イタリア マンドリン通信 
<コロナ事情><イタリア人の選ぶマスク><ロックダウン中の唯一の気晴らし>

<コロナ事情>

イタリアは全国ロックダウン中で、3つの色分けで規制内容が変わります。レッド(高レベル)、オレンジ(中レベル)、イエロー(低レベル)。2月1日から一部の州を除き、ほぼイタリア全国がイエローになりました(図参照)大体テレビのニュースでいつからいつまでが何色なのか?を聞かないと、今日は何色?となります。赤なら必ず散歩でも、宣誓書を書いて身分証明書と共に携帯します。コントロールに引っかかるとき必要です。

お店は大変です。テイクアウト時は人も最低限ですが、いざ昼間に開店するとなると、人員の確保が必要ですし。特にレストランやバールは仕入や仕込みの問題もあります。今の色はいつまでか? また制限が厳しくなれば店を閉めねばなりません。それに従っているイタリア人は凄いと思います。時々抗議行動がありますが、それほどの大がかりなものではなく、他のヨーロッパ諸国と比較すると、イタリア人は真面目な気がします。

2月12日現在:感染者増13,893人 死者316人 ロックダウン中にも関わらず余り減りません。

2月12日イタリア政府の緊急政令が発令され、2月16日から2月25日までイタリア全土において必要不可欠の理由以外は、州・自治県を超える移動は引き続き禁止となりました。相変わらずどこにも行けません

プーリア州の友人によると、当地のある病院でコロナワクチンが100本盗まれたとか。イタリアあるあるですね。。。

<イタリア人の選ぶマスク>

写真左上が最初に販売されたタイプで(私はこれの50枚入りを持っていますのでなかなか減りません)、一般的に多く使用されています。

写真右上が「FFP2」というタイプで、5層のフィルターで細菌をプロテクトするという一番推奨されているタイプで、かなりのイタリア人が使用しています。プリーツタイプ(写真左)より、肌に張り付かず着け心地が良いらしく、呼吸もしやすいようでマスクが苦手な外国人が好むタイプかと。色もバリエーションある右下のセットも販売されてますが、殆ど白か黒を付けている人が多いです。

写真左下は、まさしくイタリアマスクという名称で、最初は政治家が良く付けてました。愛国心アピール?現在は余り見かけません。政治家も色々変わり、現在は党にもよりますが、レーガの党首は党のロゴの入ったマスクしてテレビに登場します。この党だけですね。

ある友人が検査で病院に行ったとき、手製のマスクをしていたら病院で「そのマスクでは駄目です」と言われたそうですが、彼女はその下にFFP2マスクで二重にしてたのを見せて、「OK」と言われたとか。最近二重マスクの人を見ることもあります。あんなにマスクを嫌がっていたイタリア人ですが、そういう人も出てきましたね。

スカラ座のコンサートでは、オーケストラの団員は必ず「黒」です。テレビのCMでも、家族や恋人同士がマスクをして登場します。まさにマスクする生活が日常になっている事を実感します。

<ロックダウン中の唯一の気晴らし>

私の一番の気晴らしは、ウォーキングです。大体8000歩から12000歩位歩きます。冬のミラノは曇りと霧深いですが、やっと最近お天気が良くなりすぐに歩きに出たくなります。ミラノは高低差がない平地なので変化ありませんが、なるべく車の往来のない、静かな道を選び、公園を回るのが一番気持ちが良いです。

一番のお気に入りは、ナポレオンが建てさせた凱旋門の「Arco della Pace」まで行き、直ぐ前にあるセンピオーネ公園をぐるぐると周り、ミラノの有名スポットのCastello Sforzesco(スフォルツァ城)に辿り着きます。また公園内から凱旋門へ。そして自宅近くまで戻り、Tre Torri(三つの塔)と呼ばれる高層ビルのある広い高級住宅地近辺に。そこには、ローマ風の素敵な噴水があり、ここで休憩してぼんやり。水を眺めていると落ち着きます。これで大体12000歩(8キロ)です。

もう一つは、「Parco Monte Stella」という場所です。第二次大戦後に英米軍が積み上げた爆撃による廃棄物が有った場所を、1946年にイタリア人建築家夫妻が公園にするプロジェクトを提案して、高さ45メートルの小高い丘の緑溢れる場所に生まれ変わりました。周囲370,000平方メートルの広さです。週末は、沢山の家族やペット、ジョギング・自転車愛好者が訪れる公園です。しかし平日は人が少ないので危険と言われています。また新しいコースを検索中です。