イタリア マンドリン通信
<新しいギターとの出会い><クーネオ栗祭り><アコースティックギター>

<新しいギターとの出会い>

イタリアでクラッシックギターを始めて5年目となりました。最初は軽い気持ちで始めましたが、やはり正式に毎週レッスンをしていると、それなりの努力と精進する気持ちが大事で、先生の指導に応えるべく気持ちも生まれて来ています。

現在のギターは、イタリアの友人ギタリストからプレゼントされたYAMAHAの練習用のギターで、ほぼ初心者にはふさわしいレベルでした。

しかし、最近今後の自分のレベルのあり方や、どういったギターの表現を学ぶのか、もう少し、深くクラッシックギターを理解したいと思うようになりました。

ミラノの日本人ギタリストに相談し、細かいことを教えてもらいました。その時彼は私のギターを試し弾きしながら、こう言いました。「関さんのギター4年間は、その年輪に合わせたレベルにあるからこそ、今の楽器では不満なんです。見合う楽器が必要です」と。その時、私は、自分に見合った楽器が必要な時期に来たのだと思いました。

早速、ジェノバの友人ギタリストに相談しましたら、彼の推奨するギター製作者
が作るギターが、素晴らしい音色でそれが良いのでは?とアドバイスされました。まだギターを始めて5年ですから、知られた有名な製作者のギターはとても私の手の届くものではありません。彼の助言に従い、丁度現在製作中のギターが2本仕上がるのと聞き、試奏を兼ねてその製作者のジェノバの工房を友人と訪ねました。

製作者はスペインの方で、もう若い時からイタリアの工房で修行を重ね、現在は独立してオリジナルのギターを製作しています。私は譜面を色々持参し、友人ギタリストの試奏を聴きつつ、その二つのギターを何度も試奏しました。楽器店と異なり、こういう経験が出来るのは素晴らしいことでした。

彼らの専門的な話しを聞いたり、質問したりともうワクワクする時間でした。その製作者のギタは一般的ではなく、かなりオリジナリティあるものでした。それも触って、弾いた途端に想像もしなかった音の響きと鳴り方に唖然でした。弦の振動が素晴らしく、ボディに響き渡るのです。

クラッシックギターは、3本はナイロン弦ですから音も弱いのが通常ですが、全くそれを感じさせない音の威力に脱帽でした。私はギターに詳しくありませんが、余りの今の自分のギターとの違いに驚いた次第です。

友人もコメントも私と同じで、それで疲れない弾き方で十分音が鳴るということでした。ギターはマンドリンと異なり大きいですから、かなり疲れるのです。まあ上手くないからという事もありますが、体を疲れさせない指先の触れ方で
素晴らしい音が出るのは魅力的でした。

まだ、現在結論が出せませんが、折角現在仕上がっており試奏出来、確かめられたこの二つのギターのどちらかを選ぶ予定です。私の希望のギターでの演奏が可能になるのはもうすぐで、期待で一杯の日々となりました。

<クーネオ栗祭り>

2年前の10月に、トリノの友人の誘いでトリノからリグーリア州寄りのクーネオ(Cuneo)に行きました。前回は嵐のような天気で、それでも良い栗を手に入れたい一心で町の中心にある広場やメインストリートの出店で探し周り、マッローネというマロングラッセ用の栗より大きい品質良いものを、1キロゲットしました。そして広場にある、老舗菓子店で栗入りパネットーネを発見し、それも大事に持ち帰り
ました。

今回も、まず出店をチェックして品定めをしてから、マッローネ・出店で味見してとても美味しかった手作り栗入りパネットーネ・マロンクリーム入りチョコレート・
剥き栗・リグーリア産3日のフレッシュオリーブオイル1L・可愛い瓶入りのプーリア産のオリーブオイル・老舗菓子店の栗入りパネットーネ2個を購入し、やや予算オーバーながらかなり満足する買い物でした。持参した30kのリュックが満杯となりました。

友人と品定めしながら、焼き栗の実演を見たり、屋台のマロンスイーツを食べたり屋台のお店の人達をお喋りしながら楽しい時間を過ごしました。栗だけではなくイタリアの食品や、お菓子・チーズ・ワイン・オリーブオイル等が殆ど揃っており尚且つ安いのです。ミラノは都会なので、そういう商品は高いので遠方でも出かけて買う価値大なのです。

家に戻り、明くる日に早速一人前の栗ご飯を炊き、つややかな甘い香りで美味でした。残りの栗の時間掛けて剥き、友人を招くための栗ご飯、残りはシロップ漬けにして忙しい日々でした。

<アコースティックギターでフォークソングを楽しむ>

ミラノでのある友人の1人は、表千家のマエストラですが画家でもあります。そして、彼女はアコースティックギターで日本のフォークソングを歌うという趣味があります。私は一つ古い世代ですが、共通するジャンルでもあり最近一緒に弾き語りを練習し始めました。

彼女は以前のご主人も同じ趣味で始めたそうです。私は、高校時代が正にリアルタイムでのフォークソングブームでしたので、当時のマンドリンクラブの中で、自己流でコードを覚えて、弾き語りを一生懸命練習したのがギターとの出会いの始まりでした。

「あれから何年たったのだろう?」と歌にもあるように、まさかまた始めるそれもイタリアで? でした。彼女はとても熱心で、2人で何時間も歌い続けて楽しい満足した時間を過ごしました。1人より2人の方が断然楽しいです。

今後継続して練習しようということになりました。マンドリンで前奏や間奏入れても面白いかなとか。歌詞・コードは現在はネットでも見ることが出来ますが、友人は沢山歌詞本を持っており、なんとカラオケボックスにある(昔あった)電話帳の様な分厚い歌手別・曲別の本を日本から持って来ており、もうあらゆる歌がそれで歌えるのです。その熱意にはビックリでした。

ミラノでは色々な人と知り合えますし、またお付き合いが始まると意外な今回の様な発見があります。今後も楽しみです。