<イタリアコロナ事情>北イタリア日本人会会報情報
イタリアは、緊急事態宣言が3月31日まで延長。年末年始の感染者数は14万人、死者155人、重症者1260人。変異株オミクロンの猛威で収束は見えない。特に薬局や病院の検査場が大混雑となる。検査数は多い時で100万人以上なので当然感染が増大している。
ロンバルディア州でも病床率が高くなり、多くの州もイエローゾーンとなり規制が変更になっている。
*マスク義務強化
今まで屋外はマスク義務がなかったが、公共交通機関や劇場・映画館・競技場・屋外内イベントではFFP2マスク着用義務。一時売れ切れ状況が発生。
*グリーンパス
・陰性証明ベースパスと、ワクチン接種・治癒証明スーパーパスと2種類に分類。
・スーパーグリーンパス運用拡大
公共交通機関、飲食店カウンターも(完全は無理、大きな駅では警官が抜き打ち確認しており、罰金かなり発生)パス提示要。
・来月スーパーグリーンパスの期限は6か月に短縮。
*濃厚接触者
・ワクチン2回目接種または治癒から4か月以内、3回目接種済は隔離免除(FFP2マスク10日装着)症状有は検査。
・ワクチン2回目から4か月以上の場合は隔離5日後に検査。
・未接種者は10日間の隔離。
*ワクチン接種
・ブースター接種2回目から4か月から接種に変更。
・50歳以上接種義務。
・満5歳~12歳未満も接種対象
接種開始から半月経過、この年齢層の接種率は9%(スーパーグリーンパス発行されるが、提示義務はなし)。
接種会場は開始前には、アニメのポスターが張られ、モニターでもアニメ番組が常に流されており、さながら保育園でお子さんが不安にならないよう演出がされている。こういうところは、流石と思う。
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イタリア政府は、ブースター接種を5か月から4か月に繰り上げました。しかし、友人が予約なしで接種会場に並んでいたら、接種5か月以上でないと出来ないと言われ抗議したそうですが、ダメの一点張りだったそうです。まだ現場には徹底されていないようで、こういう事はありがちですが。
私は2回目が9月でしたので、2月から3回目接種可能です。身近なところでも、感染したという話は多くなりました。もう感染は逃れられない?気がしてきました。
感染者が増えてるのは、薬局で気軽に€15で簡易抗原検査が受けられるのもあります。クリスマス休暇が終わり、仕事や学校に戻るのに沢山の人々が並び何時間も待つ報道がありました。
私の家の近くにも、申込用紙を手にした人々(子供連れも)がかなり並んでいます。事前予約もあり、WhatsAppで予約できる薬局や大手薬局チェーンのアプリでの予約もありました。勿論症状ない(熱や咳がない)のが前提です。私も年始に風邪を引き、一週間後に検査を予約して行きました。結果は陰性でホッとしましたが。結果出た後、携帯にすぐ陰性証明発行のSMSが届き、各自ダウンロードする仕組みです。勿論期限は48時間以内となっています。
<クリスマスコンサート>
今年12月は、まだ感染が穏やかだったせいで、どこもかしこでコンサートやクリスマスマーケットも1年振りで、華やかなクリスマスとなりました。イルミネーションもひときわ鮮やかで、皆の笑顔が見られました。ヨーロッパ諸国でも、いくつかの国がコロナの感染増大でロックダウンになり、クリスマスマーケットやイベントが中止とか辛いニュースが飛び交いました。
幸い、私の所属する「ミラノオーケストラ」は、従来の自前のものに加え2回の演奏依頼があり、全部で3回ものクリスマスコンサートがありました。最初は毎週木曜日夜に練習している地域のComuneから、最後は例年依頼あるミラノ郊外にある町のComuneからでした。オーケストラ主宰のコンサートには、私の友人も駆けつけてくれ、二人はなんと着物で現れ、観客やオケのメンバーから賞賛を受けました。やはり華やかで演奏前に写真撮影が殺到しました!
後述のコンサートは、ご高齢の方々が観客でいつも歓迎してくださり、温かい拍手を毎回の曲ごとにいただきます。「Bravi!!!」の掛け声も大きく、演奏する私達も顔が緩んでしまいます。こういうコンサートは観客との距離もとても近く感じられ、ホールの舞台とは違う温かさを感じます。やはり喜んでくださるのが一番で、感動します。演奏出来て良かったと。。。
コロナのパンデミックは、人々から沢山の喜びと楽しみを奪いました。音楽も正にそうであり、今年の終盤はまだまだ危うい状況でありながら、コンサートを実施できた幸せを感じています。さて、1月はどうなるのか?
<私のクリスマス休暇>
毎年クリスマスは、南イタリアの友人宅で過ごすのが定例でしたが、昨年はコロナ禍のため、行かれませんでした。今年は呼んでくれたので、事前に安い電車のチケットをとり、楽しみにしていました。
友人家族は温かく迎えてくれ、友人の奥様はイヴの食事の準備に余念なく楽しみにしておりました。しかし、当日朝に友人宅で一緒にお祝いする予定の友人の妹家族から来られないと連絡がありました。理由は細かいことは、よくわかりませんが、その家族の二人の姉弟が数か月前にコロナに感染して、もう治癒はしています。今回の合同食事会に向けて、検査を受けて陰性だったのですが、友人宅に同居する息子夫婦には、2歳に満たない幼児がおり、やはり今回は避けた方が良いとかの意見からでした。
色々な事があり、結局は私と友人夫婦の三人だけの食事となってしまいました。本当は次男が参加するはずでしたが。。。彼の感情的な問題も起きたためでした。その翌日は、長男夫婦家族と一緒の食事となりましたが、南イタリアは家族の結び付きが強いですから、コロナはまさに人を分断させるものだということを改めて気づかせました。
今回の滞在では、例年通り友人のギターと私のマンドリンでイヴの夜・翌朝のミサで伴奏参加でしたが、牧師さんの要望でその次の日の日曜のミサでも弾いてほしいと依頼されて3回の伴奏を行いました。残念ながら、いつも一緒に参加する歌先導の方といつもいるボランティアの方々もコロナ事情により不参加なため、私達だけでいくつかの譜面も変更したりしました。演奏も都度変わり神経を使いましたが、何人かの信者の方や神父さんから、感謝とお褒めの言葉を頂き安堵しました。
また、しばらく会えなかった友人達にも再会することが出来ました。4年前に、南イタリアのある小さな町の古い教会で共演したリコーダーの奏者と友人達が三人でコンサートをするという話を聞きました。私も参加したかったのですが、私の旅立ちが早く実現出来ませんでした。でも、彼女は私との再会をとても喜んでくれ、リハーサルでの演奏を聴くことが出来ました。
帰りは、珍しく時間通りナポリからの始発電車でに無事にミラノに戻れ安心した次第です。久しぶりのミラノ中央駅は自動改札となっておりました。しかしホームからの出口のみで、チケットをタッチするわけでもなく、ただむやみに入れないだけ?の自動改札でしたが。。