イタリア マンドリン通信 
<コロナ第2波 ヨーロッパ到来><秋のハイク><隣人の疎開>

<コロナ第2波 ヨーロッパ到来>

5月に規制解除が始まり、7月までは数百人代の感染者数増であったのが8月下旬から千人代になり徐々に上がり10月頭に2千人代、そして11月7日に約4万人増になりました。余りの数字の上がり方に改めてこの感染力に驚きました。

原因は報道されているように、バカンス中から緩みだしたソーシャルディスタンス・マスク遵守が若者を中心に守られず、大人でもレストランでの近距離での同様な行動、下校後の若者や親子達の密な行動だと思います。

その様子を見ながら予想はしていました。残念です。一体あの辛かった2か月余りのロックダウンは何だったのか?そして10月25日に政府はまた規制を発令しました。(ミラノ領事館情報)10/26から11/24まで有効。更に11/3にイタリアを3つのゾーン別の規制に変更。

・移動制限:仕事上・学業上・健康上の理由や、必要性のある状況(宣誓書を携帯、5時から22時まで可能)除き、交通手段にかかわらず移動を禁止、或は5時から22時までは自由だが、他の自治体への移動は禁止。屋内外を問わず、同居していない親戚 や友人への訪問や面会は 認められない。
・飲食サービス業:営業は、持ち帰りか午前5時~18時まで。1テーブルには(同居者でない場合) 最大4人まで。ホテルや病院など、施設利用者だけに サービスが限られている場所は、営業時間制限の例外。宅配サービスや、持ち帰りサービス(※)は、引き続き営業可能。(※持ち帰りサービスは、5時から22時まで。但し、店の近辺での飲食は禁止。)
・学校:幼稚園~中学校までは対面授業継続。高校は75%以上の活動をオンライン教育。(自治体により異なる)
・ジムやプール:営業停止(一部例外あり。)。
・劇場、コンサート会場等:劇場、コンサート会場、美術館、映画館など(屋内外関わらず)
 市民に開かれた/観客が入る(aperto al pubblico)場所は閉鎖。
・広場は21時で閉鎖。

州により対応がやや異なります。この報道後、ナポリで反対デモが発生して混乱しました。毎日救急車のサイレンがまた多くなり、入院と救急患者の上昇が数字で表れています。感染者の上昇率が3月~4月とは異なり大きいです。ミラノの見本市の敷地に広大な病棟が完成した報道を見ました。重症患者への治療機器も足りなくなるでしょう。
テレビでは一日中コロナ感染報道が流されており、病院のひっ迫感が見えます。

友人は、仕事打ち切りが相次いで折角再開や新たな仕事に就いたのが、消えてしまいました。期間は1か月ですが、クリスマスに家族で集まり過ごすイタリア人達の楽しみは
どうなるのか???日本の友人達もユーロでの仕事がないため、円を海外送金で調達しないと生活できないと嘆いています。深刻です。

大手スーパーは混雑する時間帯は入場制限を再開しました。時間帯を外さないと長蛇の列となります。

私もレッスンはまたオンラインに戻りました。。。再開したばかりのオーケストラの練習も中止。辛抱の時期が再開し、多分当分続くと予想されます。ただ、3月の時より、2回目でもあり、皆慣れた様子ではあります。。

<秋のハイク>

10月と11月ロックダウン直前に、友人を誘いいつものCANZOの山にハイクに行きました。夏は開いていた山小屋は一つ以外は閉まっており、やはりコロナのせいで夏だけの営業だと再認識しました。勿論テイクアウトだけでしたが。冬季は締め切りの小屋にハイカーが密になる状況は多分無理でしょう。。。その後は山小屋は完全閉鎖となりました。

山頂のMonte Pe`sora 1190m 山頂は風が強く寒かったですが、素晴らしい展望で、来た甲斐があると思いました。偶然にグライダーが湖上を飛行しており、接近して
きたのでビデオが撮れました。頭上を飛行して私達に挨拶してくれたようでした。

10月のハイクでは駅に着くと、本来1時間に1本ある電車が9月からダイヤが変わっており、17:35がなく次は19:05で待つ羽目に。。。バールで時間を潰して早めに駅に
行くとその電車も結局30分遅れとなりました。友人にWhatsAppすると集中豪雨の影響の様でした。

11月の時は、早めに切り上げ午後早めに帰りました。友人はイタリアの山は初めてで、来られて歩けて嬉しいと言ってくれました。大体は1回で軽いハイクでも、2回目はない人が多いので慎重に案内しました。暫く散歩以外は籠り生活です。外食は出来なくても、普段も殆どしないから良いですが、自然散策が出来ないのは寂しいですね。

<隣人の疎開>

今回のロックダウン数日前、家のチャイムが鳴り誰かなと思ったら隣のシニョーラのM.Lでした。手には小さな紙袋を持って。10月に出たミニロックダウンで、彼女は両親の田舎に暫く身を寄せると。ヴェネト州のウーディネで山のある所です。羨ましい。仕事はスマートウォーキングなので、この先どうなるか分からないミラノに居て不安な日々を過ごすより、両親家族の居る所で過ごす方が良いと判断したそうです。

ついては、共通廊下に出した植木鉢の水やりともし何かあったら知らせてほしいと。勿論快く引き受けました。そして小さなプレゼントだけどと、手紙とお母様手作り
のジャムをいただきました。

以前彼女とは特別親しい訳ではありませんでしたが、私が日本に一時帰国するたびに日本のカレンダーやお菓子をプレゼントしていました。あとで、メールで「どうして私にこんな優しいプレゼントをするの?」と聞かれました。友人曰く、イタリアでは家族・友人以外からプレゼントされる、する習慣がないからでしょうねと。

私は日本には「汝隣人を愛せよ」という習慣があり、大事にするものというのを幼い頃から親から学ぶと書きました。これはイエスの言葉ですが、彼女は知らなかったようでした。いたく感心され、とても素晴らしいと書いてきました。ですから、今回私にジャムを持参されたのだと思います。多分親元に帰って家族にそんな話もするのかなと思いました。実はそのジャム、蓋が固くて開けられてません。どうしようかと。。