの作品の鮮やかな赤と白の色使いに似ていたのが命名の由来という。

 これ以前に生の牛肉の薄切り料理がなかったわけではない。例えば、北部ピエモンテ州には生の牛肉の薄切りにオリーブ油、パルミジャーノの薄切り、特産の白トリュフのスライスなどをかけた料理が存在した。

 70年前にカルパッチョにちなんで命名され、有名になった牛の生肉の薄切り料理の名は、やがて生魚に転用され「スズキのカルパッチョ」などと呼ばれるようになった。この点、イタリアも日本と同じである。

 言葉の意味は時とともに変わる。100年もたてば「カルパッチョ」がベネチア派の画家に由来することなど知る人もいなくなるに違いない。

坂本鉄男

(2020年6月9日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

クロナカ164号発行

クロナカ164号(2020年春号)は、新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言発出に伴い、日伊協会事務所が閉鎖されたため、刊行が大幅に遅れてしまいました。謹んでお詫び申し上げます。
6月上旬に皆様のお手元にお届けいたします。

クロナカ164号表紙さて、今回の特集は「イタリアの民話」です。
冒頭記事は、民話研究家として、長年イタリアの民話蒐集、翻訳に携わってきた剣持弘子さんによる、トスカーナ民話を訪ねる旅の記録です。続いて、剣持弘子さん訳によるイタリアの民話3編を取り上げました。

『クロナカ』は、日伊協会の会員以外の方にもお分けしております。
当サイトの「会報『Cronaca』一覧」ページの[お申し込み]ボタンをクリックしてお申込みください。

また、事務局に直接電話でお申し込みいただいても結構です。
その際は、「クロナカ2020年春号(164号)希望」とお伝えください。
tel. 03-3402-1632 (日伊協会事務局)

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【目次】 (表紙を含めて全24ページ、行頭の数字はページ番号です)
特集:イタリアの民話
3 民話の語り手を探して──トスカーナの旅 剣持弘子
8 だまりくらべ、ロバになった修道士、ソーセージの話 剣持弘子(訳)、剣持晶子(絵)
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2 イタリア語会話《つなぎフレーズ》 押場靖志
10 イタリアの聖堂装飾<11> ヴェネツィアのサン・マルコ聖堂の装飾(1) 松浦弘明
12 モスカテッロ・リポート 素顔のイタリア <31>
コロナウイルス蔓延で全土封鎖となったイタリア アントニオ・モスカテッロ、廣石正和(訳)
14 イタリアの最も美しい村<11> ダンテとの縁と美しい城が印象的なポッピ 長谷川恵美
16 陣内がゆ<20> 蘇るプーリア地方の田園 陣内秀信
17 イタリア・食の万華鏡<10> 皿の向こうに何かが見える──粉と水のパスタ 長本和子
18 Yoshio AntonioのイタリアPOPS小辞典<26> ディオダート、サンレモ音楽祭2020優勝! 磐佐良雄
18 幸せになるためのイタリア語講座<13> 温かい先生方と事務局に支えられて 伊藤裕子
19 BAR SPORT<29> NBAの英雄、コービー・ブライアントが急逝。世界を制した真のイタリア人 佐藤徳和
20 イタリアのニュースから
22 日伊協会からのお知らせ
23 恵贈図書
表紙写真 エミリア・ロマーニャ州カステッラルクアート 二村高史

