談話会「慶長使節400年の証―イタリア関連の遺産を中心に―」

 第63回談話会「慶長使節400年の証―イタリア関連の遺産を中心に―」
 講師 濱田直嗣氏(宮城県慶長使節船ミュージアム館長)

 
 今回の談話会は、昨年の大震災・大津波で被災した「サン・ファン・バウティスタ号」の復元船を係留展示していた 慶長使節船ミュージアムの館長である濱田直嗣氏を講師にお招きし、11月24日三笠会館にて、約30名が参加して開催されました。

今から約400年前の1613年(慶長18年)、仙台藩主伊達政宗公の命を受け、支倉常長ら慶長遣欧使節は、現代の私たちには想像もつかない長旅の末、メキシコ、キューパを経て、大航海時代のヨーロッパに渡り、植民地経営や宗教上の対立という欧州の情勢を背景に、スペイン、イタリアにおいて独特の行動を繰り広げました。使節派遣の2年前に、仙台藩は昨年の大震災に匹敵する規模の慶長大津波に襲われましたが、その復興に向けた挑戦の一つに位置付けて慶長使節は敢行されています。

図2.jpgこのような慶長使節の足跡とその後400年の様々な評価を、主にイタリアに関連する歴史・美術遺産の映像を通して説明いただきました。全く文化の違う異郷で文化交流の草分けのような活動した使節団に壮大なロマンとエネルギーを感じたお話でした。

使節派遣400年の記念すべき年である来年の10月28日前後には、「サン・ファン・バウティスタ号」の修復を成し遂げて、種々のイベントが企画されますので、日伊協会としてもこれに参加する企画を立てることとしています。

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