イタリア マンドリン通信 <ミラノオーケストラ、スフォルツァ城でのコンサート>
<友人とワンデイハイク><アパート水漏れ事件>

<ミラノオーケストラ、スフォルツァ城でのコンサート>

前回の通信に書きました、8月1日のミラノ・スフォルツァ城での夏のイベントコンサートが無事開催されました。連日猛暑で当日は40度を超える湿度高い日でした。幸い雷雨はなく、チケットも席がコロナ対応のため約半数の約300席がsold outになる人気となりました。人々も数少ないコンサートを待ち望んでいたのだと思います。

スフォルツァ城の夏のイベントは有名で、そこで演奏できるのは光栄な事ですし、ライトアップされたその歴史あるお城のシチュエーションは、うっとりでした。ロックダウン後の厳しい規制の後で、気分はもう高揚感で溢れていました。

ただし、この場所は物凄い数の蚊がブンブン飛んでおり、まさに私達人間は「飛んで火にいる夏の虫」です。数年前も多数刺され痛い思いをしました。前々日の練習でコロナ対策の換気のため、開け放した室内でなんとズボンの上から15か所も刺されたので、当日はイタリア製最強虫除けスプレイを何回も吹き付けコンサートに臨みました(効き目あり被害は2か所で済みました)。

プログラムは「映画音楽シリーズ」で、舞台オーケストラ背後上面に設置されたスクリーンに懐かしい映画の画面が映し出され、その挿入音楽を演奏して楽しむものです。観客は画面にくぎ付けで、かつてのスーパースター達の優雅な、そして当時を思い起こさせる数々のシーンとともに、色付けされた音楽を楽しんでいる様でした。

メンバーはバカンス中で半分位にも関わらず、やっと舞台で演奏出来る嬉しさと音楽を奏でる気持が、観客に感動を伝える事が出来素晴らしい舞台でした。観客も大満足だったと思います。コロナの為、客席は空けねばなりませんでしたが。厳しかった時期のあとのこの感動と例えようがない満足感で一杯です。

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<友人とワンデイハイク>

友人達に誘われて、北のアルト・アディジェのParco Adamelloにある「Valle Adame`」という山に出かけました。ブレイシャから約車で2時間でその山の麓の到着。そこから約1時間の急な石階段を登ると、そこは大きな山々に囲まれた草原でした。(標高2020m)雪解け水が速い流れで大きな川となっており、家畜が夏の間豊富な草とタップリの水のあるこの草原に放されていました。馬・牛・豚・ヤギなどが至る所でゆったりと一日中のんびりしてる様子を見て、私達は「羨ましい!」と。

日本では、まずこういう山はないですね。やはり大陸の景色です。イタリアには高山でも近くまで車で気軽に来られて、幼い子供連れでもハイクを楽しめる山が沢山
あります。日本でしたら近い所まで車道はないですから、まずこの高さに登るには4~5時間はかかるでしょう。往復で約16キロの行程でしたが、最近4回ほどハイクを
していたので、ひどい筋肉痛にはならずに済みました。

イタリアもコロナの被害は酷かったですし、まだまだ規制中でもあり、人々も余り思い切ったバカンスをしてません。地元地域のバカンスが中心のようでしたが、夏後半は、規制が緩んで海外からの例年のバカンス客(ドイツ・オーストリア・フランス)が多少戻っていたようでしたが、まだまだの状態です。

<アパート水漏れ事件>

8月15日はイタリアの祝日「Ferraagostoフェッラアゴスト」です。今年は土・日が連休で殆どのお店が閉まります。その前夜、流しの前の床が塗れており「?」、耳を澄ますとポッタンポッタンと音が。。慌てて中を除くとなんと不運にもキッチンの流しの下の水道管から水がぽたぽた漏れており、慌てて中の物を出して雑巾で拭き、ごみ箱を置きました。すかさずビデオで撮影。心配なので元栓締めて就寝。。

翌朝、まず業者に電話するも出るはずもなく。。。どうしてこんな日に!長期バカンス中の大家さんに連絡してビデオも添付。暫くすると電話があり、救急対応の業者に連絡したから1時間後くらいにそちらに着くと。しかし、まず70ユーロの出張費に被害程度によりどう金額が加算されるかは不明。多分かなり高いだろうと。

友人に聞くと、その手のSOSがぼったくられるという話。不安なまま水道屋が到着。見せて見積もりを聞くと、なんと350ユーロという驚きの修理代!すぐ大家さんと業者が電話で話して議論展開、しかし値段は下がらず費用負担は後でということで修理実行。他に方法なく仕方ないと大家さん。

イタリアでは、家の全ての管(下水道・ガス等)の故障については、壁の内側の管は貸主の負担、室内側は借主の負担と法律に規定されていることを知りました。私の大家さんは、とても礼儀正しく思いやりがあり「本来であれば、全額修理費用は借主負担だが、今回はとても例外的なケースで私にとって思い負担だから、半分持つけどどう?」と言ってくれましたが、私は全額貸主負担と思ってました(泣)。落ち着いて良く考えて、まあこの時期に起きた不運だけど、1日で直ったことはイタリアでは奇跡ですし、それで175ユーロなら安いと自分を納得させました。

2009年夏にイタリア短期留学したときも、洗面所の下の水道管破裂で水が噴き出しあっという間に寝室は床上20センチ以上のプールとなりました。なんとか大家さん
に連絡して駆けつけてくれ対処してくれました。その友人も他のアパートでやはり水道破裂があり、外出から帰り外から自分のアパート見たら、自分の部屋から水が
流れ出ていたと。

ミラノの友人にも話すと、「ああ、うちも昨年いきなり破裂してプールになったわ」と。イタリアの家は古いので、水漏れ事件は日常のようです。まあ、それでも家に居た時で良かったと思いました。今後は泊りで外出の場合は必ず元栓を閉めることにしました。こういうのは日本ではまずないと思います。