『日伊文化研究』第58号

『日伊文化研究』第58号


特集  18世紀のイタリア

18世紀ナポリのオペラ……田島 容子

ピエトロ・レオポルド期高シエナ地方における土地税と土地台帳
―トスカーナの地方分権化をめぐって……大西 克典

パリーニの描く18世紀の貴族社会
―付き添いの騎士の『一日』……宮坂 真紀

アレッサンドロ・ヴェッリの小説
『エローストラトの生涯』に見るアルフィエーリ観……菅野 類

アントン・ラファエル・メングスにおけるコレッジョ受容……甲斐 教行

自由課題

近現代イタリアにおける言語状況と言語政策の展開
―トゥッリオ・デ・マウロの民主的言語教育の創出まで……西島 順子

書 評

『美術国の自由市民』遠山 公一

『レオナルド・ダ・ヴィンチ』芳野 明

『ルネサンス庭園の精神史』足達 薫

『チチスペオ』和栗 珠里

『シルクとイタリアン・ファッションの経済史』岡本 義行

『戦後憲法を作った人々』北村 暁夫

『イタリアン・セオリーの現在』中村 勝巳

イタリア関係図書刊行目録

・恵贈図書目録

・投稿規定

価格(税込み) 2,500円

坂本鉄男 イタリア便り 中国の責任、国連の場で

全世界で蔓延(まんえん)中の新型コロナウイルスは、ワクチンの開発が急ピッチで進む一方、いつ収束するのか予測も立っていない。このままでは14世紀に欧州を襲い、人口の3分の1を死に追いやり、収束まで何十年もかかったペスト(黒死病)と同じようになるのではないかと想像し、ゾッとする。

 米国の死者はベトナム戦争での米軍戦死者を上回った。報道によると、ミラノを州都に持つイタリア北部ロンバルディア州の死者は、第二次大戦末期の5年間におけるミラノでの民間人犠牲者の約5倍となる1万人を超えた。経済・商業・工業が受けている損害も深刻だ。世界各国の被害額を合計すると天文学的な数字になるのは間違いない。

 新型コロナの発生源が中国の湖北省武漢の周辺(武漢のウイルス研究所との説もある)であることは中国政府も当初、事実上認めていたが、自国の騒ぎが落ち着くと、一転して発生源が他国にあるかのような主張を始めた。マスクを寄贈して恩を売り、南シナ海に行政区を新設して“主権の存在”を既成事実として認めさせようとしている。

 不思議なことに、こうした中国に対して、日本政府から損害賠償を求める声が聞こえてこない。今こそわが国は、原因究明と賠償責任の取り方などを討議する機関の設置を国連の場で求めるべきだ。

坂本鉄男

(2020年5月12日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

坂本鉄男 イタリア便り モーツァルトは語学の天才

現在のオーストリアの都市、ザルツブルクに生まれたモーツァルト(1756~91年)は、わずか35年の短い生涯のうち約10年間を英ロンドンや仏パリなどで過ごしている。父、レオポルト(バイオリニスト、作曲家)が息子の非凡な才能に気づき、修養のため当時の音楽の主要都市に連れて回った。

 モーツァルトがこの旅行中に書いた手紙が現存し、5カ国語に及ぶ。イタリアには13~17歳の間に3回、合計720日間滞在したが、彼の書いたイタリアオペラのイタリア語は完璧である。優れた語学力以外に触れなければならない特質は驚くべき暗記力だ。

 1回目のイタリア旅行でバチカンを訪れたとき、システィーナ礼拝堂で、その見事な作曲から教皇自ら門外不出と命じたグレゴリオ・アレグリ(1582~1652年)のコーラス重唱曲「ミゼレーレ」を聴く機会を得たが、この曲をモーツァルトは1度聴いただけで暗譜し、宿に戻ると全く誤ることなく書き写したといわれている。

 18世紀の欧州には、飛行機などもちろんなく、馬車が重要な交通手段だったが、今のような国境を封鎖せざるを得ない新型コロナウイルス騒ぎはなく自由に旅行ができた。文明とは果たして進歩しているのか、それとも逆なのか疑いたくなる。

坂本鉄男

(2020年4月28日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

専門調査員募集告知<ローマ日本大使館よりの情報>
終了致しました。<6月11日(日本時間)>

ローマ日本大使館よりの情報を掲載いたします。
詳細についてはリンク先の国際交流サービス協会のHPをご覧下さい。

(ローマ日本大使館より)
海外にある日本の大使館・総領事館には「専門調査員」というポストがあり、
当館において来年2021年2月の任期開始となる予定の専門調査員(広報文化)
の募集が始まりました。

