ミラノの春のコンサート

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春到来のミラノです。桜は、3月初旬から咲き始めました。日本の桜と違い種類が分かりませんが、ピンク色が濃いものです。結構様々な町で見かけました。こちらでは日本のように、花見の習慣はありませんが、ふと日本を思い出しました。そして、意外なことに辛夷(こぶし)の花が沢山の花を付けて咲き乱れているのです。その豪華な姿にうっとりしてしまいました。

<ミラノの市民の会話講座>

友人から安い料金の市民為の会話講座のことを聞いて、早速家の近くにある申し込み窓口を訪ねました。受付には厚化粧の女性が眼鏡越しの冷たい目で私の質問を聞いた後、ミラノの語学コースのURLが明記された小さな紙切れを出し、「講座を受けるにはここに登録して、初心者でない場合はテストを受けてください。レベルによって、クラスが分かれており、開始時期も表記されているから」と言われ、家に戻ってから確認して登録しました。

しかし、テストを予約する申込画面がなく、翌日にまた行くと同じ女性がいて、用件を伝えてその画面のコピーを見せながら言うとやれやれといった顔で、笑顔は全くない表情で、「この日はもう満席です。また、いずれ次回の日程が提示されるから、そうしたら申込出来ます。時々見てください。」と言われました。

いつ次の日程がわかるか?と食い下がると、パスクワ(復活祭)の後ですと言い、パスクワはいつか(*1)と訪ねると5日とやっと聞き出しました。しかし、この2回の彼女とのやり取りは親切とは程遠い対応で、正直講座を受けようという気は失せました。

現在の私のレベルの講座は、自宅近くの開催場所にはなく、真反対のはるか遠い地域にあるのが分かり、不可能と判断しました。講座は外国人向けのもので週2回で3か月60時間で90€という安さです。初心者はテストがありません。様々な外国人が来ているようです。

Mandorin19-3<ミラノ音楽院のコンサート>

先日、ミラノの音楽院でマンドリンを勉強している友人からコンサートの案内を受け取りました。音楽院なので、日々何らかのコンサートがあり、その一つが毎週水曜日にこの音楽院の小ホールで学生のコンサートがあるそうです。友人と聞きに行きました。小ホールとはいえ、300人位収容出来そうな広さでした。アルパ奏者2名、ギターソロ、マンドリンとギター、そしてソプラノとクラリネットとピアノのあるオペラ曲の演奏でした。一度にそれぞれ異なる楽器での演奏は、曲を知る上でも興味深く勉強になりました。また若い演奏者の舞台は初々しく、楽しめました。

遅い時間ではなかったので、コンサートのあとブラブラと歩きながらバールに入り、アペリティーボをしながら音楽談義。食事ではなく、軽いアルコール飲み物を飲みながら、ちょっとした軽食を頂くのですが、このアペリティーボが私は好きで、リラックス出来ます。レストランで食事すると結構重いのですが、映画やコンサートの前や早い時間であれば気軽で楽しめる習慣だと思います。

Mandorin19-4<ミラノオーケストラのコンサート>

3月19日にCernusco(*2)という、郊外の町でミラノオケのコンサートがありました。会場は大き過ぎず、舞台も割と広く丁度良い大きさで、観客も多く、私達は良い雰囲気の中で演奏をすることが出来ました。皆の気持ちがピッタリと合い、観客の反応も良く、息の合った演奏でメンバーも最後、笑顔で満足だったと思います。

今回は友人3人を招待しました。そのうちの一人は、ミラノの音楽学校で偶然知り合ったアコーディオン奏者のロシア女性(*3)で、ベルガモ(*4)という離れた町にお住まいにも拘らず、「とても興味ある」と言ってくれて、イタリア人のご主人と一緒に最後まで聴いてくれました。

演奏終了後、すぐ挨拶してミラノオケの指揮者に彼女を紹介紹しました。私達のオーケストラは、クラリネット・フルートは常に共演していますが、時折、ヴァイオリン奏者や他の楽器奏者とも共演しますので、いつか彼女のアコーディオンで共演出来たらとも思います。指揮者もその話をしていました。

編集部注
*1:復活祭の日程についてはグレゴリオ暦を採用以降、協会によって日程が違う現象が起きており、現在でも一本化されていない。
*2:人口3万人弱の小さな町
*3:「マンドリン通信」 新しい出会いとコンサート に紹介された女性
*4:ミラノの北東約40kmに位置する、約12万人の小都市