[中級]須賀敦子で学ぶ《翻訳学》入門 (2022年秋冬期講座)


中級 読む 文法 伊訳 オンライン  <11月開講>

教材費込   80分×6回

(写真提供:河出書房新社)


“名エッセイスト、イタリア文学の翻訳者として知られる須賀敦子は、ミラノで暮らした1960年代に川端康成、阿部公房、谷崎潤一郎など日本の現代文学作品を多数イタリア語に翻訳・出版しました。

その訳業のなかから今回は谷崎潤一郎『武州公秘話』Vita segreta del Signore di Bushûをとりあげ、イタリア語訳と原文を読みくらべます。日本の中世・戦国時代を背景に、作者谷崎自身のvoce、「見し夜の夢」の語り手である妙覚尼のvoce、道阿弥話のvoce、そして法師丸や桔梗の方などの登場人物たちのvoci……複数のvociが描き出すエロティシズムとサディズム、グロテスクの世界は、終盤に滑稽と憐憫の物語へと収斂していきます。

複雑に重なりあう多様なvociを須賀敦子はどのようにしてイタリア語にうつしていったのでしょうか? 近年、発展を見せている翻訳学traduttologiaも参照しながら、須賀の翻訳手法を探ってみましょう。

秋・冬学期では後半のLibro IV「巻之四」からLibro VI「巻之六」までを扱い、抜粋を読んでいきます。新規の方も歓迎いたします。

講師:北代美和子


講師:北代 美和子 KITADAI Miwako
上智大学大学院外国語学研究科言語学専攻博士前期課程修了。翻訳家。東京外国語大学元非常勤講師。日本通訳翻訳学会元会長。

英語、フランス語、イタリア語から日本語への文芸翻訳に携わっている。イタリア関係の訳書にアンジェロ・ペッリグリーニ『イタリア式料理の知恵』(晶文社、1996) ロレンツァ・マッツェッティ『ふたりのトスカーナ』(竹書房、2003) C・コスタンティーニ『バルテュスとの対話』(白水社、2003)、エルサ・モランテ『アンダルシアの肩かけ』(河出書房新社、2009)、『嘘と魔法』(河出書房新社、2018)など。

モランテの『嘘と魔法』(河出書房新社、2018)はシリーズ「須賀敦子の本棚」の一冊として刊行された。東京外国語大学では翻訳理論の講義と英日文芸翻訳の指導を担当。須賀敦子のみごとなイタリア語訳で日本文学の名作を味わいながら、翻訳について考えてみましょう。

●日程:11/18, 12/2, 1/13, 27, 2/10, 24

申込名曜日時間受講料(円)申込備考
T-MG14:10
-15:30
会員19,000

受講生/一般20,000

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