赴任月  2021年2月
募集番号 28
公館名  在イタリア日本国大使館
担当事項 イタリアの広報・文化・教育事情
試験言語 イタリア語
修士在学中の応募 可
 

応募方法や試験等の詳細については,下記国際交流サービス協会のHPに掲載されております。
下記情報をクリック下さい。

募集情報

坂本鉄男 イタリア便り 古代ローマの剣闘士は菜食主義者

古代ローマ人は血なまぐさい決闘競技を見物するのが好きだった。良い季節には、首都ローマの巨大円形闘技場コロッセオをはじめ、植民地にまで建てさせた多くの円形闘技場で闘技が催され、市民を喜ばせた。

 演目は北アフリカから運ばれた猛獣退治に始まり、剣闘士同士の命をかけた決闘で終わる。当時のアフリカは地中海沿岸まで森林が続き、ヒョウなどの野獣がたくさん生息していたが、ローマに送るための動物狩りで激減してしまったといわれる。

 催しの最後を飾る剣闘士について、最近、古代遺跡オスティアの研究者による「剣闘士の骨の調査」の興味深い結果が発表された。

 剣闘士は、ローマとの戦いに敗れた異民族の戦士から、身長1メートル68前後の屈強な30~30歳ごろの若者が選ばれた。彼らは剣闘士養成所で訓練を受ける。

 体中傷だらけになって死ぬまで戦う運命となった彼らの食事は、現代のレスラーのイメージから、血の滴るビフテキなど肉類が主だと類推しそうなものだが、骨の調査から意外にも現在の菜食主義者とほとんど同じであることが判明した。

 主な食べ物は大量の大麦と豆類。飲み物には動物の骨を焼いて砕いた粉や岩塩を溶かし入れたという。

 古代ローマの剣闘士の方が、現代のわれわれより健康的な食事だった?

坂本鉄男

(2020年4月14日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

イタリア語講座の先生方によるメッセージ

ヴィオレッタ先生からのメッセージ:
Cari studenti e cari amici di AigTokyo, mi mancate tutti moltissimo. Mi manca di entrare in classe, trovarvi, salutarvi. Mi manca il contatto umano. Però spero che possiamo in qualche modo rimanere vicini, e quando alla fine, passata la bufera, potremo incontrarci, ci diremo: Ce l’abbiamo fatta! Buona Pasqua 🐣 a tutti! Violetta
日伊協会のみなさん、会えなくてほんとうに寂しいです。教室でみなさんの顔をみて、言葉を交わせないのも寂しいですし、なによりも人間らしいコンタクトができないのが辛いですね。それでも気持ちだけでも近くにいることができますし、いつの日か、この嵐が過ぎ去ったら、またみなさんとお会いして、お互いに「大変だったけど頑張ったわね」と言いましょうね。それでは、みなさん、よい復活祭をお過ごしください。 ヴィオレッタ

森口先生からのメッセージ

みなさん、お元気ですか。
私は4月の頭から個人的にはほぼロックダウン状態です。運動不足解消のため、今日は近所の公園に散歩に出ました。桜はもう散ってしまいましたが、枝振りがすばらしかったので写真に収めました。じょうずに気分転換しながら、みんなで乗り越えましょう。また会える日を楽しにしています!

Cari studenti,
Avremmo dovuto ricominciare il nuovo semestre la settimana passata ma purtroppo a causa della situazione attuale che tutti noi ben conosciamo, non è stato possibile. Non dimentichiamoci però che il nostro incontro è stato solamente posticipato ma non annullato!Sicuramente riusciremo presto a studiare ancora insieme in classe.Io non vedo l’ora.Mi raccomando, fate attenzione e riguardatevi. A presto, dunque.Ciao!!!
#Noinoncifermiamo
Cristiano Caludis

受講生のみなさん
ほんとうなら先週から新学期が始まっているはずだったのですが、みなさんご存知のとおり、残念ながら今の状況では、かないませんでした。けれども、みなさんとのお約束は延期になっただけで、けっして反故にしたわけではないのです。だって、きっとまた教室で勉強できる日が来るはずですからね。わたしにはその日が待ち遠しい。みなさんも、気をつけて、ご自愛ください。また会える日が、早くきますように。チャオ!
#Noinoncifermiamo #ぼくらは立ち止まらない

