2018年イタリア連続文化セミナー     イタリアの古代美術
第1回 ローマ以前の古代イタリアに展開したギリシア美術― パエストゥムを中心に ―

文化 日本語

古代地中海世界で栄華を誇ったイタリアには、その繁栄と交流を物語る多くの美術作品が残されています。本年度の連続文化セミナーでは、マグナ・グラエキアの美術から、ローマ美術、初期キリスト教美術まで、様々な作品から古代のイタリアを読み解いていきます。

作品に織り込まれた、歴史、文学、宗教、社会などの要素も交えながら、美術が伝える芳醇な古代世界をわかりやすくお伝えします。


第1回 ローマ以前の古代イタリアに展開したギリシア美術― パエストゥムを中心に ―

パエストゥム、バジリカとヘラ神殿


ローマに統一される前の古代イタリアにはさまざまな住民が活動していました。中部イタリアのエトルリア人と並んで、先進的な文化によって際立っていたのが、南イタリアとシチリア島に早くから多くの都市を建設していたギリシア人です。

彼らがこの地にもたらしたギリシア美術は周辺の住民に大きな影響を与えましたが、ギリシア人もまた異文化に触れて自身の文化を変容させ、本土ギリシアのそれとはいくぶん異なる性格をもった美術―マグナ・グラエキア(大いなるギリシア)美術―を花開かせました。

本講義の前半では、ローマ以前の古代イタリアの住民たちの動向を把握しながら、マグナ・グラエキア美術の特徴を概観します。

後半では、保存の良い神殿遺構と発掘遺品に富むパエストゥム(ギリシア名ポセイドニア)に焦点を当てて、これをモデルケースとして、周辺居住民であるルカニア人との交流の跡を示す美術作品などをスライドを通して鑑賞、考察していきます。

また、セミナー冒頭では、今回の連続文化セミナーのコーディネーターである福山佑子氏(日本学術振興会特別研究員PD)に総論を語っていただきます。

<講師プロフィール>
 篠塚 千惠子(しのづか ちえこ) 
武蔵野美術大学教授。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(文学)。専門は古代ギリシア美術史。著書に『死者を記念する—古代ギリシアの墓辺図研究』(中央公論美術出版)、『アフロディテの指先』(国書刊行会)など。 訳書にエリー・フォール『美術史1古代美術』(国書刊行会)、スーザン・ウッドフォード『古代美術とトロイア戦争物語』(ミュージアム図書、共訳)など。

申込名 開催日 時間 会場 参加費* 備考
S-AA1 4/20(金) 18:30
~20:00
青山石川
記念ルーム
201
会員 2,000円
一般 3,000円

引き続き、5月以降は以下の日程(時間帯・受講料・会場は本セミナーに同じ)、テーマで開催いたします。
日伊協会会員の方は、第1回から第5回までの全セミナー5回分を一括ご入金の場合、通常10,000円のところ8,000円とさせていただきます。申込名は「S-AAT」でお申し込み下さい。

申込名 回数 開催日 テーマ 講師
S-AA2 第2回 5/23(水) アカンサス装飾とローマ美術 奈良澤 由美
(城西大学教授)
S-AA3 第3回 6/22(金) ローマ皇帝の饗宴と
ギリシア神話 
― ティベリウス帝と
スペルロンガの
洞窟彫刻 ―
瀧本 みわ
(日本学術振興会
特別研究員PD・
筑波大学)
S-AA4 第4回 7/13(金) ピアッツァ・アルメリーナの
ヴィッラの舗床モザイク
― 図像、表現、役割に着目して―
坂田 道生
(千葉商科大学
非常勤講師)
S-SR5 第5回 8/3(金) 古代異教美術から
初期キリスト教美術へ
― ローマのサンタ・
コスタンツァ聖堂を中心に ―
伊藤 怜
(東京造形大学
非常勤講師)


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