Ciao a tutti sono Alessandra e sono di Milano.
Questo è un momento difficile per tutti noi: in Italia, in Giappone, nel mondo. Però in questi momenti io mi ricordo sempre la prima volta che in Giappone ho visto il fiore di prugno.
Per me è fantastico questo fiore, perché nel freddo dell’inverno, quando tutto è fermo, quando tutto è ancora congelato e non si muove niente, sboccia e fiorisce. Ed è meraviglioso, da’ la gioia, la felicità.
Ecco forse in questi momenti, tutti noi prendiamoci il tempo per godere delle cose che ci piacciono. Prendiamoci il tempo di fiorire, di prenderci cura di noi ovviamente e anche di prenderci cura delle cose che ci piacciono.
Io sto studiando delle cose che volevo studiare da tanto tempo. Magari se avete voglia anche a voi, ci sono delle cose che avete lasciato nel cassetto, da fare. Magari anche qualcosa di italiano. Nell’attesa di rivedervi tutti quanti insieme e di poter fare lezione come una volta. Arrivederci. Alessandra Korfias

チャオ、みなさん。ミラノ出身のアレッサンドラです。今は、私たちの誰にとっても難しい時ですよね。イタリアも、日本も、世界中が大変な状況です。そんな時ですが、近頃わたしがいつも思い出すのは、日本に来て最初に見た梅の花のことです。とても感動してしまいました。だって、冬の寒さのなか、すべてが静止して、まだすべてが凍りついていて、何も動くものがないなかで、蕾を開き、花を咲かせるのです。そのすばらしい花のおかげで、心おどり、幸せな気持ちになれるのです。今こんな時期ですが、でもだからこそ、誰もがみんな、好きなものを愛でる時間を持ってみてはいかがでしょうか。時間をかけて、花を咲かせるために、自分のことはもちろん大切にしながら、好きなものを大切にしてみてはいかがでしょう。
私は、以前から勉強したかったことを勉強しています。たぶんみなさんも、やろうと思いながら、どこかの引き出しに仕舞い込んだままにしたものがあるのではないでしょうか。それはもしかしたら、なにかイタリアに関係するこもだったりしませんか。そんなみなさんと、再びお会いして、これまでのように、いっしょに授業できる日を楽しみにしています。その日まで、さようなら。 アレッサンドラ・コルフィーアス

日伊協会に通ってくださっている皆さんへ

皆さん、ご無沙汰しております。朝比奈です。「また4月にお会いしましょう」という言葉と共に皆さんとお別れしてから、気づけばもうひと月半もの時間が経ってしまいました。皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
僕はと言えば、肉体的には至って元気ではありますが、はっきり言って太りました。せっかく半年間にわたるダイエットの成果がやっと出てきたところだったのに…。

でもそれもそのはず。僕にとってはみなさんと教室で、イタリアのことやイタリアとはまるで関係ないことについて、ああでもないこうでもないとお喋りし、一緒に笑い合うのが何よりの楽しみなのです。であってみれば、授業ができず家で悶々と過ごしたこのひと月半はまさに「地獄」でして、お酒の量が増えるのも致し方なし(言い訳です)。

ですが、日伊協会ではただいま、押場先生とLivio先生、そして事務の方々が中心となって、オンライン授業の準備を着々と進めています。画面越しではあれ、皆さんと再会できる日はもうすぐそこです。もちろん教室でやっていた時とまったく同じ、というわけにはいきませんが、せっかく新しい試みをするのですから、「これまでとは違う面白さがあるね」と思って頂けるよう、僕自身も鋭意準備中です。ひょっとしたら、かねてより念願の「グラス片手にほろ酔いで授業」がついに実現するかもしれません。

残念ながら今回のコロナ禍はそう簡単には過ぎ去ってくれそうにありません。いまの僕たちにできることは、愛するイタリアの人々が教えてくれているように、できるだけ家にいることです。まずはオンライン授業の開始を楽しみに、(おうちで)健やかにお過ごし下さい。「でもやっぱり暇!」という方は

YouTubeのコンテンツ紹介:Easy Italian

こちらの動画をご覧になるのはいかがでしょう?イタリアの人びとにあれこれインタビューをしている動画がたくさんあるのですが、イタリア語と英語で字幕がついていますし、インタビュアーがネイティヴではないので、かなり簡単なイタリア語を喋ってくれています。もちろん、今回の状況に関する動画もありますよ。では、できるだけ早く皆さんと再会できる日を心より楽しみにしております!  朝比奈佳尉

Messaggio a studenti / Una ricetta per il lockdown
Violetta 先生によるロックダウンをやりすごす為の簡単レシピー、パンで作る本格ピザです。
みなさんこんにちは。ロックダウンをしてウイルスと戦っているただなかですが、長く家に閉じこもっていなければならないからこそ、料理をするのが気晴らしになるのではないでしょうか。そんなみなさんのために、大好きで自分でもしばしば作る簡単なレシピをご紹介します。

作り方は次のとおり:
オーブンを200度に温めます。四角か丸型の耐熱皿にクッキングシートをひいて、エキストラヴァージンオイルを軽く塗ります。パンの切れ端を敷き詰め(食パンやカンパーニュの耳をとって使います)、手でしっかり押さえます。それから、刷毛をつかって軽くミルクを塗ります。その上にフレッシュトマトのスライスを敷き詰め、塩、オレガノ、オリーブオイルをかけて、オーブンで12-15分焼きます。時間が来たら、ピザをオーブンから取り出して、温度を170-180度に下げます。ピザの表面をチーズ(モッツァレラあるいピザ用チーズ)で網状に覆い、さらにオリーブオイルを軽くかけます。お好みで、オリーブ、アンチョビ、ケッパー、バジリコなどを加えたら、もう一度オーブンに入れて5-6分焼き、チーズがとろけるのを待ちましょう。これでピザは出来上がりです。オーブンから出したら、おしいしく召し上がってくださいね。

ミュージカル・チケット付セミナー『チェーザレとその時代』をお申込み下さった皆様へ

平素より当協会の活動にご理解とご協力を賜り誠にありがとうございます。

さて、明治座のホームぺージでも告知されていますとおり、誠に残念ではございますが、
ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』の全日公演中止が決定いたしました。

それに伴いまして、上記チケット付きセミナーをお申込みくださいました皆様へは
チケット代金を払い戻しさせていただきます。

また、先日中止になりました当協会主催の第4回セミナー(3/27)にお申込みいただいた
皆様には、併せてセミナー1回分の代金も返金申し上げます。

返金に際しまして、お手数ではございますが、下記内容を当協会までメールあるいは
FAXにてご連絡ください。

■ご返信いただく内容:

1)お申込者のご氏名
2)電話番号
3)ご返金先の口座情報(金融機関名、支店名、科目<普通、当座等>、 口座番号、口座名義<カナ>)

■返信先メールアドレス: scuola@aigtokyo.or.jp

■返信先FAX番号: 03-3402-3707  

また、当協会の受付にて現金でご返金をご希望の方は、5月25日以降承りますので、事前にご来校日をご一報ください。返金額は、以下の一覧表をご参照ください。

念のため、チケットをお持ちの方は、払い戻し完了までお手元に大切に保管くださいますようお願い申し上げま
す(ご返送の必要はございません)。

●緊急事態宣言の発令に伴う事務所閉鎖の関係で、「春のフェスタ2020」及び「ミュージカル・チケット付セミナー
『チェーザレとその時代』」の返金業務が滞っておりましたが、ようやく自粛解除により、今月より順次作業を再開致しました。すべてのお客様に返金作業が終了するのに、もうしばらくお時間を要しますことを何卒ご容赦ください。

公演を楽しみにお待ちいただいていたお客様には、深くお詫びを申し上げます。

新型コロナウィルスの一日も早い終息を祈っております。皆様も、どうかご自愛の上お過ごしください。

公益財団法人 日伊協会

坂本鉄男 イタリア便り 中国発の2つの疫病

中国から広まった新型コロナウイルスは、14世紀にヨーロッパを襲った「ペスト」と似ている。当時のぺストも中国から感染が広まったとされるからだ。このペストは蒙古を横切りトルコ、ギリシャを経て1347年ごろイタリア南部のシチリア島に上陸し、そのままイタリアを北上してから、スペイン、英国からアイルランドまで欧州全土を襲い自然終息したといわれる。

 この疫病により、当時のヨーロッパの人口の3分の1、つまり、2千万人から3千万人が死んだとの推定がある。イタリアの古典小説の始祖の一人、ボッカチオ(1313-75)は、ペストから田舎の別荘に逃れたフィレンツェの上流階級の男性3人と女性7人によって語られる物語を「デカメロン」に書いている。

 米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、日本時間30日午前11時現在の新型コロナ感染者は約72万人、死者は約3万人。一方で、治療薬や予防接種に使うワクチンは完成していない。万一、14世紀のペストと同様、自然終息を待たねばならないとすると今後も感染者は増加の一途をたどると思われる。

 中国も、経済発展と軍拡に力を注ぐだけでなく、たとえ700年に一度としても自国発のパンデミック(世界的大流行)が起きないよう衛生状態の改善に尽くしてもらいたいものだ。

坂本鉄男

(2020年3月31日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

坂本鉄男 イタリア便り リハビリ病院の先駆者

カルロ・ニョッキ司祭(1902~56年)の名前を知っている日本人はほとんどいないだろう。司祭はイタリアにおける「リハビリ病院の元祖」ともいえる人物で、54歳の若さで死去したにもかかわらず、数年後には「福者」(聖人の1つ手前)に列せられた。

 ミラノ近郊で生まれた司祭は若くして聖職に進み、第二次大戦中はアルプス山岳部隊の従軍司祭として兵士と生死を共にした。祖国に戻った司祭が胸を強く打たれたのは、敗戦直後の日本と同じく戦災孤児の多さと松葉づえにすがる傷痍(しょうい)軍人の姿であった。

 「リハビリ」という言葉も知られていない時代である。司祭は、まず資金集めに奔走し手足のない孤児を収容する施設を造った。次いで「リハビリ専門病院」の必要性を痛感し、医療財団の設立に乗り出した。その志は宗教界・政財界から多くの賛同者を集め、「ドン・ニョッキ財団」の発足につながったが、不治の病に侵されていた司祭が発足を見ることはなかった。

 60年以上がたち、医療界にリハビリの重要性が根づいた今、司祭の熱意が生んだ財団はミラノおよびローマにリハビリ専門の大病院を持ち、イタリア全土33カ所でリハビリセンターを運営するまでになった。人道的な目的からまかれた一粒の種がこのように成長した例は少なかろう。

坂本鉄男

(2020年3月17日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

「チェーザレとその時代」第4回セミナー 中止のお知らせ

「チェーザレとその時代」第4回セミナーお申し込みの皆様へ

平素より当会の活動に格別のご高配とご協力を賜り、心より御礼申し上げます。

さて、急なお知らせになり大変恐縮でございますが、コロナウィルス感染拡大防止のため、「チェーザレとその時代」セミナーの会場であるゲーテ・インスティトゥート東京(ドイツ文化会館)が、ドイツ本国からの要請により、当面の間、閉鎖されることとなりました。

それに伴い、誠に残念ではございますが、3月27日(金)に予定しておりました本セミナーの第4回目をやむを得ず中止することを決定いたしました。

最終回を楽しみにしてくださっていた皆様のためにも、他の開催方法を模索いたしましたが、目下の状況では、開催を断念せざるを得ませんでした。

お申し込みいただいていた皆様には、大変ご迷惑をお掛けしますことを深くお詫び申し上げます。

お支払いいただきました受講料は、公演当日に、会場受付にて現金で返金申し上げる予定です。明治座1階エントランスに日伊協会の受付を設けますので、下記指定の時間内に受付までお越しください。

4月24日(金) 11:00~11:20
4月30日(木) 17:40~18:20
5月1日(金)  11:00~11:20
5月9日(日)  16:10~16:50

*受付設置時間が限られておりますので、時間厳守でお願いいたします。

また、公演チケットは、セミナー会場にてお渡ししておりましたが、3月27日のセミナーでお渡しする予定だった方につきましては、公演当日に明治座1階エントランスの日伊協会受付にてお渡しいたします。

皆様には、別途、「セミナー中止お知らせの葉書」を郵送させていただきます。この葉書は、ご返金、チケット受渡しの引換券を兼ねさせていただきますので、お手元に大切に保管いただき、必ず当日ご持参いただきますようお願い申し上げます(再発行はいたしかねます)。

引き続き、当会は、日本とイタリアの国際交流の礎として活動して参りますので、何卒ご理解とご協力の程、お願い申し上げます。

公益財団法人 日伊協会 

TEL:03-3402-1632 FAX:03-3402-3707
https://www.aigtokyo.or.jp/

2020年度 連続文化セミナー はじめての方のためのイタリア・オペラの魅力


実技 日本語
はじめての方にイタリア・オペラを身近に感じてほしい。そんな思いから生まれたセミナーです。

講師にお迎えするのは、世界的にご活躍のソプラノ歌手、平井富司子さん。プロならでは切り口で、ご本人いわく「面白おかしく」、オペラの魅力を3回にわたって語っていただきます。

今更聞けないことも、わかりやすく解説。もちろん、その素晴らしい歌声もご披露いただけるとのこと。オペラ・ファンの方はもちろん、どなたでもお楽しみいただけます。

講 師: 平井 富司子(ソプラノ歌手)
伴 奏: 吉川 香里(ピアニスト)

日 時: 第1回  2020年  6月12日(金) 18:30-20:00
             第2回  2020年  9月11日(金) 18:30-20:00
             第3回  2020年10月23日(金) 18:30-20:00
会 場: 日伊協会 青山教室 201 (石川記念ルーム)+オンライン受講
受講料: 会員 各回2,000円※  受講生・一般 各回3,000 円

※日伊協会会員の方は、全セミナー3回分を一括ご入金の場合、通常6,000円のところ5,000円とさせていただきます。

第1回 「イタリア・オペラにみるイタリア人」
ジュゼッペ・ヴェルディの作品には、イタリアの家族がどのように描かれているのでしょうか。また、ジャーコモ・プッチーニの作品と、彼にまつわる女性たちの間には、どのような関係があったのでしょうか。ローマ暮らしが長い講師ならではの視点から、イタリア人の人生観や恋愛観を通して、イタリア・オペラの魅力を語っていただきます。

※ 緊急事態宣言の解除を受け、第1回は、青山教室で実施しつつ、同時に、その模様をZoomによるオンライン配信でもお届けいたします。

新型コロナウイルス感染症予防対策を取ったうえで、先着10名様に限り、青山教室でのご受講を受付させていただきます。10名様以降のお申込みは、オンラインによるご受講となります。尚、教室で受講される場合は、必ずマスクの着用をお願いいたします。

お申込みの際は、申込フォームのメッセージ(通信欄)に、◆教室受講 ◆オンライン受講 どちらをご希望かご記入の上、お申込みください。オンライン受講を希望される方には、別途日伊協会より、ご招待のURL、ID番号、パスワードをお送りしますので、必ずメールアドレスをご記入ください。

第2回 「オペラ、交響曲、そしてショパン」(仮)

※ 新型コロナウィルス感染防止対策のため、当初の予定(「イタリア・オペラ、その発声の魅力をさぐる」)より、テーマ、内容を変更させていただきます。詳細は、追ってご案内申し上げます。

第3回 「オペラのなかのオリエント:『蝶々夫人』に見る日本」
プッチーニの『蝶々夫人』はご存知のように日本が舞台です。当時のイタリアからは日本がどのように見えていたのか。今のイタリア人は日本をどう見ているのか。イタリアに多くの知人をお持ちの講師ご自身の経験をふまえ、さらには劇中の素晴らしいアリアもご披露いただきながら、オペラを通して、日本とイタリアの文化的な違いや共通点などをお話しいただきます。

平井富司子

講師プロフィール:平井 富司子(ひらい ふじこ)

武蔵野音楽大学卒業。ローマ、サンタ・チェチーリア音楽院大学大学院首席卒業。『トスカ』『蝶々夫人』など数多くのオペラに出演。指揮者や演出家の多くから、そのドラマティックな歌唱と表現力が評価される。ローマ歌劇場、ヴェネチア・フェニーチェ歌劇場では、外国人としては異例の抜擢となるイタリア海軍オーケストラとの共演を果たす。2016年1月15日、上野・東京文化会館のリサイタルも高い評価を受け、2018年、パレスチナ、ガザでのコンサートが世界中から注目される。

mousikomi

坂本鉄男 イタリア便り 詐欺師に注意! 「トレビの泉」のケチくさい話

昔、イタリアの喜劇映画には大体こういう筋書きの小話があった。

 ローマを訪れる観光客にならって米国の富豪が「トレビの泉」を眺めながら叫んだ。「わが大アメリカに欠けるのはまさにこうした遺跡だ」。すると、どこからとなく貴族然とした老紳士が現れ名刺を出した。見ると「トレビ大公爵ジュリアス・シーザー14世」とある。

 いくら歴史の重みに弱い米国人でも驚いた。老紳士は続けてこう吹っかけたのである。「昨日もブラジルの富豪がこの泉を200万ドルで売ってくれと申し出たのですが、私はアメリカびいきだ。あなたくらいなら半額の100万ドルでお譲りしましょう」。

 話の結末は忘れたが、最近の「泉」をめぐる話はケチくさい。

 地元紙によると、少し奥まったところにある泉には5方向から小道がある。どの小道の両側にも土産物屋が軒を連ね、観光客を目当てにしている。ところが道しるべの標識が曲げられたり汚されたりして、特定の店に導くようになっているというのだ。この知らせに市役所も新しい標識を付けるなど対策を講じ始めた。

 日本でも間もなく東京五輪・パラリンピックがある。大勢の観光客を前にして詐欺師まがいの手口で「ぬれ手でアワ」をもくろむ連中が出てこないとも限らない。

坂本鉄男

(2020年3月4日『産経新聞』外信コラム「イタリア便り」より、許可を得て転載)

イタリア文化セミナー 「ビーズフラワー講座」のご案内

文化  日本語  実技

イタリアでは毎年3月8日は「ミモザの日」、男性が日頃の感謝を込めて女性にミモザの花を贈る日です。そのミモザの花をビーズで作ってみませんか?

ビーズフラワーはイタリア・ヴェネツィア生まれのビーズクラフト、ガラスビーズをワイヤーに通し花に仕上げます。

ワイヤーなので自由自在、一輪挿しのミモザから、リースやブーケまで、お好きなアレンジをお楽しみいただけます。

第1回目はビーズフラワーの歴史から始まり、基本テクニックを学びます。一輪挿しのミモザをあしらった簡単なコサージュを作り、持ち帰ることができます。

第2回目以降は、基本テクニックに加え、応用技術も学びます。3回シリーズで、さらにご自宅でパーツを増やせば、ミモザのブーケやリースなど素敵なアレンジが楽しめるようになっています。

全3回を通してのコースが基本ですが、まず試してみたい方にはまずは第1回目だけの申込も可能です。

<講師プロフィール>

~下永瀬 美奈子プロフィール~

1989年米国ニューヨークでビーズフラワーに出会い、レッスンを始める。2004年『暮らしを彩るビーズフラワー』、2009 年作品集『Candy Garden の世界』を出版。2011 年日本ビーズフラワー協会を設立、初代会長に就任。

2013年「ジャパンエキスポ・パリ」、2016年「World Art Dubai」に出展。スワロフスキー社 デザインコンテスト、ビーズビエンナーレ等受賞歴多数、ビーズ300 万粒の世界最大のビーズフラワー「希望の桜」を制作。
日本ビーズフラワー界の第一人者。

2019年、フィレンツェ開催のアート・工芸の祭典「Artigianato e Palazzo」で、来場者投票第1位、主催者賞第2位のダブル受賞は、日本人初の受賞。

申込名 開催日 時間 会場 受講料(材料費込) 備考
E116 1/16(木) 10:30
~12:00
青山石川
記念ルーム
201
会員・受講生

一般

1,500円

2,000円

終了
E213 2/13(木)
E227 2/27(木)


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